一期一会 よねさん
店主がこだわり厳選した鮮魚と酒をとくと味わう
築地の仲卸で長年働いていた米田俊秀さんは、なにより魚の鮮度にこだわり、全国各地の漁師から直送で仕入れる。この日に入った大間のマグロは、柔らかな舌触りで、甘い。これに合わせる酒を聞くと、青い瓶に蝶(ちょう)のラベルが貼られた福島の地酒「螺鈿(らでん)」を勧められた。「酒は瓶ごとに入れ替えです。珍しい酒や魚は即買いしてしまうので、場所がなくて」と、笑う米田さん。シメにカツオとトビウオの出汁の茶漬けをかき込み、大満足の晩餐(ばんさん)だ。
『一期一会 よねさん』店舗詳細
L'INSIEME
もちもち生地のナポリ風窯焼きピザに手が止まらない!
ピザ職人として13年修業を重ねていた松丸俊輔さんは「地元亀戸の人たちにおいしいピザを食べさせたい!」と、2016年の4月に店を開いた。店名を冠するピザ「リンシエメ」は、もっちりした生地とみずみずしいルッコラの食感が楽しく、そこへトマトソースの甘酸っぱさと燻製モッツァレラ、パルミジャーノの香りが広がる。また、食後にはエスプレッソを頼みたい。砂糖をたっぷり溶かして一気に飲めば、コーヒー豆の芳醇さが際立つ。
『L'INSIEME』店舗詳細
九龍城
“亀戸の竜宮城”でハラール中華

知る人ぞ知る中華の名店「東京大排档(たいぱいたん)」が2016年8月に『九龍城』としてリニューアル。「あの怪しい雰囲気が……」と当時を惜しむ人もいるが、料理はさらに磨きがかかったというべきか。イスラム法の認証制度をクリアした食材を用いたハラール料理に特化し、豚肉は一切使わない。品書きには羊モツや牛モツの見慣れない料理がズラリ。2階に上がるとガチな大舞台を備える異空間が迎え、逆に何だかホッ。
『九龍城』店舗詳細
構成=フラップネクスト 取材・文=佐藤さゆり・髙橋健太(teamまめ)、佐藤成美(風来堂) 撮影=金井塚太郎、高野尚人、加藤昌人