趣のある町家風建物でリラクゼーション
北本通り(国道122号)から北に入った住宅街に建つ京都の町家風建物。これが『テルメ末広』だ。創業は昭和27年(1952)。1997年にリニューアルした建物は、瓦屋根や格子戸などが印象的で、一見しただけでは銭湯とは思えないほど落ち着きがある。ロビーや脱衣所には障子をイメージした格子窓を配し、露天風呂には竹垣を巡らすなど、近代的な洋風銭湯と伝統的な和風の意匠がコラボした和洋折衷の空間になっている。
清潔感あふれる浴室。漢方薬湯で健康入浴を!
白を基調とした高い天井の浴室は男女対称の造り。ジェット、バイブラ、水風呂、漢方薬湯のほか、露天風呂とサウナを備えるが、一番の特徴は生薬配合の漢方薬湯。湯船には漢方の独特の香りが漂い、入浴すれば漢方の薬効が身体に染み渡る。漢方湯の浴槽の底に足つぼマッサージができる石も入り、健康入浴が楽しめる。
月3回(日曜)、季節の薬草や樹木の葉、天然ハーブなどを湯船に入れた自然薬湯も実施されている。直火ではなく、蒸気ボイラーで沸かした湯は柔らかいと評判。
荷物預かりもしてくれるランナーズ銭湯
『テルメ末広』の近くには荒川があり、全長約6㎞の荒川河川敷ランニングコースが整備されていることから、ランナーたちの利用も多い。
そのため、風呂道具や着替えなどを銭湯のロッカーで一時預かりをしてくれるランナーズ銭湯としてもよく知られる。10時から受け付けてくれ(要予約)、入浴料金(荷物預かり料金)をフロントで支払い、荷物をロッカーに入れ、ロッカーの鍵をフロントに預ける。ランニング後フロントでロッカーの鍵を受け取り、入浴して帰るというわけだ。
取材・文・撮影=塙広明