第1問

ヒント

車両通行可能な坂のなかでは都内で最も急な坂のひとつ。

正解は……のぞき坂(豊島区高田)

何も知らずに歩いていると……えっ、この先の道がない!? と思ってしまうほどの急坂。のぞき坂とはよく言ったもので、まさに坂の下をおそるおそるのぞき込まないと下が見えないような勾配。階段を除けば都内で最も急坂といわれる場所で、最大22%(100m進むごとに22mの高低差)もの勾配がある。

この坂があるのは、都電荒川線の鬼子母神前停車場からすぐ、目白通りから南へ向かう道のひとつ。台地から神田川に向かって下る坂が多い場所で、富士見坂や日無坂など有名な坂も近所にある。

写真のなかで注目したいのは左奥、遠くに見えているビルの姿。これはNTTドコモ代々木ビル、通称ドコモタワーだ。新宿・代々木方面に向かって下る急坂、というだけで絞り込むのはなかなか難しいが、この急峻具合とあわせて考えれば、神田川北側では……と察しがついたかもしれない。

のぞき坂の少し東、日無坂とのY字路でも有名な富士見坂。
のぞき坂の少し東、日無坂とのY字路でも有名な富士見坂。
のぞき坂は赤い線の部分(国土地理院地図の標準地図・標高図・陰影起伏図を加工)。
のぞき坂は赤い線の部分(国土地理院地図の標準地図・標高図・陰影起伏図を加工)。

第2問

ヒント

2025年8月撮影。最新の景色ではないので悪しからず。

正解は……行人坂(目黒区下目黒・品川区上大崎)

写真には「大圓寺」の文字が写っているほか、電柱を見れば住所は「下目黒」、ホテル雅叙園東京も「この手前」と案内があるなど、場所のヒントはもりだくさん。あとは坂の存在と名前さえ知っていれば正解できたはず!

行人坂(ぎょうにんざか)は、目黒川に架かる太鼓橋から目黒駅方面へと向かう途中に立ちはだかる坂。一方通行の狭い道で、すぐ脇にある大圓寺の境内の木々で日陰になっていることが多い。名前の由来もその大圓寺にあるようで、江戸時代の頃に行人(僧侶の身分の一つ)が多く住んでいたことから行人坂と呼ばれるようになったとか。

ヒントで「2025年8月撮影」と撮影時期に触れたのは、『ホテル雅叙園東京』が2025年10月から休館中であり、本記事公開時点(2026年2月)以降には電柱の案内がなくなっている可能性があるから。

ちなみに、目黒駅は目黒区にはなく実は品川区に位置するというのは有名な話だが、その区境がこの行人坂の途中にある。坂の下3分の2ほどは目黒区、上3分の1ほどが品川区だ。

行人坂は赤い線の部分(国土地理院地図の標準地図・標高図・陰影起伏図を加工)。
行人坂は赤い線の部分(国土地理院地図の標準地図・標高図・陰影起伏図を加工)。

第3問

ヒント

この坂のすぐそばにも大圓寺という名の寺がある。

正解は……三崎坂(台東区谷中)

谷中から千駄木駅方面に向かって下っていく坂で、「三崎」は「みさき」ではなく「さんさき」と読む。坂を下った先、不忍通りの反対側に対をなす形で西側に上るのが団子坂だ。写真には「谷中」「千駄木」といった地名が写り込んでいるだけでなく、よくよく見てみると「団子坂」の文字も!

谷根千に数ある坂のなかでは勾配がゆるやかで、ゆったりとカーブを描き、おだやかな印象がある。「三崎町」がこのあたりの旧地名で、その由来は駒込・田端・谷中の3つの高台にちなんだという説があるようだが、そうだとしたらかなり範囲の広い地名である。

ヒントにあるように、この坂沿いにも大圓寺がある(こちらは日蓮宗、目黒区の方は天台宗)ほか、道の両脇はお寺だらけ。お寺は坂の途中に位置することが多いのだが、その代表例として挙げたいほど立派なお寺ロードである。

こちらが団子坂。
こちらが団子坂。
三崎坂は赤、団子坂は青の線の部分(国土地理院地図の標準地図・標高図・陰影起伏図を加工)。
三崎坂は赤、団子坂は青の線の部分(国土地理院地図の標準地図・標高図・陰影起伏図を加工)。

第4問

ヒント

この道路は◯◯街道。

正解は……成子坂(新宿区北新宿・西新宿)

「これ、坂なの?」と思ってしまった方には申し訳ない。勾配がかなりゆるやかな坂なので、それがどうにも写真で伝わりづらいのである。

これは青梅街道の地下鉄西新宿駅よりやや西寄り、神田川に向かって下る坂。坂の途中に成子天神社があり、言うまでもなく坂の名前の由来になっている。交差点名の「成子天神下」でピンと来た人も多いだろう。

成子天神社や成子坂を知らなくても、この写真の場所を推測することは可能だ。ぱっと見て、車線の多い幹線道路であることがわかる。さらに、道の先には小田急ハルクやビックカメラの看板が見えていて、印象的な形の損保ジャパン本社ビルやモード学園コクーンタワーが写り込んでいるのもポイント。「どうやら新宿ではないか」「青梅街道のようだぞ」というところまで導き出せたら、正解も近い。

坂の下を望む。写真奥に見えているのが、神田川を渡る淀橋。
坂の下を望む。写真奥に見えているのが、神田川を渡る淀橋。
 成子坂は赤い線の部分(国土地理院地図の標準地図・標高図・陰影起伏図を加工)。
成子坂は赤い線の部分(国土地理院地図の標準地図・標高図・陰影起伏図を加工)。

第5問

ヒント

とある学会の発祥の地!

正解は……薬研(やげん)坂(港区赤坂)

名坂と名高い、急勾配でカーブも擁する坂。はじめてこの坂を車に乗って上ったときは、車が地面から剥がれて後ろにひっくり返るんではないかとヒヤヒヤしちゃったほどだ。

薬研坂があるのは、青山通りの赤坂地区総合支所前交差点から南。いったん下ってまた上る道になっていて、2つの坂がセットで薬研坂と呼ばれている。その名の通り薬を砕く「薬研」の形に似ているというのが名前の由来だ。

都心の凸凹地形を追求する「東京スリバチ学会」なるものがあるが、その発祥の地がまさにこの薬研坂なんだとか。地形図で見てみると、見事にスリバチ状の窪みをこの道路が南北に縦断しているのがよくわかる。

写真では、道の奥に赤坂御用地の緑が写っているのがひとつのヒント。また、坂の特に急な部分には、コンクリート舗装に「Oリング模様」と呼ばれる丸い溝があるのもこの坂の特徴だ。

青山通りから南を望むとこんな景色。
青山通りから南を望むとこんな景色。
薬研坂は赤い線の部分(国土地理院地図の標準地図・標高図・陰影起伏図を加工)。
薬研坂は赤い線の部分(国土地理院地図の標準地図・標高図・陰影起伏図を加工)。

第6問

ヒント

坂の名前は漢字の読み方が難しい。

正解は……皀角坂(千代田区神田駿河台)

御茶ノ水駅と水道橋駅の間、神田川の南に沿って走る線路のさらにすぐ南を通る道で、駿河台から水道橋駅に向かって下る坂。神田川・日本橋川が流れる谷に向かって下る坂ともいえる。皀角(さいかち)というのは木の名前で、サイカチの木が多く植えられていたことが名前の由来なのだそう。

大きなヒントは、やはり中央線のオレンジの電車、中央・総武線各駅停車の黄色い電車が写り込んでいることだろう。かなり霞んでいるものの、奥の東京ドームシティホテルの姿も特徴的だ。

この付近の神田川は、神田山と呼ばれた台地の突端を削って通した部分。現在線路が走っている部分や神田川が流れているところも、もともとは皀角坂と同じように西に向かって下る斜面だったはずというわけ。江戸時代の難工事の結果、今こういう立体的な景色が楽しめる地点なのだ。

皀角坂は赤い線の部分(国土地理院地図の標準地図・標高図・陰影起伏図を加工)。
皀角坂は赤い線の部分(国土地理院地図の標準地図・標高図・陰影起伏図を加工)。
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全6問、これにて終了! おつかれさまでした。

坂があるということは、高低差があるということ。高低差があるということは、地形になにかの力が加わったということ。その「力」のひとつが水による侵食で、つまり川が地表を削ってできた谷があるということ。坂が下ってゆくその先には、谷をつくった川にたどりつく。坂単体だけに注目してしまいがちだけれど、より視野を広げて面で捉えると、坂はもっと楽しくなる。

文・撮影=中村こより

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