パン屋だけに留まらない可能性を秘めたお店作り
『Liberte Pain Kumamoto』が店を構える熊本市北区。市街地ながら周辺には標高152mの立田山(たつだやま)があり、遊歩道や自然公園、アスレチックなどが整備され世代を超えた憩いの場となっています。ブラックバスやコイが釣れるせせらぎの池も人気スポットの一つ。
「外観はあえてパン屋っぽくないパン屋を目指しました。イートインスペースを使って、夜にはワークショップを開く場にもできたらいいなと考えてデザインを選んだんです。」そう語るのはパン職人の山下さん。
ワークショップの構想は山下さんのお母様の発案なのだとか。サッカーで例えると山下さんはパン作りに徹する選手、お母様が経営面の細かいサポートをする監督のような役割だと語る。
1番の得意分野は有名店仕込みのハードパン
バゲットが有名な老舗ベーカリー出身の山下さんはハード系のパン作りが得意。シンプル系、甘い系、総菜系、どれを食べてもおいしいとリピーターが絶えない。
特にオススメはアールグレイリュスティック。紅茶とホワイトチョコを組み合わせたパンは山下さんの自信作で、お客様からもおいしいと好評の一品だ。
自然の豊かさを活かした”地産地消”のパン作り
なるべく地産地消を目指しており、お店の裏山で育った栗やタケノコもパンに使用する。秋は栗拾いに始まり、栗餡、渋皮煮と毎日仕込みに追われる毎日だ。
採れたての大地の恵みを味わう、そんな喜びを味わうことのできるパンが『Liberte Pain Kumamoto』の特徴である。
こだわりのおつまみパンも大人気
沖縄のウインナーを取り寄せて作った豚トロロングウィンナーもおすすめパンのひとつ。ジューシーな豚トロウインナーを丸ごとフランスパンで包み、粒マスタードでアクセントを効かせた大人気の1品。家に常にストックしておきたい、ビールがすすむおつまみパンだ。
こうした独自性のあるメニュー開発にはパン職人として修行してきた中で閃いたものもあれば、監督であるパン好きのお母様がパン屋さん巡りをして美味しかったものからもヒントを得ているという。2人3脚のパン作りも美味しさの秘密のようだ。
美味しいだけでなく、健康を意識したパン作り
「なるべく健康的なパンを目指していて、毎日食べてもらえるようにシンプルな食パンやリュスティックには砂糖やバターを入れずに作っています。」と語る山下さん。
中でも湯ごね食パンはお客様の口コミで広まってお問合せが多い商品だ。低温で長時間発酵させ、発酵で出来た旨味を含んだ気泡を抜き過ぎずに作っている。
大地の恵みが味わえるパン、そして毎日食べたい健康に寄り添うパン。そんなパンにきっと出合える『Liberte Pain Kumamoto』にぜひ足を運んでみては?
取材・文・撮影=パンスク編集部