元箱根港バス停
バス停から現東海道を歩き、途中か ら旧東海道の杉並木へ。また車道と合流して右の道から関所へ。
↓ 35分
箱根関所
関所からまた国道へ出て芦川交差点を右へ。そのまま進めば芦川の石仏群がある。そこが旧街道入り口。
↓ 15分
旧街道入り口
石畳の道を上がって行くと、また東海道へと出る。左手の車道を歩いて箱根峠へと出る。
↓ 30分
箱根峠
峠から静岡市になる。箱根エコパーキングの先で右手の道に入って行くと西坂旧道入り口。
↓ 20分
箱根西坂旧道入り口
下ればすぐ接待茶屋跡に出る。その まま旧道を下ってもいいが、眺めのいい施行平へ寄る。
↓ 15分
接待茶屋跡
施行平から戻ってまた旧道を下る。駿河湾が見える農道のような道を下り、国道へ出てまた石畳の道へ。
↓ 60分
山中城跡
石畳の道が終わると山中城だ。最初に岱崎出丸を回って本丸へと向かう。バス停は城の入り口にある。(城内散策は90分程度)
↓
ゴール
山中城跡バス停
郷愁度:★★☆
歩行時間:2時間55分
歩行距離:約8km
アクセス:
[行き] 品川駅からJR東海道本線で小田原駅、約1時間。小田原駅から伊豆箱根バス「箱根町」行きで元箱根港バス停、約50分。
[帰り] 山中城跡バス停から東海バス「三島駅」行きで終点、約40分。三島駅からJR東海道本線で熱海駅乗り換え品川駅、約2時間。
交通費: 5380円(往復)
江戸の香りを感じつつ戦国の武将に思いをはせる古道歩き
東海道の難所は、遠い昔から箱根越えである。箱根八里といわれる神奈川県の小田原宿から箱根峠を越えて静岡県の三島宿までの八里が、難所といわれた。
ちなみに「箱根の山は天下の嶮……」は瀧廉太郎作曲の唱歌「箱根八里」。「廻し合羽も三年がらす…」は氷川きよしのデビュー曲「箱根八里の半次郎」である。
小田原から箱根路を越えるのは駅伝に任せて、日帰りさんぽは、駅伝のゴール近くまでバスで上がる。
バスを降りたら車道を逸れて箱根旧街道杉並木に入る。ここは箱根宿が造られたのと同じ時期(1618年)に植林された杉で、今も400本の大木が残る。昼なお暗い大木の道だ。太いもので幹周りは4ⅿを越すという。
石畳の道を進み、草履で歩いた当時の人々を想う。
箱根関所を通り抜けて、芦川の石仏群から石畳の道へ入る。ここからが旧街道が色濃く残る道。丸い石が敷き詰められているので、現代人には歩きにくい。当時は水はけのために石を使ったのだろうが、今は草鞋ではなく西洋靴 (古すぎるか)なので、滑りやすい。でもそれが江戸時代を感じさせる。石畳から国道1号へ出て箱根峠方面へ車道を歩く。
箱根峠は標高が846m。ここから静岡県になる。箱根越えはバスに乗ったせいか、らくらく越え、後は下るだけ。国道から逸れて箱根西坂旧道入り口から旧道に入り、下って行くと接待茶屋跡に。何も遺構はないが、昭和45年(1970)まで旅人を無料で接待したところだという。近くの展望のいい施行平(せぎょうだいら)に寄り、富士山と三島市街、沼津アルプスや駿河湾の絶景を見てから山中城を目指して下る。
山中城は真ん中を通る東海道によって大きく二つに分けられている。本丸がある箇所と大きな岱崎出丸(だいさきでまる)。二つの城内を東海道が突き抜けている。まず岱崎出丸へ。出丸としてはかなり広く、面積は東京ドームの半分。豊臣秀吉の小田原征伐に備えて急遽造られた出丸だからかどうか、 半日もかからず攻め落とされた。
北条氏康が永禄年間(1558~1570)に小田原城の支城として築城。秀吉軍の攻撃に備えて岱崎出丸など城を拡張したが、完成前に攻撃を受けて天正18年(1590)に半日で落城。 復元された障子堀などは芸術作品のようだ。
箱根関所
特に江戸から出る女性を厳しく監視した
2007年に全面的に復元された箱根関所は、徳川幕府により元和5年(1619)から明治2年(1869)まで置かれた。江戸時代は 「入り鉄砲に出女」といわれるように厳重な監視体制が敷かれていた。
●9:00~17:00 (12月〜2月は16:30)、 500円 (通るだけなら無料)、無休。箱根関所跡バス停から徒歩2分 ☎ 0460-83-6635
取材・文=清野編集工房
『散歩の達人 首都圏日帰りさんぽ』より