土壌管理からこだわり育てた狭山茶で作る「狭山抹茶/ほうじ茶チーズケーキ」

長峰園は、埼玉県の南西部、鶴ヶ島市で狭山茶の製造・販売を行う茶農家です。減農薬・減化学肥料を理念として、親子三代に渡り狭山茶を栽培。5.5ヘクタールの茶園と製茶工場のほか、自園で栽培した茶葉を使用したスイーツを提供する狭山茶カフェを運営しています。

狭山茶は埼玉県全域で生産される茶の総称で、その起源は鎌倉、室町時代に遡ると言われます。

本社に隣接する茶畑(画像提供:長峰園)
本社に隣接する茶畑(画像提供:長峰園)

この地域は茶の栽培にとっては気温が低く茶葉が肉厚になるため、他の産地と比べて“蒸し”に時間をかけ、火入れをじっくりと行う傾向があります。長峰園でも「お茶本来の甘味と火入れによって生じる、火香が調和したまろやかな味」を目指し、じっくりと時間をかけた火入れが行われています。

そうしてできるコクのある狭山茶の特徴を生かして作られているのが、長峰園の狭山茶スイーツ。今回は狭山抹茶とほうじ茶を使用したチーズケーキをお取り寄せしました。

試作を重ねて見つけた最適な茶葉の量

左が狭山ほうじ茶チーズケーキ/右が狭山抹茶チーズケーキ(一箱6個入り)
左が狭山ほうじ茶チーズケーキ/右が狭山抹茶チーズケーキ(一箱6個入り)
  • 狭山抹茶チーズケーキ:抹茶特有の香り高い風味に加え、狭山茶の余韻を感じる狭山抹茶をふんだんに使用。
  • 狭山ほうじ茶チーズケーキ:アミノ酸が多く含まれる茎部分を原料に使用。その成分と香り、さらに甘みを感じられるよう強めに炒って仕上げたほうじ茶をふんだんに使用。

通常の基準よりも茶葉を多く使用しているのが長峰園のスイーツのこだわり。ただ、多く茶葉を入れすぎると粉っぽくなるため、ギリギリのバランスを攻めるべく外部パートナーと何度も試作を重ねています。

狭山茶の味の濃さを感じられるように仕上げているだけあって、抹茶は旨みだけでなく渋みや苦味も残る味わい、ほうじ茶は香ばしさと甘さを強く感じます。

抹茶、ほうじ茶ともにクリームチーズと合わせているのが特徴。滑らかな食感で、口の中に入れるとゆったりとお茶の風味が広がります。硬めでもレアでもなく、適度に軽くしっとりとした食べ心地です。下に敷かれたスポンジ生地がアクセントになっています。

冷凍便で届くので、半解凍と全解凍の2パターンで楽しめるのも嬉しいポイント。半解凍なら硬さと冷たさでアイスのような食感、全解凍ならふんわりとした食感を楽しめます。一箱6個入りなので、お好みで色々な食感を試していただきたいです。

左が全解凍、右が半解凍
左が全解凍、右が半解凍

また、抹茶系のスイーツは見ためを「濃緑色」にするために、味だけでなく焼き上がりの色にもこだわっています。スイーツ開発はどの商品でも完成までに3ヶ月はかけて調整。「お茶の試作であれば自社で何度でもできますが、スイーツはパートナーに意向を伝え試作を繰り返す必要があるため、どうしてもそれくらいの時間を要する」と長峰さん。お茶づくり同様、スイーツに対しても真摯な姿勢が窺えます。

大きさはヨコ3.5×タテ6センチ×高さ2.5センチ程度。一度に2種類食べられる小ぶりなサイズ感がちょうどよいです。
大きさはヨコ3.5×タテ6センチ×高さ2.5センチ程度。一度に2種類食べられる小ぶりなサイズ感がちょうどよいです。

珍しい狭山茶スイーツでお茶との出会いを作りたい

もともと長峰園がスイーツ開発を始めたのは、お茶とお客様の新たな接点を作りたかったから。急須でお茶を飲む人が減っている状況に危機感を持ち、まずはお菓子のフレーバーの一つとして抹茶やほうじ茶といったお茶に触れてもらうことを目指しました。

抹茶の産地としては圧倒的に宇治茶が有名であり、宇治抹茶産のお菓子が多く流通しています。そんな中、自社栽培、自社製造の狭山抹茶とほうじ茶でスイーツを作り、カフェや通販で販売する長峰園。狭山茶のスイーツは珍しいので、お客様から「こんなお菓子があったのね」と喜ばれることも多いと言います。

産地の特色を活かした狭山茶のチーズケーキ、その濃厚な味わいをぜひお試しあれ!

狭山抹茶チーズケーキ・狭山ほうじ茶チーズケーキ

販売価格(税込み・送料別):
各1,080円/6個入
配送種別:冷凍
販売元:長峰園

写真/文・松下沙彩 (日本茶アドバイザー)(Re:leaf Record)