宇多丸

ラッパー・ラジオパーソナリティ

1969年、東京生まれ。1989年にヒップホップ・グループ「RHYMESTER」を結成し、現在はTBSラジオ「アフター6ジャンクション2」でメインパーソナリティを担当。主な著書・共著に『森田芳光全映画』『ドキュメンタリーで知るせかい』(いずれもリトル・モア)など。

「Bellz」Jensen Sportag

副都心の元祖アーバン!な雰囲気にピッタリ過ぎな一曲。夜の始まりが似合います。

「音楽の計画」YELLOW MAGIC ORCHESTRA

十代の頃からずっと、散歩するときのお供。一生で一番聴いた曲の一つだと思う。

「ドリップ・ドライ・アイズ」高橋幸宏

上と同じく。YMOメンバーのレゲエ調チューンに外れなし!だし、テンポ的に全部散歩にも合うと思う。

「Let’s Organize」Organized Konfusion

正確にはアルバムの一曲前「WHY」から次の「3-2-1」へとつながってゆくこの3曲の流れが、何度聴いてもマジ最強!

「Secrets(Your Fire)」Magdalena Bay

イントロからもう、とろけてしまう。散歩にめちゃくちゃ合うテンポ!

「dialtone.」Phony PPL

これまた、ちょっとシニカルな歌詞含め、都会の独り歩きがとても似合う曲だと思う。

「Keep the Faith」Moon Boots

これも、ダンサブルながらちょっと内省的な雰囲気が、フロアというよりやはり散歩な気分だと、個人的には感じる。

「彼女はムービング・オン」尾藤イサオ

森田芳光の長編デビュー作『の・ようなもの』オープニング曲。この愛らしい作品全体が、「街を歩く」映画だと言ってもいいと思う。

「What It Feels Like」Volta Cab

ひたすらクールで心地いいのに、同時にとてつもなくメランコリックでもあるこの感じ、僕の散歩気分とものすごく合う。ちょい落ち込んでるときとか、気づくと再生しちゃってます。

「東京、東京」RHYMESTER

ラスト、手前味噌ですみません! この曲の僕のパートはまさに、なじみの都内ルートを散歩しているイメージなので……一番「自分自身」に近い歌詞だろうとも思います。

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宇多丸の「散歩と音楽」とは?

Q.1 散歩はしますか?

散歩、大好き! 昔からよく歩きますし、自分なりの「黄金コース」もたくさん持っています。

Q.2 散歩をするのはどんなときですか?

時間があって暑くないなら逆にいつでも、隙あらば。

Q.3 好きな街や道はありますか?

御茶ノ水から水道橋に向かって「とちの木通り」を行くルート。特に総武線の線路が見える坂の上に出た瞬間は、至福です。

Q.4 プレイリストのコンセプトを教えてください!

余裕があるときにあえてする「大人の迷子」を密かな趣味としている私、特に新宿西口地下街はまさに都会の巨大迷路といった趣で、最高!(最近あまり迷わなくなってきちゃいましたが……)そんなときにイヤホンで聴いている、私的定番楽曲たちです。

西新宿地下通路の一部です。金曜夜でもこの感じ! 最高。
西新宿地下通路の一部です。金曜夜でもこの感じ! 最高。

構成=さんたつ編集部
『散歩の達人』2025年10月号より

月刊『散歩の達人』2025年10月号(特集:散歩は音楽)の企画「 散歩プレイリスト作ってもらいました!」にて、各ジャンルで活躍中の音楽の“達人”たちに、「散歩」のイメージにぴったりの楽曲をセレクトしてもらいました。連動企画として、『散歩の達人』・『さんたつ』編集部のメンバーが作成した散歩プレイリストをお届けします! プレイリストタイトル+作成者に続けて、セレクトした10の楽曲とその紹介文、最後にプレイリストのコンセプトについて掲載しています。季節の移り変わりを感じながら、主人公気分で、気長な散歩を楽しむ……テーマやコンセプトはさまざま。みなさんなら、どんなプレイリストにしますか?