コースガイド
最高地点 : 標高929m(御岳山)
歩行時間 : 3時間15分
歩行距離 : 約8㎞
体力度 : ★☆☆
難易度 : ★☆☆
登りも下りも石段、木段が多く、足にこたえる。日の出山の山頂でゆっくり休憩したい場合には、富士峰園地と長尾平へは行かず、御岳山駅から武蔵御嶽神社へと進み、お参りした後、すぐに日の出山へと向かうのがよい。
アクセス
[行き] JR・私鉄・地下鉄新宿駅からJR中央線・青梅線で約1時間20分の御嶽駅下車。西東京バス「ケーブル下」行き約10分の終点下車。滝本駅から御岳山ケーブルカー約6分の御岳山駅下車。
[帰り] 「つるつる温泉」バス停から西東京バス「武蔵五日市駅」行き約20分の終点下車。JR武蔵五日市駅からJR五日市線・青梅線・中央線約1時間15分で新宿駅。
神聖な雰囲気が漂う道
JR御嶽(みたけ)駅からバスとケーブルカーに乗り、御岳山駅へ。いつもはすぐに武蔵御嶽神社へと向かうが、今回は富士峰園地に寄ってみた。人けのない道を進み、鹿の侵入防止柵を開けると、園地への登り道。誰もいないせいか、どこか神聖な雰囲気が漂う。展望台からは首都圏まで見渡せ、想像以上にいい眺め。今まで来なかったことを悔やんだ。
産安社(うぶやすしゃ)にお参りし、少し下って武蔵御嶽神社方面へ。そこからは舗装路で、しばし観光気分だ。江戸時代から続く御師集落や神代ケヤキを見学しながら、神社に到着した。
参拝後は引き返し、長尾平方面へと下る。長尾平展望台もいい眺め。ベンチではみなおいしそうなお弁当を食べていたが、ここは我慢。神代ケヤキ手前にある分岐まで引き返し、ようやく日の出山方面へと向かう。木陰の道が続き、寂しい雰囲気の中、無言でてくてくと歩き進める。小さな鳥居を通り抜けると、すぐに分岐。
武蔵御嶽神社
おいぬ様に山行の無事をお祈り
古くから関東の霊山として多くの参拝者が参り、参道には各地からのたくさんの講碑が立つ。魔除け、盗難除けの「おいぬ様」信仰も厚く、狛犬もおいぬ様(日本狼)となっている。参道は食事処やみやげ屋が並び、にぎやかな雰囲気。
長尾平展望台
神社参拝後の休憩はこちらで
見晴らしがよく、トイレやベンチもある。日の出山に向かう前にしばし休憩。分岐近くの『長尾茶屋』は休日のみの営業。ソムリエの資格を持つご主人がワインを提供してくれる。
石段の急登を登り切れば、山頂はもうすぐ
ここまでは舗装路や平坦な林道で余裕だったが、ついにいや〜な石段の急登が始まる。なんとか坂を登りきると、東雲(しののめ)山荘が見えてきた。小屋は予約制で入れなかったが、いつか宴会がてら泊まりに来よう。
だんだんと視界が開けてきた。石段を登り、最後のひと踏ん張り。心地よい疲れを感じながら、大展望の日の出山山頂に到着した。
美しい景色を眺めながら、お昼休憩。下山もそれなりに長いので、足早につるつる温泉方面へ下る。急な木段が続き、足にこたえる。下山後は長い舗装路を歩き、もう限界……というところで山麓温泉が見えてきた。
【別コース】滝とロックガーデン(岩石園)
清流と苔むした岩石の楽園
余裕があれば、ロックガーデンへ。長尾平分岐を七代の滝方面に下る。七代の滝から鉄はしごを登り、天狗岩へ。この先はロックガーデンとなり、苔むした岩や澄んだ清流が美しい。綾広の滝から登り返し、分岐へと戻る。
【山麓温泉】 生涯青春の湯 つるつる温泉
とろりとした美肌の湯で疲労回復
1996年にオープンした天然温泉施設。アルカリ成分の高い湯はとろとろした肌触りで、湯冷めもしにくい。露天風呂もあり、下山でガクガクになった足を癒やすことができる。武蔵五日市駅へは珍しい機関車型のトレーラーバス。
『生涯青春の湯 つるつる温泉』店舗詳細
取材・文=長岡彩香 撮影=清野編集工房
『散歩の達人』2021年3月号より