新宿の街と沖縄のエイサーとの出合いとは

「2001年に新宿にある沖縄料理店『やんばる』のお店の方が、新宿の祭礼で披露する活気ある踊りとして沖縄のエイサー団体を連れてきたのがきっかけなんです」と教えてくれたのは、新宿エイサーまつり運営事務局の大南さん。祭礼でエイサーを披露したところ大いに盛り上がり、新宿東口にある4つの商店街が動いて、2002年から新宿エイサーまつりが始まった。

当初、新宿大通商店街振興組合、新宿東口商店街振興組合、歌舞伎町商店街振興組合、新宿駅前商店街振興組合の4つの商店街により実行委員会が発足され、祭りも新宿駅東口がメインだった。その後、西口の商店街も参加するようになり、祭りの規模も徐々に大きくなっていった。現在は東口・西口周辺の8つの組合によって運営されている。

個性豊かなエイサーチームが参加!

今年は関東地方や本場沖縄などから22団体が参加。新宿の大通りを中心に、色鮮やかな衣装をまとった踊り子たちがエネルギッシュな踊りを披露する。ちなみにエイサーとは、沖縄では旧盆の最終日(旧暦7月15日)に行われる祖先をあの世へ送り出す念仏踊りのことで、「伝統エイサー」と「創作エイサー」がある。前者は地域に密着して代々受け継がれてきた伝統的な踊りで、その土地ごとに特色があるのも魅力的。

一方、後者は伝統エイサーをベースにしながらも、ポップミュージックを取り入れるなど音楽や振り付けに自由なアレンジを加えたものだ。「今年は沖縄からの派遣チームとしてうるま市の天願区青年会がやってきて、東京ではなかなか見る機会のない本場沖縄の伝統エイサーが楽しめます。また、チームごとにさまざまな個性が現れる創作エイサーもダイナミックで見応えたっぷりです」(大南さん)。

夏の暑さに負けないパワフルな踊りを見せてくれる。
夏の暑さに負けないパワフルな踊りを見せてくれる。

会場は、昼の部(13~16時)は新宿アルタ前、新宿高野ビル前、ビックカメラ前、伊勢丹・丸井前の4会場。夜の部(17~19時)は新宿三井ビル、双葉通り、モア4番街、ヨドバシカメラ新宿西口本店前、小田急ハルク横、歌舞伎町ゴジラロードの東口・西口各3会場(歌舞伎町ゴジラロードのみ18~20時)。それぞれの会場のトリの団体によっては観客を巻き込んだカチャーシーが始まる可能性もあるということなので、ぜひこの機会に沖縄の文化を体験してみよう。

開催概要

「第21回新宿エイサーまつり」

開催日:2024年7月27日(土)
開催時間:12:00~20:00
会場:新宿駅東口・西口一帯(東京都新宿区新宿・西新宿)
アクセス:JR・私鉄・地下鉄新宿駅すぐ

【問い合わせ先】
新宿エイサーまつり運営事務局 info@shinjuku-eisa.com
公式HP:https://www.shinjuku-eisa.com/

 

取材・文=香取麻衣子 ※画像は主催者提供