30余年の歴史をもつ、蒲田では老舗格のショットバー
1989年に「もぐらや」という店名で創業。店名変更はあったが、蒲田では老舗格の30余年の歴史をもつバーだ。店内にはボトルを並べたバックバーがあるカウンターが左右にあり、それぞれにバーテンダーが付く。このほか、街を眺めるカウンター席やテーブル席もあるので、1人でもグループでも楽しめる居心地のよい店だ。
「どなたでも気軽に入れるバーをモットーとしています。20時まではノーチャージ(20時以降はチャージ1000円)なので、早い時間の利用がおすすめです」。そう話すのはオーナーバーテンダーの梅澤フミオさん。
洋酒はもとより、樽詰ギネスやオリジナルビールにも注目!
洋酒はモルトウイスキーを中心に、ジン、バーボン、テキーラなど約600種類。ウイスキーやバーボンは550円から用意されているので気軽に利用できる。アブサンなど珍しい酒もあるので、ウイスキーの知識や鑑定能力を問うウイスキーコニサーという資格を持つ店長と相談しながら新しいウイスキーにチャレンジするのも楽しみだ。
さらに、「蒲田エール」にも注目しよう。これは、梅澤さんが大田区の醸造所のタンクを借り、自ら麦汁を搾って、輸入した生の酵母を使って醸造したオリジナルクラフトビール。IPA(Indian Pala Ale/インディアン ペール エール)と呼ばれるスタイルで、インドがイギリスの植民地だった時代に、イギリスのペールエールをインドに運ぶ際、防腐効果があったホップを大量に使用して作ったことに由来する。ホップをしっかりと利かせた風味とフルーティーな味わいが特徴だ。
料理の幅も広く、ちょい飲みから食事までさまざまな使い方ができる
軽いつまみから本日のパスタなど、バーとしてはフードメニューも多い。「ビールにも合いますよ」といって出してくれたのがキューバサンド。豚ロース肉を柑橘類でマリネして焼いたサンドイッチで、意外と軽い食感なので、洋酒のおともにもなる。
「朝4時までやっているので、軽く飲む人から、食事を取る人までさまざまで、いろいろな使い方ができます」と梅澤さんは話す。
キューバ産を中心にシガー(葉巻)も10種類以上が揃うシガーバーとしての顔ももつ。入り口に「喫煙目的店」と掲示があり、タバコが苦手な人は、煙や香りが漂うことを承知のうえで利用しよう。
取材・文・撮影=塙 広明