サラリーマンやご近所さんが早朝からひとっ風呂

一見、喫茶店にも見える外観。

『幸の湯』は、昭和32年(1957)創業。かつては周囲に工場が多くあっため、その従業員が住むアパートや寮があり、昭和50年(1975)頃に早朝から営業をしているという。
入浴客は近隣に住む年配者が中心となるが、現在では出勤前のサラリーマンや早朝に羽田に着いた人たちが入浴するというのも多いという。また、土・日・祝には遠くから訪れる人や若い人たちも目立つようだ。

温泉が楽しめる大浴場には愛らしいタイル絵が

鹿の親子が印象的な女性用大浴場。男性用大浴場はシンメトリーの配置。

大浴場でまず目に付くのがタイル絵。虹が架かった滝の前には2頭の鹿の親子が描かれていて、思わずほっこりとしてしまう。ジェットバスやボディマッサージ風呂、電気風呂など種類も豊富で、小さいながらも露天風呂も備えている。

大浴場のほぼ中央部にある温泉を満たした内湯。

2000年にリニューアルした際に温泉を導入。やや褐色の温泉はナトリウム・カルシウム・マグネシウム-塩化物温泉で、熱海温泉の泉質に近く、美肌効果があり、湯冷めしにくいと評判だ。内湯のほか、5・6人程度が入浴できるこぢんまりとした露天風呂などで温泉を楽しむことができる。

竹垣風に囲まれ、和の趣を感じる露天風呂。

階段上にはサウナと源泉水風呂

サウナはヒノキをはじめとした木の香りが楽しめるハーブサウナだ。

もう一つ目に付くのが、タイル絵の脇に階段。ここを登るとサウナがあるという、なかなか珍しいスタイル。サウナは、ガス遠赤外線のヒーターで約100度という高温。サウナ室前の水風呂は、源泉が注がれている。ややぬるめのため、じっくりとクールダウンできる。

水風呂のは夏は冷たく、冬は暖かい。温泉の効能が体に染み込むように感じられる。

湯上がりはロビーでのんびりくつろぐ

銭湯ならではのコーヒー牛乳やフルーツ牛乳などもそろっている。

広々としたロビーにはテーブルとイスがあり、大画面のテレビを設置。ソフトドリンクのほか、アルコール類などの販売も行っているため、おしゃべりをしながら湯上がりを楽しんでいる人も多い。

女性用大浴場の脱衣所には、懐かしい釜形のヘアドライヤーがある。
住所:東京都大田区西糀谷1-25-15/営業時間:6:00~11:00・14:00~23:00/定休日:月/アクセス:京浜急行線糀谷駅から徒歩5分

取材・文・撮影=速志 淳