近年の豆乳のバリエーションには目を見張るものがある。たくさんのフレーバーがあって、キッコーマンのサイトを見たら「豆乳飲料」のカテゴリに分類された変わりダネ豆乳が30種類以上はあった。手に入らなかったが、ソーダ、モンブラン、焼き芋なんてものも。こんなの知ったら、心がハイになってしまう。
ご近所のスーパーでも5種類の変わりダネ豆乳が手に入った。自転車のカゴにインして、急いで自宅へ。いざ「全てをハイにする」。
「全てをハイにする」とは??
「全てをハイにする」は、自粛期間中の“買い出し”を楽しむために思いついた遊びだ。「何に焼酎を入れると美味しいか」を考えながら、スーパーやコンビニへ行き、オリジナルの「〇〇ハイ」を作る。この遊びによって少し視点を変えるだけで、いつもの売り場が輝いて見え、どこへ行くのも立派な散歩。身も心もハイになれるのだ。
「全てをハイにする」の基本ルールは以下。
ルール①焼酎に入れたら美味しそうなもので割って飲んでみる
ルール②食べ物を粗末にしない
変わりダネ豆乳ハイの作り方
毎度のごとく、作り方はいたって簡単だ。用意するのは豆乳と焼酎だけ。豆乳をコップに注いだら焼酎を好きなだけ。豆乳が水で薄まるのが避けたくて、今回は氷なしで作ってみた。
できた。
この手の豆乳ハイを飲むのは初めてだったので、先に豆乳(プリン味)だけ飲んでみる。甘さ控えめでその飲みやすく、きちんと豆乳を感じる。プリンはきちんと“フレーバー”のポジションにおさまっているのが好印象だ。
焼酎を加えてみると……、うまい!
意外と後味がスッキリしていて、甘いお酒が得意でない私でもするりと飲める。卵味がお酒くささをまろやかに包み込んでくれて、なかなか完成度が高い豆乳ハイができた。
和風の豆乳は鉄板!と思いきや……
豆乳だから和風フレーバーは絶対美味しいだろうと予想して、抹茶と黒ごまを購入。そのまま飲んでみると、どちらも豆乳とフレーバーのバランスが良く、ハイの仕上がりにも期待が高まる。
抹茶は抹茶ハイと豆乳ハイの合いの子のような味わいで、香りもいい。辛党にもおすすめできそうだ。ただ問題は黒ごまだ。最初は黒ごまのまろやかさが広がって良いのだが、後味に少し苦みが残る。ちょっとハチミツをたらしたらグッと美味しくなったが、焼酎と豆乳だけで合わせる場合は、好相性と言い切れなさそうだ。
異色すぎる?スイーツ系豆乳ハイ
続いては、ブラックチョコとメロンのスイーツ系。そのまま飲むとプリンと同じく、甘さ控えめ。プリンがけっこうイケたので、自信たっぷりでチャレンジする。
ブラックチョコレートは、豆乳ベースのココアのような味わいで焼酎の存在感がほぼない。焼酎を足してみるも同じで、危険な飲みものが完成した。いつも「ハイにする」では、クセの少ない甲類焼酎を使っているが、これは乙類の芋焼酎や麦焼酎、黒糖焼酎もあいそうだ。
「こりゃ異色すぎないか」と腰が引けていたメロンだが、意外にもすごく美味しい。ちょっと作りものっぽいメロン味が焼酎にマッチする。今回選んだ中ではもっとも甘みがあるが、飲み疲れせず最後までいただいた。
変わりダネ豆乳ハイの魔窟へようこそ
5種類試してみて「もっともってこい!」と思った。豆乳という絶対ハイに合うベースがあるから大ハズレがなく、チャレンジしていて楽しい。そこに焼酎を変えたり、ハチミツを加えたり、遊びの幅がある。
小さいパックならコップ1杯だけの冒険だ。スーパーで変わりダネの豆乳を見かけたら、ぜひ試してみてほしい。
撮影・文=福井 晶