ピエール瀧

1967年、静岡県出身。1989年に、石野卓球らと電気グルーヴを結成。音楽活動の他、俳優、声優、タレント、ゲームプロデュース、映像制作などマルチに活動を行う。近著は「ピエール瀧の23区23時 2020-2022」(産業編集センター)。

未来の公園はこういう風になるかもしんないっすね

この連載史上最も土地単価が高い公園に来たね(笑)。今の銀座って土地の値段どんくらいなの?

—— 国交省が今年発表してるレベルだと、高いところだと一坪2億円みたいですね。

2億円もすんの!? そりゃ間違いなく土地単価ナンバーワンだわ(笑)。

—— 公園に限らず、日本で一番値段が高い街なんで間違いないですね(笑)。そんな銀座に新しくできた公園にやってまいりました。ソニービル跡地にできたGinza Sony Park です。今日は広報の方が案内してくださいます。よろしくお願いします。

ピエール瀧です、本日はよろしくお願いします。

広報 よろしくお願いします。

電気グルーヴがデビューしたての頃、90年代前半ですかね。毎週ここの「SOMIDOホール」から『ファンキートマト』っていうテレビ神奈川の音楽番組の生放送をやってたんですよ。だから、ソニービルにはよく来てました。

広報 はいはい!『ファントマ』、やってましたね。

—— こちらはどういった経緯でビルの後に公園にすることになったんでしょうか?

広報 ソニービルは1966年にオープンしてるんですけど、当時は自社のショールームだったんです。ビル全体で、ソニーのプロモーションをするような。それでビルを建て替えるにあたって、もう今のソニーって電化製品だけを扱う会社ではなくなっている、それなら今後50年どういう形になっても“ソニーらしさ”を表現できるにはどうしたらいいだろう?と考えた結果、もうスケルトンというか、何も置かない場所を作りましょう、ということになりました。公園ってみんなが自由に過ごせるじゃないですか。そういう思い思いに過ごせるスペースを作りたかったんですね。その上で、その時々にイベントを開催しています。

なるほど。今年(2025年)の夏も暑かったですけど、ここ一応オープンエアですもんね。意外と風も通るし、夏の時季でも結構ゆったり過ごせそうですね。

広報 はい、ベンチもあるので、平日の昼間でもゆっくりお茶を飲んで過ごしている人も多いですね。

もう本当に“公園”っていう使い方をされてるわけですね。

広報 今日はまず屋上から見ていただこうと思っています、それから一階ずつ下っていく流れで。

(屋上に到着)うわー、これはいい眺めだわ! 写真撮ろう。

やっぱ『不二家』は入れるべきだよね! あ、使われなくなったKK線(東京高速道路)の道路が見える。あれって取り壊すのかな?

—— 遊歩道になるって話ですね。

へえ、知らなかった。遊歩道じゃなくて「◯◯公園」って名前にしてくんないかなあ。そしたらこの連載で行けるんだけどな(笑)。ここって飲食禁止なんですか?

広報 いえ、一般の方も出入り自由ですし、お弁当とかを持ってきて食べていただいても構いません。

そうなんですか! 確かに、あそこに公園とは思えないハイセンスなテーブルがありますもんね。これも使っていいってことか。公園のテーブルっていうより、ほぼインテリア(笑)。

広報 では、ここから階段で下りていきます。

ほほ~。一番上の日光浴ゾーンから螺旋(らせん)状態にフロアが展開していくことで、全フロアを堪能できるっていう構造なんですね。造りがいちいちモダンだな~。どうやら未来の公園はこういう風になっていくかもしんないっすね。平場の公園も、あれはあれでいいですけど、もうちょっと立体的になっていくというか。市民がフリーに使えるスペースみたいなやつが、街中にあるっていう感じかも。

広報 銀座って、ビルを建てるのに高さ制限があるんですよ。「銀座ルール」って呼ばれていて、56m以上の高さでは建てられないようにしてるんですよね。

なるほど、そうやって街の景観を守ってるってことか。しかしエルメスが横にある公園ってのもすごいな。

—— その間が「ソニー通り」ですしね。

ああ、そうだね。やっぱこの銀座の数寄屋橋交差点の辺りってさ、待ち合わせには最高の場所だよね。わかりやすいし、この辺座ってるだけで風がずっと気持ち良いもん。ベンチの座面も硬くないしさ。冬は結構寒いんですか?

広報 冬はヒーターを置きますね。そして、こちらから地下フロアで、東京メトロの駅ともつながっています。

自社製品を置くのも良かったけどさ……

ここのスペースは、ちょっとしたイベントができそうですね。このデスク使って、銀座のサラリーマンがガシガシパソコン叩いてるんじゃないの? 駅から普通に人の往来もあるもんね。ここからみんな地上の道に出てるってことか。

広報 駅に続く通路に、青い壁がありますよね? あそこはソニービル時代のオリジナルのものを残しているんです。

66年からあったってことですよね? 焼き物タイルなんだ! すごいモダンでオシャレ。このロケーションならソニーピクチャーズの映画のとかに使ってほしいな。『キングスマン』日本編とかをやるならここで撮ってほしいわ。いやあ、今日は案内ありがとうございました!

広報 こちらこそ、ありがとうございました。

ソニービルに自社製品を置くのも良かったけどさ、これもブランディングとしてカッコいいよね。せっかくだから、ここの屋上で夏にラジオ体操やりたいね! もちろんソニーのラジオを使って!

『Ginza Sony Park』詳細

コンクリー度 ★★★★★+
ミーティングポイン度 ★★★★★
NEWES度 ★★★★★

水飲み場:なし  トイレ:あり
自販機:なし   灰皿:なし

住所:東京都中央区銀座5-3-1/営業時間:11:00~19:00(アクティビティにより変更あり)/定休日:園内メンテナンス日/アクセス:地下鉄銀座駅直結(8:00~22:00)

構成=カルロス矢吹 撮影=横井明彦
『散歩の達人』2025年11月号より