江戸の町人文化が結集した花園
四季を通じて美しい花が咲き乱れる向島百花園が開園したのは、江戸の町人文化が花開いたといわれる文化・文政期(1804~1830)。骨董商を営んでいた商人の佐原鞠塢(きくう)が、交流のあった文化人たちの協力を得て、花の咲く草花観賞を目的とした民営の花園を造ったのが始まりだ。当時、360本の梅の木を集めて開園したといわれ、亀戸にあった梅屋敷に対して「新梅屋敷」と呼ばれるほど、江戸で評判の梅の名所となった。
向島百花園の梅の見どころを聞いてみると、「園内には20種類以上の梅が約70本植えられていて、『月影』『紅千鳥』『藤牡丹しだれ』『白加賀』などの豊富な種類の梅を眺めることができます。また、国指定の名勝史跡として江戸時代から続く日本庭園と東京スカイツリーを一緒に楽しめる貴重なスポットといえます」と教えてくれたのは向島百花園サービスセンターの西村さん。
茶会やすずめ踊りなどの催しも!
梅まつり開催期間中、週末を中心に江戸の文化を楽しめる催しを実施。2月14・15日に実施される茶会(有料)では、椅子に座って気軽に日本文化に触れることができる。また初代園主の出身地である仙台にちなみ、葛飾北斎が描いた『北斎漫画』にも登場する「すずめ踊り」の公演(2月8・22日)や江戸大道芸の披露(2月7・23日)なども梅の花とともに楽しめる。このほか、2月15日には職員による園内ガイド「庭さんぽ」、2月21日には植物研究家による解説付きの「野草ウォッチング」も実施する。
「ふわりと漂う梅の香りや、やさしく響く小鳥のさえずりに春の気配をいち早く感じていただけるかと思います。江戸時代から受け継がれてきた、都内では希少となった豊かな自然が息づくこの庭園で、日常から離れ、そっと深呼吸してみませんか」と西村さん。静かな庭園で梅の花はもちろん、ほかの植物の芽吹きから春を感じてみるのも一興だ。
開催概要
「梅まつり」
開催期間:2026年2月7日(土)~3月1日(日)
開催時間:9:00~17:00(最終入園は16:30)
会場:向島百花園(東京都墨田区東向島3-18-3)
アクセス:東武鉄道東武スカイツリーライン東向島駅から徒歩8分
入園料:150円
【問い合わせ先】
向島百花園サービスセンター☎03-3611-8705
URL:https://www.tokyo-park.or.jp/park/mukojima-hyakkaen/
取材・文=香取麻衣子 ※写真は主催者提供








