埼玉県の酒と観光の魅力を発信! 埼玉美酒 のんのん飲み旅へ
埼玉県は日本酒の出荷量が全国4位。30を超える酒蔵があり、さらに人気のウイスキー・ビールなどの蒸留所・醸造所やワイナリーも点在しています。
「埼玉美酒 のんのん飲み旅」は、そんな埼玉県の酒と観光の魅力を伝えるコンテンツを発信! 読んだ人が「埼玉県を訪れたくなる」「埼玉県の酒を飲みたくなる」「埼玉県で酒を介した観光をしたくなる」ことを目指して、埼玉の酔い(良い)ところを紹介します。
林家木久彦(はやしやきくひこ)
落語家、埼玉県小川町出身。2010年に林家木久扇に入門し、2025年の真打昇進と共に「林家木久彦」に改名。ものまねや怪談を交えた落語を得意とし、テレビ番組『笑点』出演や、集英社『週刊少年ジャンプ』で連載中のマンガ『あかね噺』で落語の監修を務めるなど、幅広く活動。また、埼玉県の文化振興や地域活性に貢献したいとの思いから、埼玉県出身の落語家2名と落語キャラバン隊「地元落語 しゃべって!さいたま」を結成。県内全63市町村を巡る落語会も開催している。単独では、2026年2月15日に坂戸市文化施設オルモにて真打昇進披露興行が予定されている。
林家木久彦さんと歩く埼玉の酒処。老舗蔵が拓(ひら)く新たな日本酒の世界
埼玉県北東部にある老舗の酒蔵やチーズ工場を巡る味わい探訪。埼玉県出身の落語家・林家木久彦さんとともに、その魅力を体験した。
幸手(さって)市の『石井酒造』は天保11年(1840)創業。8代目蔵元・石井誠さんは「お酒はいい奴。酒はどんな時も、どんな感情にも寄り添ってくれる存在。そんな“いい奴”をもっと世に広めたいと思っています」と話す。
酒造りのこだわりは甘みのある酒だと言う。「米を食べて辛いという人はいません。米本来の特性は甘みとうまみ。私の代から酒は甘口に変えました」と語る。
寛延元年(1748)創業の加須(かぞ)市の『釜屋』では、日本酒造りの現場を案内してもらった。13代目蔵元・小森順一さんは「米に水を吸わせる吸水具合が大切で、その加減が難しい。水こそ命です」と言う。木久彦さんが「落語にも通じますね。芸人は“その土地の水になれ”なんて言われます。土地になじんでお客さんにこっちから合わせていきなさいよ、ということなんです」と酒造りと伝統芸能の意外な共通点を発見。
2つの酒蔵の間に位置する「なとり」の『チーズファクトリー』では、工場見学と試食ができる。土産には酒肴(しゅこう)にぴったりの商品も用意されている。ただし、“夢になるといけねぇ”ので、いずれの施設も事前予約をお忘れなく。
米の甘みを生かした先進的な酒造り『石井酒造』
埼玉県幸手市にある『石井酒造』は、天保11年(1840)創業の老舗。8代目の石井誠さんは、伝統的な製法を重んじつつも、赤色酵母を使った桃色にごり酒といった新しい日本酒造りにも挑戦し、酒造りを進化させている。全工程において手作業が施された代表銘柄「豊明」は受賞歴もあり、宿場町の歴史と未来への思いを感じさせる味わい。若き蔵元の挑戦が光る、埼玉の地酒文化を支える存在だ。
DATA
10:00~18:00、11~3月は日・祝休、4~10月は日・月・祝休(蔵見学は要予約)
東武日光線幸手駅から徒歩15分
埼玉県幸手市南2-6-11
☎0480-42-1120
工場ワクワク探検。見て、触れて、味わおう『なとり チーズファクトリー』
お酒のお供にもぴったりな看板商品「チーズ鱈」などで知られる「なとり」の『チーズファクトリー』では、なとりの歴史や開発秘話を学び、加工から包装までの製造工程を無料で見学できる。さまざまな種類の「チーズ鱈」の試食も可能で、子供から大人まで楽しめる施設。
DATA
要予約(予約方法や実施日・時間は公式HPで要確認。対象は小学生以上。所要時間は約100分。予約期間は見学希望月の3カ月前の16日0:00から2カ月前の15日23:59まで)
無料
※安全上の理由から、飲酒している方の見学・体験は利用不可
JR宇都宮線・東武スカイツリーライン久喜駅からタクシーで12分
埼玉県久喜市清久町47-3
☎03-5390-8133(受付時間は月~金9:00~17:00※12:00~13:00除く)
江戸から継承した味「力士」とそれに挑む一盃(いっぱい)『釜屋』
寛永元年(1748)創業の『釜屋』は、現在の加須市の地で利根川の水とこだわりの酒米を生かして日本酒造りを始めた。13代目蔵元・小森順一さんは、天明5年(1785)から続く伝統銘柄「力士」を受け継ぎつつ、ワイン酵母を使った酒造りなど新たな挑戦も行う。生きた麹や酵母を扱う高度な技術で、手間を惜しまず丁寧に仕込み、酒造りの技を磨き続けている。
DATA
9:00~12:00・13:00~16:00、土・日・祝休(蔵見学は要予約)
東武伊勢崎線加須駅南口から朝日バス「鴻巣駅東口」行き10分の騎西二丁目下車、目の前
埼玉県加須市騎西1162
☎0480-73-1234
日本酒にまつわるちょっと小噺(こばなし)
落語には、酒でしくじる噺が多い。「花見酒」では酔った勢いで勘定を忘れ、「禁酒番屋」では我慢できずにこっそり一杯。「親子酒」では飲み過ぎ、「芝浜」では酒好きの亭主が拾った大金をなかったことにされる。それでも人の縁をつなぐのが、酒と噺の不思議な力。“飲みニケーション”の妙がここにある。
おすすめ観光スポット
一年中遊び尽くせるレジャー施設『東武動物公園』
約120種1200頭の動物たちに出会える動物園や、子供から大人まで楽しめる約30種のアトラクションが並ぶ遊園地など、多彩な施設が揃うハイブリッド・レジャーランド。植物園エリアでは四季折々の花々も鑑賞できる。夏はプール、冬はイルミネーションと、一年中ワクワクできる仕掛けが満載。2024年11月生まれの2頭のホワイトタイガーも必見だ。
DATA
9:30~16:30、営業日・営業時間は季節・曜日・イベント等により変動、不定休(※公式HPにて要確認)
一般入園券大人2300円、中高生1800円、3歳~小学生1000円、60歳以上1500円
東武スカイツリーライン東武動物公園駅から徒歩12分
埼玉県南埼玉郡宮代町須賀110
☎0480-93-1200(代表)
動く機械に触れ、工業の魅力を体感『日本工業大学 工業技術博物館』
明治期から現在に至るまで、歴史的な工作機械を中心に400点以上を展示。エンジン模型や工作機械などの実物資料に触れながら、ものづくりの仕組みや技術の進化を体感できる。写真の2100形-2109号蒸気機関車を大学イベントで運転しているほか、所有する70%以上の機械を動態保存。体験型展示施設として、楽しみながら工業・技術の世界に親しめるスポットとなっている。
DATA
9:30~16:30(最終入館~16:00)、日・祝休(8月中旬~下旬・年末年始・大学入試日休。臨時休あり)
入場無料
東武スカイツリーライン東武動物公園駅から徒歩14分、JR宇都宮線新白岡駅からタクシーで12分
埼玉県南埼玉郡宮代町学園台4-1
☎0480-33-7545
アクセスMAP
東京駅から幸手駅までは約1時間10分と便利。幸手駅や東武動物公園駅へは、東武スカイツリーラインを利用して50分~1時間程度、加須駅へは東武スカイツリーラインで1時間10分程度で到着する。
埼玉の酒蔵~埼玉美酒 のんのん飲み旅へ~
凡例:酒蔵名(所在地)/「代表銘柄」
南部エリア
- 内木酒造(さいたま市桜区)/「旭正宗」
- 大瀧酒造(さいたま市見沼区)/「九重桜」
- 小山本家酒造(さいたま市西区)/「金紋世界鷹」
- 鈴木酒造(さいたま市岩槻区)/「大手門」
- 北西酒造(上尾市)/「彩來」
東部エリア
- 川端酒造(行田市)/「桝川」
- 横田酒造(行田市)/「日本橋」
- 釜屋(加須市)/「力士」
- 清水酒造(加須市)/「亀甲花菱」
- キング醸造(羽生工場)(羽生市)/「円満家族鬼ころし」
- 東亜酒造(羽生市)/「晴菊」
- 南陽醸造(羽生市)/「花陽浴」
- 寒梅酒造(久喜市)/「寒梅」
- 神亀酒造(蓮田市)/「神亀」
- 清龍酒造(蓮田市)/「清龍」
- 石井酒造(幸手市)/「豊明」
西部エリア
- 小江戸鏡山酒造(川越市)/「鏡山」
- 五十嵐酒造(飯能市)/「天覧山」
- 長澤酒造(日高市)/「高麗王」
- 麻原酒造(毛呂山町)/「琵琶のささ浪」
- 佐藤酒造店(越生町)/「越生梅林」
- 晴雲酒造(小川町)/「晴雲」
- 松岡醸造(小川町)/「帝松」
北部エリア
- 権田酒造(熊谷市)/「直実」
- 滝澤酒造(深谷市)/「菊泉」
- 藤橋藤三郎商店(深谷市)/「東白菊」
- 丸山酒造(深谷市)/「金大星正宗」
- 横関酒造店(美里町)/「天仁」
秩父エリア
- 武甲酒造 柳田総本店(秩父市)/「武甲正宗」
- 矢尾本店(秩父市)/「秩父錦」
- 藤﨑摠兵衛商店 長瀞蔵(長瀞町)/「長瀞」
埼玉を知るにはこちらもチェック!
埼玉県公式観光サイト「ちょこたび埼玉」
埼玉県の観光スポットやグルメ、イベント情報を発信。地域の魅力を体験できる情報が満載です!
ちょこたび埼玉 日本酒特集ページ「ふらっと埼玉 地酒の旅へ」
あなたにあった日本酒タイプの診断チャートや、タイプごとのおすすめの日本酒、酒蔵の魅力も紹介。県内の酒蔵を巡ってみよう!
ちょこたび埼玉 お酒特集ページ「埼玉美酒 のんのん飲み旅」
埼玉の多彩なお酒と周辺の観光スポットを紹介。あなたも飲み旅にでかけませんか?
取材・文=アントレース 撮影=山田ミユキ イラストMAP=岡本倫幸 協力=埼玉県
『散歩の達人』2026年2月号より








