ビートルズ好き少年がたどり着いた場所

中学生のときビートルズの映画を観て以来、ビートルズにのめり込んだ。学生時代にはレコード店経営も経験した音楽狂は、なんとライブハウスまで作ってしまった。

現在は15グループほどのビートルズカバーバンドを擁す。バンドを掛け持ちするプレイヤーもいるのだそう。
広々とした店内でゆったりテーブル席でライブを楽しめる。ステージが目の前で心地よい生音に酔いしれる。
武道館公演最終日のチケットも。

当初はビートルズ専門だったが、世はバンドブーム前夜。新宿のライブハウス『新宿ルイード』と縁があったこともあり、瞬く間に若手注目株が出る人気のハコになった。「シーナ&ロケッツが出たときは400人入った!」と、河辺さんは当時の熱狂ぶりを振り返る。

ユニコーンや聖飢魔IIなども出演。
マネージャー河辺さんを覚醒させた映画のポスター。
出演バンドがプレゼントしてくれたという、オノ・ヨーコサイン入りジャケットは超貴重。

日本ロックシーンに歴史を刻む場所ながら、今もビートルズサウンドを体感できる場所として多くのファンを集める。「2回引っ越していて、ここで3軒目。スピーカーや吸音設備など、やっとやりたいことができるようになりました」。メイヤーのスピーカーは低音がしっかり鳴り、一つ一つの音がクリアに響く。音楽もスマホで楽しめる現代にあって、この店が伝えるのは「演奏」の面白さ。奏でる側も聴く側も、生でビートルズを感じる喜びに浸れる。

「ぜひ一番前の席で観てほしい。バンドが一生懸命やってる姿を感じ取れるんです」。そう話す河辺さんの笑顔は、映画『ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!』に胸を熱くした中学生のあの頃と何も変わっていない。

ビートルズについて、「初期にスタイルが確立しているのがスゴい」と、前期派の河辺さんは熱く語ってくれた。
【Master’s Choice 1/213】A Hard Day's Night
アイドル時代のビートルズの代表曲で7枚目のオリジナルシングルで、『ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!』が旧邦題。「1964年のジョン・レノンは最高です」と、映画からハマった河辺さんイチオシの楽曲。

取材・文=半澤則吉 撮影=小野広幸
※『Liverpool』は2020年6月に閉店しました。本記事は2019年8月取材当時の内容です。

住所:東京都国立市中1-2-19/営業時間:18:45~23:30/定休日:無/アクセス:JR中央線国立駅から徒歩8分
illust_11.svg
世界中のビートルズ・ファンがロンドンに着いたらまずアビーロードに向かうように、日本のビートルズ・ファンが東京に着いたらまず足を運ばなければならないのが、六本木の交差点から少し離れた路地に店を構えるライブハウス『ABBEY ROAD』だ。*2020年5月に移転。掲載内容は移転前(2019年8月取材当時)のものです。
JR高田馬場駅から早稲田に向かう早稲田通りの途中、雑居ビル地下1階に店を構える『GLASS ONION』。94年のオープンから25年が経過したビートルズ・パブの老舗だが、お店の歴史はさらに古く、91年から93年までは長野県の軽井沢で観光客相手のカフェとして営業していたのだという。