気分は昭和そのもの。見るだけ楽しい食事処
館内へ足を踏み入れるなり、「ダンスホール」や「たばこ」のネオンサインやブリキ看板が懐かしさを誘う。実はここは食事処エリア。昭和30年代の街並みを模した内装がにぎやかで昭和へタイムトリップした気分を楽しめる。脇の廊下が浴室への通路になっており、レトロ感あふれる空間を行くことで、温泉街を訪ねたような気分で浴室へ向かえるという趣向なのだ。
食事処をのぞけば、半個室のテーブル席のほか、畳敷きの部屋やカウンター席などがあり、シーンに合わせて利用できるのもうれしい。
メニューにはお得なビールセット(中ジョッキ850円)をはじめ、刺し身や御膳、中華など多彩な料理が並ぶ。湯上がりに「何を食べようか?」と思いをめぐらせつつ、浴室へ向かう。
露天風呂と内湯は圧倒的な開放感!
2階にある男女別の大浴場では、温泉を注ぐ全6種類の露天風呂から入浴しよう。
ナトリウム-塩化物強塩温泉の湯は、別名“熱の湯”や“温まりの湯”といわれ、源泉温度は38.5℃ある。この湯を楽しむなら、源泉を加温した「あつ湯」の浴槽からチャレンジしたい。ほかの露天風呂よりも一段高い所に造られているから全体を見渡せ、開放感満点。熱いのが苦手な人には「ぬる湯」もあるのでご心配なく。
檜の香りと肌ざわりがよい「庵湯」、うたた寝之湯や信楽壺湯といった、湯快爽快グループでは定番の湯船も備わり、露天エリアだけでも湯浴みを存分に楽しめる。
また、埼玉県内の温浴施設では初という「殺菌浄化装置MIOX」という殺菌浄化装置を導入しているのも特徴だ。塩と水だけを使用して浄化する装置で、しっかりと殺菌しつつも、敏感肌へのダメージも軽減した低刺激だから、温泉本来の効能をゆっくりと堪能できる。
内湯には、窓をあけると露天風呂との一体感が得られる白湯のほか、ジェット噴流が腰やふくらはぎを心地よく刺激してくれる座湯、低周波電気の電気風呂など機能浴も備わる。
遠赤外線のサウナも木の香に包まれながらデトックスとリラックス効果を得られると評判だ。もちろん水風呂も備わるので、ととのう感も得られる。
お休み処はソファ席と座敷タイプ。女性専用スペースもある
湯上がりは各フロアに備わるお休み処でのんびりしたい。
2階には畳敷きのお休み処があり、座布団とかけタオルの用意があるので手足を伸ばしてひと眠りすることもできる。女性専用スペースもあるのもうれしい。1階はソファタイプの椅子を備えたお休み処。足乗せ用ソファのオットマンを使えば足を伸ばしてくつろぐことができ、約8000冊のコミックも読み放題だ。
そろそろお腹が空いてきたな……と感じたら食事処へ向かおう。にぎやかな横丁の雰囲気はさらに癒やし効果を高め、温泉地へ旅行に来たかのような満足感が得られる。
取材・文=千葉香苗 写真=野天湯元 湯快爽快 『湯けむり横丁』・ みさと・