アクセス
電車:JR・地下鉄東京駅からJR総武快速線・総武本線で約1時間50分の八日市場駅下車。
車:首都高速湾岸線・東京外環自動車道高谷JCTから東関東自動車道・京葉道路・千葉東金道路・圏央道・銚子連絡道路を利用し、横芝光ICまで約63㎞。同ICから匝瑳市中心部まで約6㎞。
植木畑
植木の表情を間近に見て取れる
造園業者が出荷前の植木を育てている場所を指す“植木のまち”ならではの用語。市の木・イヌマキ(写真)やマツなどの庭木をはじめ、用途に応じた植木を、苗木から大木まで生産している。JR総武本線以南で多く見られ、手塩にかけた"作品"を道路から鑑賞するだけでも面白い。
●千葉県匝瑳市平木ほか
Bocchi(ぼっち)
落花生の新しいカタチを続々提案
落花生の加工・販売を手がけるセガワが、落花生産業の行く末を案じ、未来へとつなぐべく立ち上げたピーナッツブランド。畑で採れたピーナッツペースト(砂糖不使用・加糖つぶ無し・加糖つぶ入り)各100g 1296円、落花生パウダー60g 540円など、付加価値を高めたユニークな商品を工場併設の直売所で販売。
●9:00〜16:00、土・日・祝休。千葉県匝瑳市野手1437-1
☎︎0479-67-3566(セガワ匝瑳工場)
隠れ家SUZUME
かぶりつきたくなるハンバーガー
九十九里浜からほど近い県道沿いにあり、人気は食べ応え十分のオリジナルバーガー。手作りの100%ビーフパテと新鮮野菜の相性が抜群のすずめバーガー1100円やダブルチーズバーガー1350円など、肉の旨味を堪能しながら胃袋も大満足すること請け合いだ。定食やサイドメニューも充実。
八社参り
スタンプラリーで御朱印をゲット!
市中心部の神社を参拝し、用紙に証明スタンプを押して巡るユニーク企画。所要約1時間30分の短路コース(八重垣神社・三峯神社・天満宮・辯財天・八幡大神・猿田彦神社・村山稲荷神社・北面道祖神)と同約3時間の長路コース(白山神社・熊野神社・水神社・星宮神社・愛宕神社・浅間神社・山桑稲荷神社・葦茅神社)が設定されている。
詳細はJR八日市場駅前の『匝(めぐ)りの里』(地図及び「旅のワンポイント」を参照)で確認を。
散歩のまち
徒歩だからこそ気づく地域の素顔
人気テレビ番組『ちい散歩』で活躍した俳優・地井武男の出身地であることにちなみ、市では2021年に11の散歩ルートを設定。文化や歴史に触れたり、自然を身近に感じたりと、地域の特徴を生かしたおすすめ散歩ルートを「駅から散歩」「海辺散歩」「里山散歩」「開運散歩」に分け、紹介している。概要を記した写真付き略図もあり、市のHPからPDFデータでのダウンロードも可能だ。
難読市名“東の横綱”に堂々君臨
市内で見かけるパンフレットの多くに市名の由来が記され、「そうさ」とルビが振られている。屈指の難読地名であることを強く意識している表れで、“東の横綱”の呼び名も耳にするほどだ。実は「匝」「瑳」のいずれもさほど難しい漢字ではなく、「匝(めぐ)る」、「瑳(あざ)やか・瑳(みが)く」との読みもあるのだとか。それを知ったうえで見直すと、地名への親しみがより湧いてくるだろう。
かき氷 はるかふぇ
待ってでも食べたい屈指の人気店
農家が兼業で始めたかき氷専門店。細かく砕いた氷を厳選した具材とともに丁寧に積み重ね、季節の果実などから手作りしたシロップをたっぷりまとわせて提供。目の前にドンと置かれたかき氷は単なるスイーツの域を超え、ちょっとしたごちそうのようだ。営業日はTwitterで確認を。
松山庭園美術館
猫たちに会える丘の上のミュージアム
芸術家コノキ・ミクオの作品や1000点を超えるコレクションの一部を展示。随時企画展を催しており、2022年8月28日までは「夏はゾクゾク妖怪ちば展」を開催していた。館内や庭を猫たちが自由気ままに闊歩(かっぽ)しており、年1回開かれる「猫ねこ展」は多くの猫好きが訪れるイベントとして人気を集めている(2022年度は終了)。
自家焙煎珈琲店 ドゥ ムートン
ワンランク上のコーヒーに出合える
カウンター奥に並ぶ豆、片隅の焙煎機、東京の『カフェ・バッハ』で修業を積んだ内山紘伸さんの佇まいなど、随所にコーヒーに対する真摯な姿勢がうかがえる。ドゥ ムートン ブレンド600円(豆販売は100g 750円)ほか、シングルオリジンのスペシャルティコーヒーも、焙煎具合を見極めたうえで各種用意。コーヒーに合う自家製ケーキもある。
ふれあいパーク八日市場
植木も手に入る農産物直売所
市内や近隣から集められた農産物や加工品などが揃う「農特産物コーナー」に加え、気になるのが「花・植木園」。植木や花苗を気軽に買えるのも“植木のまち”ならではだ。いも豚を味わえるレストランも併設。
飯高檀林(いいだかだんりん)跡
森閑とした空気に包まれた学問所跡
天正8年(1580)に開かれた日蓮宗最古の学問所(現在の大学に相当)跡。明治7年(1874)までの約300年間多くの僧侶を輩出し、最盛期には600人超が学んだとされる。総門・鼓楼・鐘楼・講堂の4棟が国重要文化財に指定。南駐車場の一角に観光案内所を併設。
The Ploughman(ザ プラウマン)
狭い農道の先にポツンと立つ
一番のお目当ては、店主自ら切り開いた畑で収穫した旬の無農薬野菜。食材本来の潜在能力を最大限に引き出して提供されるランチ(2022年9月から再開予定/完全予約制)は、時間をかけてローストした野菜をはじめ、思わずうなるほど深い味わいだ。ティータイムはドリンク550円〜、スイーツ715円〜。
安久山(あぐやま)の大スダジイ
巨樹の放つ気を間近に感じたい
多くの巨木が見られる市北部でとりわけ目を引くスダジイの巨樹。幹囲10m、樹高25mを誇り、パワースポットとして注目されている。個人宅の敷地内にあるため、マナーを守って訪れたい。隣接地には豊かな自然を感じる里山テラスやメタセコイヤの杜も整備。
●維持管理協力金200円。千葉県匝瑳市安久山197
旅のワンポイント
レトロな街並みが残る本町通り
幹線である国道126号と並行するのが旧道の本町通り。歴史を感じる国登録有形文化財の建物が通りに面して立ち、束の間懐かしい気分に。
そうさ観光物産センター「匝りの里」
JR八日市場駅前の観光案内所で八社参りの拠点。情報提供や特産品販売も行う。
●9:00〜18:00、無休。千葉県匝瑳市八日市場イ137-1
☎︎0479-85-5015
取材・文・撮影=横井広海
『散歩の達人』2022年9月号より