肉料理がイチ押しの大衆居酒屋
「串焼」と書かれた赤提灯を目印にビルに入っていくと、階段の先に店がある。ずらりと酒瓶が並ぶカウンター席に向かって左右にテーブル席が配され、大通りに面した窓ガラスからは自然光が差し込み、ビル内だというのに明るい!
出迎えてくれた店長の中村英明さんは、「2014年に池袋でオープンして、ここへは4年ほど前に移転しました。オーナーが焼肉屋で働いていた経験から、品質のよい仕入れ業者を知っていたこともあり、肉料理を得意とした大衆居酒屋です」と話す。
メニューを見て納得! 牛すじ煮込みをはじめ、牛ステーキやホルモンなど、肉を中心とした一品料理が手頃な価格で並んでいる。
じっくり5時間、手間をかけた牛すじ煮込み
壁面に貼られたカラフルな短冊メニューに目を配りながら、おすすめを聞いてみたところ、牛すじ煮込みと言うので早速注文をした。
「牛すじはしっかりと下処理し、約5時間ほど煮込んでいます。味付けには、醬油やコチュジャンなどを加えて少しピリ辛に仕上げています」と中村店長。牛すじのほか、コンニャク、油揚げ、厚揚げなども入れるので、しっかりと食べごたえのある一皿になっている。
ごはんと一緒に食べたらおいしいだろうな~と思っていたら、ランチメニューにも牛すじ煮込み630円というのがあった。
3種類のホッピーと合わせて楽しむ自慢の酒肴
目の前に出された牛すじ煮込みは、少し大きめのご飯茶碗サイズの丼にたっぷり入っている。これで560円とは財布にもうれしい! スープと具の比率は同じぐらいだろうか、ボリューム感があるのでしっかりお腹にもたまりそうだ。
赤い汁は見るからに辛そうだなと思いつつ一口頬張ってみると、ピリッとはするもののツンツンする辛さは感じない。むしろ、醬油のコクと具材のダシの旨味が加わっておいしい! これはお酒もぐんぐん進む。
合わせて注文した青唐の醤油漬けは、スピードメニューなので1品目にぴったり。小口切りにした青唐辛子をシンプルに醬油とゴマ油などで漬けたもので、ほどよいピリ辛さがたまらない。味が淡泊な冷や奴や刺し身と合わせて食べると、バランスがいいだろう。
今回一緒にオーダーしたアルコールはホッピーセット462円(赤は550円)。黒、白、赤の3種類あるのもうれしい。明るい時間からゆっくり飲めるなんて贅沢だなと思いつつ、なか(焼酎)300円を追加オーダーした。
外を見るとぼんやりと明るい。夜はまだまだ長いな!と、次にオーダーする料理を選ぼうとメニューブックに目をやる。池袋駅の近くで、こんなに早くから飲める穴場があるなんて!と、しっかりと楽しんだ。
取材・文・撮影=千葉香苗、構成=アド・グリーン