手書きイラストに吸い寄せられて……『三省堂書店 池袋本店』【池袋】
百貨店の地下から続いて両脇に書店が広がる通路は、駅構内さながらの人通り。「多くの人の目につく場所なので、ディスプレイもこだわっています」と岩本圭史さん。池袋エリアや西武線・東武線沿線に縁ある作家の作品は特に人気だとか。コミックコーナーの前面、スタッフが模写したというハイクオリティなイラストPOP は、著者もSNS で反応するなど話題だ。
『三省堂書店 池袋本店』担当者のイチオシ本!
『どうだ!埼玉うどん伝説!!』
永谷晶久/大空出版
埼玉愛にあふれ、歴史や文化も網羅するご当地うどん名店ガイド。
『あたらしいともだち』
かわじろう/マガジンハウス
短編集。作中では池袋ならぬ“とよぶくろ”の書店が登場する。
『三省堂書店 池袋本店』店舗詳細
ゆったり見てまわれる装い新たな店内『旭屋書店 池袋店』【池袋】
2025年5月にリニューアルオープン。児童書の棚がポップなデザインになり、ベビーカーでも通りやすい通路の幅になるなど、楽しくやさしくパワーアップした。ファミリーだけでなく年配のお客さんも多いとあって、パズルやナンクロ、そして充実の「大人の塗り絵」コーナーも特に好評だそう。年末に向けて「池袋で一番売れるかも」という手帳の品揃えも楽しみだ。
『旭屋書店 池袋店』担当者のイチオシ本!
『パンどろぼうとスイーツおうじ』
柴田ケイコ/KADOKAWA
大人気絵本シリーズの最新作。店頭ではかわいいグッズも販売中だ。
『池袋怪談』
西浦和也 はおまりこ/竹書房怪談文庫
ご当地怪談シリーズの池袋編がついに登場。池袋を歩くなら必読?
『旭屋書店 池袋店』店舗詳細
訪れる人への気配りも欠かさない『くまざわ書店 ルミネ池袋店』【池袋】
「プラスアルファの接客ができるように心掛けています」と店長の金井文枝さん。「思いの先をよみ、期待の先をみたす」というルミネの理念も心に留めた細やかな配慮が光る。場所柄もあり人気の高い女性向けの本のほか、資格・検定のジャンルも充実。マネージャーさんがつくるやさしい字とデザインの手書きのポップは「これを見て買いました」という声もあるとか。
『くまざわ書店 ルミネ池袋店』担当者イチオシ本!
『愛するということ』
エーリッヒ・フロム/紀伊國屋書店
古典的名作の改訳版。この店舗で長年よく売れている一冊だという。
『涙の箱』
ハン・ガン/評論社
ノーベル文学賞を受賞した著者による、大人のための童話。
『くまざわ書店 ルミネ池袋店』店舗詳細
夜更けでもわざわざ行く価値あり!『山下書店 大塚店』【大塚】
有人営業の一般書店では日本唯一ともいわれる24時間営業で、新刊の発売日には日本で最も早く手に入る店として有名。近年特に人気が増して充実しつつあるのが、ダークな雰囲気を醸す裏社会系ジャンルの棚だ。ニーズに応えることを重視し、店長の出沖(いずおき)慶太さんいわく「作為的にならないよう気を配っている」ラインアップは、大塚らしさにあふれている。
『山下書店 大塚店』担当者のイチオシ本!
『沈黙の中世史』
後藤里菜/ちくま新書
著者が以前この店でアルバイトしていた縁でおすすめする歴史書。
『ぼんごのおにぎりおいしさのヒミツ』
右近由美子/朝日出版社
ご近所の名店『ぼんご』の公式レシピ本。店頭にもずらりと並ぶ。
『山下書店 大塚店』店舗詳細
取材・文・撮影=中村こより
『散歩の達人』2025年11月号より




