江戸前寿司を肩肘張らずに楽しむ『𠮷野鮨本店』
屋台からはじまり140余年、江戸前寿司の伝統を守り続ける。かつて冷蔵・輸送の技術がつたなかったころに編み出された“酢締め”や“煮付け”の技を、現在では素材をよりおいしくするための技術として生かしている。シャリは赤酢と塩のみのキリッとした味わい。「好きなものを好きなだけ食べて」と大将の𠮷野正敏さん。老舗の寿司店ながら、ハードルの高さをあまり感じないおおらかさがある。
『𠮷野鮨本店』店舗詳細
厚めの肉が割り下に絡まって……『肉鮮問屋 佐々木』
大正8年(1919)に精肉の卸問屋として創業。現在では卸のほか料理店なども営み、肉を楽しみ、肉そのもののおいしさが物を言うすき焼きをメインに勝負している。使われる肉は、ブランドではなく、確かな目利きで選び抜かれた黒毛和牛。冷凍せず、厳重な温度管理のもと、チルド保管されている。そのため厚切り肉で提供でき、食べれば肉本来の甘みが口いっぱいに広がる。
『肉鮮問屋 佐々木』店舗詳細
天ぷらとそばの相性を再確認『室町砂場 日本橋本店』
江戸末期に創業し、明治2年(1869)に日本橋に移転。ソバの実の芯だけを碾(ひ)いた更科粉を玉子でつないだ“ざる”は、ほんのりとしたそばの甘みが感じられる。一方“もり”は、ソバの実をまるごと使った碾きぐるみ粉を合わせることで、個性豊かな味わいが引き立つ。天ざる、天もりが発祥した店としても知られているため、ぜひ、そばつゆに浸った天ぷらとそばの絶妙な相性をじっくり味わいたい。
『室町砂場 日本橋本店』店舗詳細
そば粉の多い外二そばを味わう『日本ばし やぶ久』
日本橋で120年以上のれんを守る老舗。二八そばよりもそば粉が多い、そば粉10に対して小麦粉2の割合で打つ外二(そとに)そばを提供しているため、より香り高いそばとなっている。さらに、そばでは珍しく足踏み製法で生地が作られていて、しっかりとコシがあるのも特徴だ。名物のカレー南蛮やつけカレーせいろのほか、季節のそばやそば豆腐、鴨料理などが味わえるそばづくしコースもある。
『日本ばし やぶ久』店舗詳細
330年変わらぬ製法で作られる半ぺん『日本橋 神茂』
5代将軍徳川綱吉の世から、江戸の台所の一翼を担ってきた練り物専門店。創業以来、作り続ける手取りの半ぺんは、現在、原料の青鮫(あおざめ)とよし切り鮫を、毎日、気仙沼や焼津などの港から仕入れるというこだわり。熟練の職人の手で、丁寧に血合いを取り除き、身と筋に分けて、山芋や卵白を混ぜて石臼ですってゆであげる。そうした手間隙をかけて作られる半ぺんは、ふわふわ滑らかな口当たり。絶品。
『日本橋 神茂』店舗詳細
現代に合わせて天ぷらもアップデート!?『てん茂』
明治18年(1885)に創業以来、季節の素材をごま油で揚げる江戸前天ぷらの老舗。目の前でからっと揚げられ、食すまでの一連の流れは、五感をフルに使って堪能するショーのようであり、満足感が高い。また現代のニーズに合わせて糖質制限した天ぷらコースも考案。糖尿病専門医の監修の上、小麦粉を半分近く減らした薄衣に成功。「食べたくても食べられない」という気持ちを解消してくれる。
『てん茂』店舗詳細
MOOK『散歩の達人 東京駅~丸の内・八重洲・京橋・大手町・有楽町・日本橋』より






