グランドピアノのある落ち着いた空間で音楽を嗜む、大人のハコ

「2003年にロックアップという名前でスタートして、06年に大井町に移転、2010年に現在の自由が丘に移ってきた際に店名を『McCartney』に改めました。ジョン・レノンを想起させる名前のお店はいくつかありますが、ポールはあまり見かけなかったので、思い切って命名しました」と語るのは、当店のサウンドエンジニアを務める佐田隆一さん。小学生の頃、姉の影響でビートルズを聴き始め、中学生からドラムを叩き始めたという元プレイヤーだ。

お店の売りのひとつがヤマハのグランドピアノ。「伊豆田洋之、ポール・マッカートニーを歌う」のライブでおなじみの伊豆田洋之さんなど、ピアノ弾き語りのライブで活躍する。
著名人もプライベートで顔を覗かせる隠れた名店。左から「孤独のグルメ」原作者で知られる久住昌之氏、ビートルズ研究家の藤本国彦氏のサイン。そして右は伝説のバンド、クリエイションの竹田和夫が同店で公演を行った時のもの。

「大井町時代から置いてあるグランドピアノ、新装されたドラムなど、楽器と音質にこだわり、音楽の高級感を追求しています。ミュージシャンたちの間で、『音の良いライブハウスが自由が丘にある』と口コミで伝わり、おかげさまで最近は有名ミュージシャンからの出演依頼も増えています」

この日ステージに立っていたのは、元祖ビートルズ・コピーバンドとして知られるバッドボーイズのジョン役・リッキーさん。2018年にデビュー45周年を迎えたビートルズ業界のレジェンド的存在だ。ギター1本の弾き語りとは思えないサウンドと表現力で贅沢な音空間を作り上げ、ビートルズファンを魅了していた。

リッキーさん。ビートルズ、ジョン・レノンのソロ曲に加えて、バッドボーイズ時代のオリジナル曲「ビートルズが教えてくれた」(作詞:岡本おさみ、作曲:吉田拓郎)も披露。
上品で贅沢な雰囲気の店内だが、演奏が始まれば自然とお客さんもビートルズを歌いだし、アットホームな空気が流れる。
【Master’s Choice 1/213】Yesterday
佐田さんが小学生の頃、最初に聴いたビートルズの曲が「イエスタデイ」だったという。「ビートルズファンになるきっかけでしたので、今聴いてもいい曲だと思いますし、大好きですね」

取材・文=竹部吉晃 撮影=小野広幸

住所:東京都目黒区自由が丘1-27-2/営業時間:18:30~23:30/定休日:無/アクセス:東急東横線・大井町線自由が丘駅から徒歩3分
JR亀戸駅の東口改札を出て線路伝いに歩くこと数分、レンガ造りと花壇のオシャレな外観が目印の喫茶店が『Penny Lane Cafe』。店主の市村壮二さんは、資生堂に長く勤め、マーケティングを担当されていたそうで、細部にそのセンスが光るこだわりの空間を作り上げている。
京浜工業地帯・鶴見に店を構えて30年という老舗のライブ・パブ『Rubber Soul』。店主は、ビートルズ・サウンド研究の第一人者として業界でも名高いパウロ鈴木さん。1988年に名古屋「スター・クラブ」でポール役のベーシストとして本格的にビートルズ活動をスタートさせ、96年にはビートルースとして参加した「ビートルズ音楽祭」で、ジョージ・マーティンから直々に中後期ビートルズの再現を絶賛されたキャリアを持つ。