約400年の歴史を誇る鴻巣の人形作り

ひな人形をはじめとする節句人形作りが盛んな埼玉県内。鴻巣市でも古くからひな人形の生産が行われ、約400年の歴史があるといわれている。江戸時代には、江戸の十軒店(日本橋)や越谷と並んで“関東三大ひな市”のひとつに数えられるほどに。鴻巣びなは特に着物の着付けに定評があり、江戸の職人たちはこぞって鴻巣に修行にやってくるほどだった。

そんなひな人形の街・鴻巣で、市民全体でひな祭りを楽しむとともに市外からも人を呼んで街を明るく元気にしようと2005年から開催されているイベントが「鴻巣びっくりひな祭り」だ。

目玉は鴻巣駅直結の『エルミこうのすショッピングモール』で展示される、31段・高さ約7mのピラミッドひな壇。ショッピングモール内の吹き抜け空間に現れる巨大ひな壇は圧巻の一言だ。自宅で眠っているひな人形の寄付を毎年募集し、全国から提供された約1500体がこのピラミッドひな壇に飾られる。

「ピラミッド型の四面のひな壇にはそれぞれリーダーを設けてお人形を飾ります。各面にこだわりがあり、4通りの楽しみ方ができますよ」と教えてくれたのは鴻巣市観光協会の新井さん。会場では自分の寄付したひな人形がどこに飾られているかを見つけて喜ぶ人の姿も見られる。

4つのサテライト会場では個性あふれる展示も!

メイン会場以外に、それぞれの会場の特性を生かした展示が楽しめる4つのサテライト会場も。例えば、『花と音楽の館かわさと 花久(かきゅう)の里』では2026年に新設した六角推のひな壇のほか、つるし雛や時事ネタを表現したひな人形などが飾られる。鴻巣農産物直売所『パンジーハウス』では人形の胴体を草花で彩った等身大の「花びな」が見ものだ。ほかに鴻巣市産業観光館『ひなの里』や『コスモスアリーナふきあげ』でもそれぞれ趣向を凝らした展示を楽しめる。

かわいらしいつるし雛がたくさん飾られる『花と音楽の館かわさと 花久の里』。
かわいらしいつるし雛がたくさん飾られる『花と音楽の館かわさと 花久の里』。

期間中の土・日・祝日(3月7日を除く)には、各会場を結ぶ無料循環バス「ひなめぐり号」を約30分おきに運行する。バスは全部で3台あり、1・2号は『エルミこうのす』から『パンジーハウス』と『花久の里』を結ぶ循環コース、3号は『エルミこうのす』から『ひなの里』を結ぶ循環コースを走るので、各会場へスムーズに足を運べる。

「メイン会場に飾られるピラミッドひな壇は初めて見る方はびっくりされます。4つのサテライト会場についてもメイン会場とは違う、工夫された展示がそれぞれ楽しめますので、ぜひ5会場を巡ってみてください。ほかにも施設や店先でも展示を行っていますので、鴻巣の街でひな人形を身近に感じてもらえれば」と新井さん。日に日に春の陽気を感じるこの季節に、華やかなひな飾りを楽しんでみては。

『パンジーハウス』では、花とのコラボをテーマに「花びな」を楽しめる。
『パンジーハウス』では、花とのコラボをテーマに「花びな」を楽しめる。

開催概要

「鴻巣びっくりひな祭り2026」

開催期間:2026年2月20日(金)~3月7日(土)
開催時間: メイン会場は10:00~21:00(最終日は~15:30)、サテライト・展示のみ会場は9:00~17:00(最終入場は16:30)
会場:エルミこうのすショッピングモール(埼玉県鴻巣市本町1-1-2)ほか
アクセス:JR高崎線鴻巣駅すぐ

【問い合わせ先】
鴻巣市観光協会☎048-540-3333
URL:https://kounosubina.jp/

 

取材・文=香取麻衣子 ※写真は主催者提供