アジアの屋台に立ち寄ったかのような店内
『アジアカレーハウス』の前を通りかかる人々に、バングラデシュ人のオーナーがおいしいカレーがあるよと声を掛ける。鮮やかな色彩の外装と笑顔がまぶしいオーナーに引き寄せられるように足が動く。テーブル席はなく、カウンター5席のみの小さなお店だ。隣のケバブ屋も同じオーナーのお店で同じくカウンターのみ。屋台が並んでいるようで、バングラデシュの屋台街を彷彿とさせる。
カウンターの前に広がるのは壁一面の調味料。「現地から大量に輸入されたものを直接チェックして仕入れます」とオーナーは言う。
見慣れない調味料とオリエンタルなBGMが、本格バングラデシュ料理への期待を高めてくれる。
カレーセットはリーズナブルでボリューミー
定番メニューはスペシャルマトンビリヤニ1200円。マトンの入ったインド風炒めご飯にサラダ、卵カレーにチキンローストカレーのセットでしっかり堪能できるボリュームだ。サラダはちょっぴりスパイシー。カレーの辛さは選択式で、辛いものが苦手な方も甘口を選べば無理なく食べられる。チキンローストカレーは、柔らかく煮た鶏肉にカレーが染み込んでスプーンが止まらない。パラパラのビリヤニとカレーの相性も最高で、マトンもクセが弱くて食べやすい。合間にいただく卵カレーもいいアクセントだ。
本物のバングラデシュ家庭料理を気軽に食べられる『アジアカレーハウス』
『アジアカレーハウス』では、定番のスペシャルマトンビリヤニ1200円以外にも、日替わりメニューやサイドディッシュも豊富にそろっている。ランチ、ディナーと価格は一緒で、ディナーではメニューの数が増えるそうだ。「ここではバングラデシュの本格的な家庭料理の味を楽しんでほしい」とオーナーは言う。バングラデシュの家庭で出てくるようなカレーやサイドディッシュに舌鼓をうち、隣のケバブハウスではバングラデシュのスナックをつまむ。
ふらりと屋台に入るような気軽さで是非とも本格的なバングラデシュの味を堪能したい。
取材・文・撮影=かつのこゆき