『尾張名古屋は城で持つ』この言の葉を耳にしたことはあろうか。江戸時代に流行した伊勢音頭の一節で、尾張繁栄の中心に豪華絢爛な名古屋城があったことを示した唄である。尾張は現世において最新鋭の技術の礎を担い、商工業の町として知られておるが、名古屋城を始めとした歴史・文化の重要な史跡も多く残る町でもある。此度は名古屋城と名古屋の歴史にまつわる観光地を紹介してゆこう。先ず前編では名古屋城の見どころを御案内いたす!では、いざ参らん!!

名古屋と云へばなごやめし!

皆にとって、旅の醍醐味は何じゃ!?

雄大な自然や観光施設、レジャーも良いわな!

じゃがどんな旅にも欠かすことができぬがうまい飯じゃ!!

名古屋を楽しむ上でも「なごやめし」は欠かせぬ魅力であるといえよう!

なごやめしと言っても多くの種類がある。味噌カツ、ひつまぶし、味噌煮込みうどん、名古屋コーチン、あんかけスパなど美味いものばかりじゃ!

名古屋城からすぐ近くに、いま挙げたなごやめしが全て食べられる『金シャチ横丁』がある!金シャチ横丁は2つに分かれておって、

宗春ゾーン。
宗春ゾーン。

東門側にあるのは新風・変化の宗春ゾーン。新しい食文化を集め、あんかけスパなど新しいなごやめしを楽しむことができるぞ!

名古屋城の最寄駅である市役所駅にほど近く、名古屋城の帰りに立ち寄るのにも便利じゃ!

義直ゾーン。
義直ゾーン。

正門側にあるのが伝統・正統の義直ゾーン。味噌カツやひつまぶしなど定番、老舗のなごやめしが集まっておる。

義直ゾーンはなごやめしの他にも土産屋の中に原寸大の金鯱の複製がある、これも見どころの1つじゃ。

どちらもそれぞれの魅力があり美味い店ばかりだで、どんな店があるのか調べて訪れるが吉じゃ!!

今や名古屋観光の顔とも呼べるなごやめし、実は戦国時代との関わりも深い。

例えばなごやめしにようけ使われる味噌、これは我らの時代には戦場での食料として活躍したものじゃ。

味噌は栄養価が高く劣化しにくい、故に陣中食に持って来いである!味噌を薄く伸ばした焼き味噌は携行もし易く、戦の折には重宝された。

三河、尾張武士の強さの秘訣とも言えよう。

歴史と伝統の街、名古屋

次に紹介するは熱田神宮じゃ!

皆も一度は耳にしたことがあるのではないか!?

熱田神宮とは三種の神器が1つ、草薙剣の名で有名な『草薙神剣』が祀られている、日ノ本でも有数の格式を持つ社である。

そもそも熱田神宮とはおよそ1900年前にこの剣を祀るために創られた神社なのじゃ。

神宮本尊。熱田神宮の本殿、この中に草薙神剣が祀られておる。
神宮本尊。熱田神宮の本殿、この中に草薙神剣が祀られておる。

この神社は我らが生きた戦国時代においても非常に重要な場所であった。

桶狭間の戦いの折には信長様が必勝祈願に参られ、皆も知る通りの奇跡ともいえる大勝利を収められた。

信長様は勝利の礼として土塀を奉納された。

立派な塀じゃ!!
立派な塀じゃ!!

「信長塀」と呼ばれるようになったこの塀は日本三大土塀にも数えられ、今でも熱田神宮にて見ることができるぞ! (あとここだけの話なんじゃが、儂が信長様の言いつけを破り出仕停止となった浪人時代、熱田神宮の社家に非常に世話になった。その礼に我が子孫が支援をしておるぞ。)

 

更に熱田神宮には2021年にできたばかりの新名所がある!!その名も『剣の宝庫 草薙館』!

熱田神宮は昔から草薙神剣を祀っておることから日ノ本各地から刀剣の奉納がなされてきた。

故にここでは国宝や重要文化財を含めた多くの刀剣が展示されておるぞ!!儂の勧めは刃長が220cmを超え、総長はなんと340cmある『太郎太刀』じゃ!

戦国時代、朝倉家に仕えた真柄直隆殿が持っていた刀で『剣の宝庫 草薙館』に常設展示されておる。

更にこの刀の複製に触れることができる体験コーナーもあるでな!

誠に多くの魅力が詰まった熱田神宮、名古屋に来たならば一度は足を運んで欲しい。

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名古屋には他にも多くの魅力ある神社や寺が数多くある。

実は愛知県、寺社仏閣の数がなんと日ノ本一なのじゃ!!

戦国の三英傑を始め多くの大名が厚く保護したことが寺社が数多く残る理由の1つであろう。

最近では御朱印集めなど若者たちでもにぎわいを見せており、色とりどりの御朱印や切り絵御朱印などを頂ける寺社もあるぞ!

左が三輪神社、右が別小江神社の朱印じゃ!
左が三輪神社、右が別小江神社の朱印じゃ!

歴史を感じられたところで次は名古屋の現世の街並みを一望できる、ある場所へと参ろう!!

歴史と映えの栄、これぞ名古屋の中心街!

テレビ塔到着!
テレビ塔到着!

儂が参ったのは名古屋の中心地、栄が久屋大通公園にある中部電力MIRAI TOWER である!!

名古屋テレビ塔の名でも知られるこの塔は先日、国の重要文化財に指定されたばかり。

なんと名古屋テレビ塔(中部電力MIRAI TOWER)、実は東京タワーが建てられる4年も前に完成した日本で最初の電波塔なのじゃ!

建設当時は日ノ本一の高さを誇っておったぞ。

当時の技術の結晶として現世のカラクリ「テレビ」の普及に貢献し、名古屋の戦災復興の象徴でもあった。

これらの理由から此度めでたく重要文化財に登録と相成った次第である!

 

ここで名古屋をより楽しむための豆知識を授けよう!

この塔は最初に建てられたことに起因する、ある特徴がある。

その特徴とは、銀一色で塗られていることじゃ!

では何故日本でこの塔だけが、銀に塗られているのか。

それには空飛ぶ鉄籠、飛行機が安全に飛ぶことができるように定められた「航空法」が関係しておる。施行された当初の航空法では鉄塔は赤と白で塗ることが求められ、MIRAITOWERも赤と白で塗装するように指導が入った。

じゃが!日本で最初の電波塔として、そして名古屋のシンボルとして、法律ができる前から長く親しまれていること、塔の天辺に飛行機からも確認できる航空障害灯を設けたことによって認められ今に至るわけじゃ!

これは世界で見てもこのテレビ塔とフランス国のエッフェル塔だけに見られる特徴であると聞いておる。色に注目しても楽しいであろう。

外から眺めるのも良いものじゃが、中には展望台があり名古屋の景色を一望することができる。

実に良い景色であろう!

遠くに見えるは名古屋駅の景色である。

北側には名古屋城も見ることができるぞ!

こうして名古屋の街並みを見下ろすと、綺麗な碁盤割りになっておることがわかる。これは名古屋城が築城された時に町割りがされたものが元となっておる。

この時の街づくりは清洲越と申して、清洲の城下町を町ごと引っ越したのじゃ!!

なんとも豪快であろう。

テレビ塔から見る街並みは現世の街並みの華やかさが感じられると共に歴史も感じることのできる、一度は立ち寄って見てちょうよ!

テレビ塔の麓には美味い飯どころを始め多くの店が並んでおる。

良き景色を楽しんだのちには買い物や腹ごしらえをするのも良いであろう!

 

そして前田利家の名古屋紹介、最後に紹介するは栄の夜景である!

幻想的な空気を醸し出すのはオアシス21という建物である。

この不思議な形は外国人観光客にえらい人気で、外国人観光客が選ぶフォトジェニックスポットランキングでは、なんと2位に選ばれておる!

夜になると光に照らされ、奥に見えるテレビ塔と共に煌びやかで誠に美しい。

この夜景は日本夜景遺産にも選ばれており、名古屋旅を締めくくるにもってこいな場所であると言えるじゃろう!

終いに

儂の名古屋紹介はいかがであったか!

皆々に名古屋の魅力が少しでも伝わったならば嬉しく思う、然りながらここで紹介したのはほんの一部、まだまだたくさんの魅力が名古屋には詰まっておる。

ここでは語りきれなかった魅力を我ら名古屋おもてなし武将隊は様々な形で発進しておるぞ!

 

名古屋に興味を持ってくれたならば是非とも名古屋に来てちょうよ!!

我らはいつでも名古屋城にて待っておるでな!!

儂の語りはこれにて終い!

それではまた会おう、さらばじゃ!!

取材・文・撮影=前田利家(名古屋おもてなし武将隊