昼はハンバーガー、夜は焼肉。10年以上続く二毛作の店

ビルの正面にある階段を上がって、少し奥まった場所に『Hungry Heaven 目黒店』はある。営業開始は2010年ごろ。当初から昼間はハンバーガー店、夜は焼肉店として営業している。もともとは上板橋で焼肉店を営業していた会社が、当時はまだ珍しかったグルメハンバーガーの業態をはじめた。オフィス街の目黒という立地に店を開くことになり、実験的にいわゆる二毛作の店を開くことにしたのだ。10年以上が経って、ランチタイムはおいしいハンバーガー屋さんとして認知され、メディアでもよく取り上げられている。

メニューカード。裏にはハンバーガーが20種類ほど記載されている。
メニューカード。裏にはハンバーガーが20種類ほど記載されている。

『Hungry Heaven』でまず驚くのはメニューの豊富さ。スタンダードのハングリーヘブンバーガーから、キノコソテーと2種類のチーズを組み合わせたきのこバーガーゴルゴンゾーラ、グリルしたチキンとカレーソースを組み合わせたインディアトマトチキンなど20種類以上ある。しかもソースもヘブンソース、BBQソースなど10種類から選ぶことも、一部はチーズも選ぶことも出来る。さらに、ビーフパテをチキンに変更することも出来るというから、まず飽きることはない。

豊富なメニューの中には大人世代に人気のサラダバーガーが2種類

クレソンバーガーにサイドメニューをプラス50円のオニポテにして 1150円。ドリンク込み。ハンバーガーには、やっぱりコーラを選んでしまう。
クレソンバーガーにサイドメニューをプラス50円のオニポテにして 1150円。ドリンク込み。ハンバーガーには、やっぱりコーラを選んでしまう。

大人世代に人気のサラダバーガーも、モッツァレラ&ルーコラとクレソンバーガーの2種類ある。クレソンが全体の高さの半分近くあるクレソンバーガーをいただいた。

クレソンの他には、100%ビーフのパティにモッツァレラチーズとパルミジャーノレッジャーノのチーズが2種類。オリーブオイルとマヨネーズ、そしてピンクペッパーが彩りを添えている。

大きなバンズは表面が黒い。カラメルを塗って焼き上げることで少し甘みを付けて、ごまと組み合わせたオリジナルだ。ハンバーガーの業態を始めたときに、仕入れ先のパン店と試行錯誤して確立させた。

少しピリッとした味で、もともと肉料理に合わせることの多いクレソン。重ねるだけでも結構難儀しそうな量で、脂っこいイメージのあるハンバーガー全体をさっぱり食べさせてくれる。ピンクペッパーのアクセントもいい。

クレソンバーガーはオーダーしてから5分ほどで出てきた。『Hungry Heaven 目黒店』の店長古殿悠祐(ふるどのゆうすけ)さんは、「平日は近隣の会社員の方が多いんです。ランチを食べられる時間はせいぜい30分ぐらいですよね。短時間で提供できるように努力しています」と話す。

だからといって、効率だけを求めているわけではない。注文が入るごとにパティは1枚ずつ焼いているし、もちろんバンズもカリッと温めている。またマヨネーズが自家製のほか、店で作るソースもほぼ添加物を入れないなど、身体にも気を使いながら、おいしいものを食べてほしいと考えているのだ。

平日ランチはサイドメニューとドリンクがセットでリーズナブル

オニオンリングとポテトのサイドメニュー、オニポテはプラス50円。
オニオンリングとポテトのサイドメニュー、オニポテはプラス50円。

メニューが多い『Hungry Heaven目黒店』は、サイドメニューも豊富。平日はポテトのSサイズ、Mサイズ、そしてグリーンサラダのいずれかと、ドリンクがハンバーガーに無料でついている。ポテトとオニオンリングのセット、オニポテはプラス50円。チキンナゲットは3ピースでプラス250円と、そそられるラインナップだ。

テーブルの上には焼肉店らしく排煙装置が設置されている。
テーブルの上には焼肉店らしく排煙装置が設置されている。

ここで改めて価格を確認したい。スタンダードなハングリーヘブンバーガーは平日なら990円で、Mサイズのポテトと飲み物が付く。今回頼んだクレソンバーガーにオニポテをつけたセットは1150円。焼肉店から始まった会社が運営していることから、肉を安く仕入れられ、ハンバーガーの値段にも反映されている。

キッズセットの用意もあるが、おいしさも手伝って子供たちも1人分を食べてしまうそうだ。もちろんテイクアウトもOK。ハンバーガーという抗い難い魅力を持つ食べ物を、ボリュームタップリ、罪悪感少なめで食べられる店として覚えておきたい。

住所:東京都目黒区下目黒1-2-22 セザール目黒 2F/営業時間:11:00~15:30LO(土・日・祝は~16:00LO)/定休日:無/アクセス:JR・私鉄・地下鉄目黒駅から徒歩3分

取材・撮影・文=野崎さおり