食庵 とんとん

こだわり多き揚げ物は必食!

とんかつ屋だった以前から人気の、生ニンニクがドカンと香るニンニクかつ定食900円はやみつき必至。
とんかつ屋だった以前から人気の、生ニンニクがドカンと香るニンニクかつ定食900円はやみつき必至。

昼も夜も揚げ物の香ばしい香りが漂う人気店。創業40年を超えるというだけあって、料理へのこだわりは相当なものだ。自家製ソースは、調味料と野菜を独自に配合。表面をやわらかく仕上げるためにパン粉は「生」。そういうとガンコ親父の店のように聞こえるが、「お客さんと話すのがとにかく好き」という店主・佐々木利正さんは驚くほど気さく! 店主の人柄に惹かれ集う常連の笑い声が、今日も店にこだまする。

笑顔が素敵な利正さん、奥さんの美恵さん。
笑顔が素敵な利正さん、奥さんの美恵さん。
お手製のメニュー札は緑が覆い独特の味わいに。
お手製のメニュー札は緑が覆い独特の味わいに。

『食庵 とんとん』店舗詳細

住所:東京都杉並区高井戸東3-28-1/営業時間:11:00~14:00・17:00~20:00(土は11:00~14:00)
/定休日:日・祝/アクセス:京王電鉄井の頭線高井戸駅から徒歩5分。

菱田屋

並んでも入りたい! 5代続く超老舗

豚肩ロースのやわらかい部分だけを使い作り置きはしないという、しょうが焼き定食1260 円。
豚肩ロースのやわらかい部分だけを使い作り置きはしないという、しょうが焼き定食1260 円。

「開店5分後で満席になることもあります」。そう語るのは菱田優子さん。東大構内で弁当を売っていたこともあるというこの老舗を、女将として切り盛りする。婿に迎えた5代目享(あきら)さんは中華料理店出身の料理人で、肉料理や揚げ物を担当。魚料理を得意とする4代目憲昭さんとともに「家族で作る」定食の数々にはそれぞれファンがつく。米はおかずに合うよう少し硬めに炊く、そんな小さな工夫の積み重ねが100年以上続く名店を支えている。

 左から5代目享さん、4代目憲昭さん、娘の優子さん。
左から5代目享さん、4代目憲昭さん、娘の優子さん。
女性も入りやすいようにと改装時にカフェ風に変身。
女性も入りやすいようにと改装時にカフェ風に変身。

『菱田屋』店舗詳細

住所:東京都目黒区駒場1-27-12/営業時間:11:30~14:00・18:00~23:00(土は夜のみ)/定休日:日・祝/アクセス:京王井の頭線駒場東大前駅から徒歩1分

相州屋

昔は甘味処だった!? 学生街の人気店

中骨をあえて取らず出汁をとるという、鯖の味噌煮定食720 円。
中骨をあえて取らず出汁をとるという、鯖の味噌煮定食720 円。

もともと甘味処だった『相州屋』だが、1975年に転機が訪れた。なんと目の前にクレープ店が。ライバル出現で店主小林正数さんは定食屋に転身、その優しい味付けで繁盛店を築きあげた。魚料理を気軽に食べられるから、学生や勤め人にファンが多い。「学生時代に通っていた人が、久々に来てくれるとうれしいね」と2代目正紀さんは目を細める。いろんな世代に愛される店は、これからも明大前の名物店として歴史を刻んでいく。

 青いファサードが目印。
青いファサードが目印。
正数さん(左)は朝9時から23時まで働き続けるという。 息子の正紀さん(右)と二人三脚。
正数さん(左)は朝9時から23時まで働き続けるという。 息子の正紀さん(右)と二人三脚。

『相州屋』店舗詳細

住所:東京都世田谷区松原1-38-9/営業時間:11:30~21:55LO/定休日:日/アクセス:京王電鉄京王線・井の頭線明大前駅から徒歩4分

構成=前田真紀 取材・文=半澤則吉 撮影=高野尚人