子孫七代分のご利益をもらえる「待乳山聖天」【東京】

隅田川沿いに建つお寺。
隅田川沿いに建つお寺。

浅草でおなじみのお寺といえば浅草寺。そこから徒歩10分の場所に、「待乳山聖天(まつちやましょうてん)」があります。

「本龍院」という正式名称で、寺伝によると1400年以上もの歴史を持つお寺。古くから篤い信仰を集めており、落語や浮世絵などにも数多く描かれています。

巾着のデザインがそこかしこに。
巾着のデザインがそこかしこに。

境内を進んでいくと、大根と巾着の形をした不思議なデザインが各所に配されていることに気がつくでしょう。

これらは御本尊である「大聖歓喜天(たいしょうかんぎてん)」の御紋で、巾着には「中に籠る」「中に蓄える」という意味があり、そこから金運アップのご利益があるとされているのです。

さらに、大聖歓喜天のご利益は非常に強いとされます。

どれほどかというと、直接見るとご利益が強すぎるので「秘仏」となっており姿を見ることができないほど。

濃度の高い温泉でも入りすぎると「湯あたり」してしまうように、「ご利益あたり」するほどの強さがあります!

お供え物の大根は人気で売り切れ間近だった。
お供え物の大根は人気で売り切れ間近だった。

また、こちらのお供え物は寺務所にて販売されている大根。

1日お供えしたものは「ご自由にお持ち帰りください」となり、「ご利益のテイクアウト」までできるのです!

宝くじの当選にはココ!「大前恵比寿神社」【栃木】

青空に恵比寿さまの持つ金色の鯛が映える。
青空に恵比寿さまの持つ金色の鯛が映える。

財運をもたらすことでおなじみの七福神。その中の一柱(ひとはしら)である「恵比寿」。

釣竿と大きな魚を抱えた姿がよく知られています。その姿は、まさに大漁を表現しており、転じて商売繁盛さらには金運アップのご利益があるとされています。

そんな恵比寿さまの中で、日本一大きな像が栃木県真岡市の「大前(おおさき)恵比寿神社」にあり、サイズは台座を含めると約20m!

腕に抱えた鯛だけでも5mもの大きさ。ご利益なんて忘れて、巨大な像を見上げるだけでも十分と思えるような迫力です!

逆光さえも後光が差すように見える。
逆光さえも後光が差すように見える。

「ご利益」とは科学的に証明されているわけではない、ワンダーなものです。しかし、こちらの恵比寿さまは「実績」が十分!

なぜなら「宝くじで○億円当選しました!ありがとうございました!」という、お礼の書かれた絵馬がいくつも奉納されていることから、その実績をうかがい知ることができるでしょう。

ハイテク閻魔さまはご利益360度!「深川閻魔堂」【東京】

思わずひれ伏しそうになる迫力。
思わずひれ伏しそうになる迫力。

地下鉄門前仲町駅の周辺は江戸の風情が残る深川という地域です。ここに、「深川のえんまさん」と呼ばれ親しまれている「法乗院」というお寺があります。

通称からもわかるように、日本最大の閻魔像がお出迎え。その大きさは、高さ3.5m・幅4.5mという大迫力!

閻魔さまのご利益は、一般的に延命長寿や厄災避けなどが知られています。ですが、こちらの閻魔さまは、全方位型のご利益を備えており、その中にはもちろん金運アップも!

19の口をもつオリジナル賽銭箱。
19の口をもつオリジナル賽銭箱。

閻魔像の前は賽銭箱があり、求めるご利益ごとに19の投入口があります。

その中にはもちろん、商売繁盛のものもあるので、金運を求める方は、こちらへお賽銭の投入をどうぞ!

しかし、何も知らずにお賽銭を入れて手を合わせようとすると、驚くべき演出が!

堂内のライトがピカピカと明滅し、大音量で閻魔さまの説法が流れてくるのです!

なお、その内容は投入口によって様々。他の説法も聴きたくなって散財してしまいそうになります。

無数の可愛いカエルがお出迎え!「如意輪寺」【福岡】

お堂にぎっしりカエルちゃん。
お堂にぎっしりカエルちゃん。

長寿を願う鶴亀や、神話に登場するウサギは神社でよく見かけますし、お経に描かれる象や美しい鳥はお寺でよく見かけます。

このように、神社仏閣には様々な動物がいますが、福岡県の如意輪寺では「カエル」が見られます。

しかも、驚くほどの大量さ!

なんと1万体ものカエルの像やオブジェが、境内や堂内に所狭しと並んでいます!

カエル一体ずつのそれぞれの仕草や表情を、時間を忘れて眺めてしまいそうな空間です。

仏像のまわりにもカエルがビッシリと。
仏像のまわりにもカエルがビッシリと。

カエルは「(出かけた人が)無事かえる」「元気がかえる」などにかけて、安全や長寿の祈願の対象。

その中で「(出ていった)お金がかえる」とも考えられており、金運のご利益もあるとされるのです!

一転、厳かに祀られる如意輪観音。
一転、厳かに祀られる如意輪観音。

そして、ご本尊は如意輪観音。座像が一般的ですが、こちらは珍しい立っているお姿。読んで字の通り「如意=意の如く」という意味で、思ったことを叶えるのにはピッタリの仏様でもあります!

巨大財閥の守り神「三囲神社」【東京】

ご祭神は宇迦御魂之命(うがのみたまのみこと)。
ご祭神は宇迦御魂之命(うがのみたまのみこと)。

東京都墨田区、下町の風情が残る川沿いに「三囲神社(みめぐりじんじゃ)」があります。

社伝によれば、平安時代にこの場所に社を構えたというので、およそ1200年もの歴史。

こちらのご利益を受けているのは、日本三大財閥の一つに数えられ、現在は百貨店「三越」を経営する三井グループです。

「三越」の各店には、三囲神社の分霊を祀るなど深いつながりがあります。

池袋で見かけた方も多いのでは?
池袋で見かけた方も多いのでは?

それを感じさせるものが境内に。一般的に神社の本殿前にいるのは狛犬ですが、こちらには狛犬の他に「三越のライオン」がいるのです!

2009年まで営業をしていた「三越池袋店」の玄関にあったライオンがこちらに移されたものです。

江戸時代から、強大な財力を持ち続ける三井グループが守護社としているとなれば、その金運アップのご利益は相当なものでしょう!

珍しい三つ足の鳥居はスピリチュアルな雰囲気も。
珍しい三つ足の鳥居はスピリチュアルな雰囲気も。

また、こちらには珍しい、3本足の鳥居があります。もともと三井邸にあったものがこちらに移されたそうで、見るからに不思議なかたちをしています。

3本足鳥居の由来やご利益は諸説ありますが、「水が湧く聖地を囲ったもの」という説も。

水が湧き出す様子は、財が増えていくイメージにもつながり、金運アップや商売繁盛のご利益を求めた人が多かったのではないかと考えます。

 

ご利益というと、神仏からもらえるラッキーのようにも感じるかもしれません。しかし、信仰の場でもある神社仏閣には敬意を持った上で楽しくお参りしましょう!

みなさまの年末年始に幸あれ!

写真・文=Mr.tsubaking