さんたつサポーター オススメコメント
(Akiratnev さん)
「洋風バル料理×日本酒」を気軽に楽しめます。ワインっぽい日本酒が多いのかと思うかもしれませんが、燗向けの品揃えも豊富(辨天娘、竹鶴、千代むすび、秋鹿など)で、濃厚な味付けの肉料理と旨味・酸味たっぷりな燗酒を合わせるのが最高です。

外国人客もトリコの和洋ペアリング

洒落た雰囲気の外観。神田駅から歩くと、カラフルな徳利をデザインしたネオンサインが見えて来る。

『神田 日本酒バル 酒趣』へ向かうとき、ひょっとしたら迷う人がいるかもしれない。なぜなら、看板もネオンサインも店名は「Shu Shu」とローマ字表記。店主の本元城さんによると「うちのお客の二割は外国の方なんですよ」。

カウンターとテーブル席があるが、初めてなら、スタッフにお酒の好みを伝えやすいカウンター席がおすすめ。タブレットを使ったメニュー表を指でなぞると、おいしそうな洋風メニューがずらり。「もともと、仲間とはじめたイタリアンが店のルーツなんです。酒趣をはじめた2012年の頃は、まだウチのような日本酒と洋食のペアリングを勧める店は少なかったですね」。

芽キャベツと生ハムのマリネ858円、播州一献 純米吟醸 SPRING SHINE 70mL480円。

春らしい日本酒と料理をリクエストすると、芽キャベツと生ハムのマリネと、播州一献 純米吟醸 SPRING SHINEがカウンターに。播州一献は純吟かつ生酒ならではの華やかな香りに、お口で春を謳歌!  洒落た雰囲気と本元さんの話から察するに、この後もフルーティで白ワインのような「きれいなお酒」が出てくるかと思いきや――いい意味で予想を裏切られることに。

奥深き熟成酒ワールドのさらに奥へ

前菜の盛合せ1848円、杉錦山廃10年古酒110mL1144円

ペアリング第2ラウンドでは、まず前菜の盛合せを注文。さて、合せるお酒はいかに。「静岡の杉錦山廃10年古酒なんていかがですか?  」と本元さん。むむ、古酒!?  ものによっては紹興酒のような強い味わいをもつ古酒・熟成酒が出てくるのは店の雰囲気からして驚きだったが、試しに一杯。飲むとややスモーキーでカラメル香さえ感じさせ、フレッシュな日本酒とはまだ別モノの旨さ!  前菜のゲンゲの一夜干しやアオリイカのタイ風ピリ辛ソースなど、クセのある魚介料理のうまみもしっかり膨らませてくれるのだ。

スタッフと相談しながらの地酒選びが楽しい。奥が店主の本元さん

「古酒、おいしいでしょ? うちの外国人のお客さんも最初はきれいな日本酒から入るんですが、最終的に古酒・熟成酒の世界にハマってくれます」。隣席では名古屋から出張で来た女性客も前菜の盛合せと日本酒のペアリングを満喫中。「たくさんの種類のお酒が飲めるし、店員さんが私好みのお酒を提案してくれるから、このお店選んで大正解!」とエビス顔。店には100種以上のお酒があり、いろいろ試せるよう70mLから提供する。店が空いていて余裕があるときは、お猪口での無料試飲サービスもしてくれるそう。

「水・木は3300円で日本酒飲み放題を開催しています。そのぶんお酒の回転率も上がるので、多くの日本酒を揃えることができるんです」

仕上げはソルティドッグ風のアレで

馬タン、豚ハツなどが並んだ本日の燻製盛合せ1628円、レモンサワー638円

〆の一杯は「ウチのは、ちょっと個性的」と勧められたレモンサワーを。登場したそれは、ソルティドッグよろしく、グラスの縁に塩が! 桜のチップで燻した自家製燻製のジューシーな合鴨をひとくちつまみ、レモンサワーを縁の塩とともにグイッとやれば口の中の脂がリセットされ、また一口と燻製が進む。でも、ふと考えるとスモーキーな燻製こそ、熟成酒・古酒が合うのではないか――。それはまあ、次回の楽しみとして、今日はごちそうさま!

『神田 日本酒バル 酒趣』店舗詳細

住所:東京都千代田区神田紺屋町5-5 矢野ビル1F/営業時間:11:30~13:30LO・17:00~22:00LO(土は22:00LO)/定休日:日・祝(土・月は夜のみ)/アクセス:JR・地下鉄神田駅から徒歩3分

取材・文・撮影=鈴木健太