さすが日本を代表する鉄道の博物館! 入場前からお楽しみが
『鉄道博物館』はJR大宮駅から埼玉新都市交通ニューシャトルに乗り換えて1駅の鉄道博物館駅が最寄り。この駅を降りれば『てっぱく』はもう目の前!
『てっぱく』は本館のほか、北館、南館があり、しかも屋外にも展示がある広大なミュージアム。2018年には大リニューアルが行われ、既存展示施設の改修と新たに南館が開館しました。「そういえばリニューアル前の『てっぱく』しか行ったことがないなぁ」という方は再訪を全力でおすすめします!
鉄道車両ずらりの車両ステーションは必見!
さてさて、エントランスを右手に進むと広がるのが「車両ステーション」。総勢36両もの実車が勢ぞろい!
中でも、「1号機関車」は新橋~横浜間の我が国初の鉄道開業時にイギリスから輸入された蒸気機関車のうちの1両。鉄道車両で初めて国指定重要文化財にも指定されました。中央のターンテーブル上には「C57形蒸気機関車」の135号機が鎮座。この車両は国鉄最後のSL旅客列車を牽引したレジェンド蒸機!
奥には世界初の高速鉄道車両の新幹線「21形新幹線電車(0系電車)」に東北・上越新幹線の初代車両である「222形新幹線電車(200系電車)」の姿も。
車両ステーションの2Fフロアから下を見下ろせば、『てっぱく』の象徴するような光景が広がります。館内は基本的に撮影OKなので、ぜひお気に入りの一枚を撮影してみましょう!館内は薄暗いので、ISO感度を上げて手ブレに気をつけて撮影するのがポイント。三脚の使用はできないので気をつけて!
どでかい鉄道車両年表も見逃すな!
加えて、2Fでぜひご覧いただきたいのが長ーい通路に展示されている「鉄道車両年表」。車両の進化を大型モデルとたくさんの写真で見て学ぶことができます。ここで、注目してほしいのが年表の終点、つまり現代のところ。よーく見ると……。
僕の名前があります!!
そうなんです!実はこの「鉄道車両年表」にユータアニキ、写真でご協力させていただいているんですー!
大人気の「鉄道ジオラマ」も2Fにあります。2021年10月現在は毎日11回「鉄道ジオラマ解説プログラム」を実施中。
ツウな方におすすめのディープスポット・コレクションギャラリー
さらに奥に進むと「収蔵庫の雰囲気」を意識した展示がユニークな「コレクションギャラリー」があります。ここは「見る人が見るとわかる」めっちゃ貴重な品々が並んでいるなかなかのディープゾーン。でもワクワクするものがたくさんあったので、「通な」方にはおすすめしたいスポットです。
子供連れもでも安心なのだ!
1度1Fに戻ってみましょう!本館北側1Fには小さな子ども向けの「キッズステーション」があります。現在は新型コロナウイルス感染拡大予防の観点から体験できる施設が少し限定されていますが、お子さま向けメニューが充実している「キッズカフェ」もあるので、ひと休みにも最適です。
親子でも楽しめる『てっぱく』にはおむつ替えや授乳に便利な「ベビー休憩室」が館内に5カ所あります。この「キッズステーション」にもあり、粉ミルクを作るときにありがたーい給湯機も完備。やっぱりお湯が使えるとなにかと助かりますよねー!
新幹線を見るならパノラマデッキ!
本館北側の屋上は目の前をJR東日本の新幹線全車種が行き交う、「パノラマデッキ」。柵も新幹線が見やすいように工夫されているだけでなく、柵と柵の間から本格撮影も楽しめちゃいます。ちなみに、午前中が順光です!
南館にも歴代新幹線車両が揃う!
今度は南館に向かいましょう!途中には2021年10月に惜しまれつつフィナーレを迎えたオール2階建て新幹線「Max」の初代車両、E1系の姿が。
南館で最初に私たちを歓迎してくれるのは見慣れた「常盤グリーン」と「飛雲ホワイト」、「はやてピンク」をまとったE5系と初代山形新幹線の400系!
今のJR東日本を代表するE5系が、なぜすでに博物館に展示されているのかというと、この車両、展示用に「新造」された車両なんです!
展示用なので走行関係の機器はないものの、内装や外装は本物の部品が使用されています。しかも展示されているのは10号車なので車内はグランクラス仕様!窓越しに車内をじっくりと観察できちゃいます。駅だと車内にお客さんがいることも多いので、なかなかこんな風には観察できないですよね(笑)
編成番号は「U0」、形式も「9000番代」が付与されている点も鉄ちゃんとしては見逃せないポイントですよ!しかし、展示用に先頭車を新造しちゃうとはスケールが違うぜ!さすがは『鉄道博物館』!
南館2FにはE5系の運転が体験できる「E5シミュレータ」や、京浜東北線「E233シミュレータ」などの体験プログラムもたくさんありますが、これの魅力を書き出すと止まらなくなるのでそちらについてはまたの機会にたっぷりとレポートしますよ!
2Fからはこんな角度でも見学できちゃいます!
う~ん。かっこいいなあ……。
こだわりの演出がスゴい!歴史ステーション
3Fに上がると「歴史ステーション」があり、駅舎に使われていた主な材質、改札、駅のようすなどを時代ごとに並べられた展示が。じっくり見て回ると各時代の鉄道の進化や、当時の関係者の情熱をひしひしと感じられます……!
デザインや演出で理解が進むように工夫されているので、じっくり見て演出を読み解いていくと楽しさ倍増です。
『てっぱく』に来たら鉄道メシを忘れちゃいけない。
最後に『てっぱく』でぜひ食べたい「てっぱくグルメ」をご紹介します!館内には3か所のカフェ、レストランと2カ所の駅弁屋がありますが、そのうち今回ご紹介したいのは本館2F『トレインレストラン日本食堂』と南館4Fの『ビューレストラン』。
『トレインレストラン日本食堂』は食堂車をイメージしたちょっと落ち着いた雰囲気が魅力のレストラン。メニューも往年の食堂車メニューを再現したものを楽しむことができます。
『ビューレストラン』はカジュアルさとその眺望が魅力!窓の外を行き交う新幹線を眺めながら食事ができますよ!
『ビューレストラン』の横には屋外に出られる「トレインテラス」があり、館内で買った駅弁や予め持ち込んだ飲食物を食べるのもOK!眼下はもちろん線路。「パノラマデッキ」からは見づらい、川越線大宮地下ホームに続くトンネル出口がよく見えます。
2022年は日本の鉄道150周年!ますます『てっぱく』に期待!
『鉄道博物館』ではこれら常設の展示や体験プログラムのほかにもいろいろ考えているようで……今回ご案内いただいた『鉄道博物館』の及川善彦さん曰く「来年の鉄道開業150周年に向けて、いろいろと企画をしていきたいので、ぜひお楽しみに!」とのこと。
どんな催しが飛び出すか今から楽しみだ。
日本最大級の鉄道ミュージアムで、鉄道の歴史と魅力とかっこよさを楽しんで、夢を叶えに行きましょう!
取材・撮影・文=村上悠太(ユータアニキ)