江戸時代から続く問屋街
江戸通りと清洲橋通り、清杉通りに囲まれた三角地帯にあるのは、日本最大の現金問屋街といわれる日本橋横山町・馬喰町。繊維や衣料、雑貨などを扱う店が軒を連ね、衣料品を中心とする繊維問屋街を形成している。目利きのプロたちが仕入れる確かな品質の商品がそろう。
江戸時代、日本橋は商人の街として栄え、なかでも横山町は小間物、薬種、書物などの各種問屋が並ぶ問屋街として発展した。「お隣の馬喰町は当時、公用馬の確保のために馬場が設けられた旅宿の町。馬喰町に宿泊して横山町の問屋街で買い付けて帰っていくという流れができたが、交通網の発達により馬喰町にも問屋街がのびていき一大問屋街へと成長していった」と教えてくれたのは横山町馬喰町新道通り会事務局の関屋さん。明治時代以降は馬喰町とともに、特に衣料品の問屋街として発展していった。
誰でも特別価格でお買い物！
問屋街のことを多くの人に知ってほしいという思いから、中心となる新道通りで7月と12月の第1日曜に開催されるのが「大江戸問屋祭り」だ。2005年から始まったイベントで、今回で42回目。約400m続く通りの両側に店を構える約60軒が参加し、婦人服やタオル、カバン、アクセサリーなどを店先で販売する。普段は小売りを行わない問屋が“1日限りの問屋体験”と銘打ち、一般客も市価より安く購入できるとあって多くの人でにぎわう。
「お昼前後は混雑するので、ゆっくり見たい方や時間をかけて回りたい方は避けるのがおすすめ」と関屋さん。掘り出し物を探すのならやはり朝一で参戦したいところだ。また参加店で100円以上の買い物をするとスタンプがもらえ、それを5つ集めると抽選に参加できるスタンプラリーも実施。当日使えるお買物券が当たるので、問屋での買い物を楽しみながらスタンプを集めよう。
開催概要
「第42回大江戸問屋祭り」
開催期間：2025年12月7日（日）
開催時間：9:00～16:00
会場：横山町馬喰町新道通り（東京都中央区日本橋横山町、馬喰町）
アクセス： JR総武快速線馬喰町駅、地下鉄新宿線馬喰横山駅、地下鉄浅草線東日本橋駅すぐ
【問い合わせ先】
横山町馬喰町新道通り会 https://tonyamatsuri.com/
取材・文＝香取麻衣子 ※写真は主催者提供
