レストラングループが展開する本気のサンドイッチ
吉祥寺駅南口から丸井を左手に井の頭公園まで抜ける道、七井橋通りに店を構える『トリヴァンドラム』。新宿、立川、吉祥寺を中心にイタリアンやベーカリーを多数展開するレストラングループ「マザーズ」が運営するお店のため、『トリヴァンドラム』のサンドイッチはどれも本格派。具材はしっかり調理され、グループ店の『エペ』の食パンの生地を使ってサンドする。
お店の前を通ると「こんにちは」という明るい声が聞こえてくる。ふと見ると、たくさんのサンドイッチがショーケースに鎮座している。「ここで買って井の頭公園で食べようかな」なんて思わずにはいられない。気軽に食べられるコールドサンドと、あたたかくお腹を満たすベイクドサンドがあり、気分や気温に合わせて好きなサンドイッチを買っていこう。
ショーケースにはツナ、ハム、卵、照り焼きチキンに揚げ物類、ナポリタンや焼きそば入りなど、スタンダードなコールドサンドイッチがたくさん。ベイクドサンドは奥の厨房でひとつずつ焼き上げる。
みんな大好きなカツサンドはいつでも焼きたて!
まずはお店のイチオシ、カツサンド980円をいただくことに。ホカホカのランチボックスを開けてみれば、ボリューム満点のカツサンドがお目見え。
ジューシーなカツは、サックリと揚がって食べ応え抜群。濃厚なソースとフレッシュなキャベツがカツと絡み、ちょうどいいバランスに。さりげなく塗ってあるマヨネーズはまろやかなニュアンスを添えてくれる。
生地はプレス機でしっかりとトーストされていて、外はカリカリ、中はモチモチ。もはやひとつの立派な料理として成り立つくらい満足感たっぷり。ポテトチップスとピクルス付きなのも心躍る演出!
レストラングループの実力を感じるような『トリヴァンドラム』のベイクドサンドはカツサンドのほか全7種。ハンバーグや生ハムクリームコロッケなど、どれも食欲をそそるボリューミーなメニューばかり。注文が入ってからお店で焼くため、いつでも出来立て。クラフトビールと一緒に流し込みたい。
コールドサンドイッチやパンにはお好みのコーヒーを合わせて
『トリヴァンドラム』が面するこの道は、井の頭公園に向かう道の中でも特ににぎわう通り。人の行き来がひっきりなしのぶん、通りの入り口と出口には大手の有名コーヒーチェーン店が構えていて、激しい競争が繰り広げられている。
「だからいろいろとトライしています。少し前にお店のコーヒーを入れ替えました。イギリスでシェアNo.1といわれる、コスタコーヒーはサンドイッチやパンとのペアリングがいい感じです」(店長・腰越さん)
コスタコーヒーはマイルド、オリジナル、ストロングの3種。ほかにもエスプレッソやカフェラテ、カプチーノなどの定番ものや、なめらかに泡立てたミルクにエスプレッソを注いだフラットホワイト、エスプレッソに少しだけ泡立てたミルクを注いだコルタードなど少し珍しいコーヒードリンクも。いろいろ試して、お気に入りの組み合わせを見つけよう。
「おいしい」をもっと広めたい! 食への熱い思いを持つ店長
店長の腰越さんは『トリヴァンドラム』に勤めながら、フリーランスのフードスタイリストとしても活動中。取材の翌日も朝の情報番組の収録用に料理をするお仕事が待っているのだとか。
二足の草鞋を履く腰越さん。忙しいはずだが、毎日頑張れるのはなぜなのか。
「おいしい料理や楽しく食事をする素晴らしさを、たくさんの人に伝えていきたいと思っているからです。だから最近、お店の開始時間を3時間ほど早めました。朝は8時からお店を開いています。この通りは、休日はもちろん、平日も人通りがたくさんあります。通勤や通学で通っていく人も多いんです。朝ごはんやお昼ご飯に買ってくれたらうれしいですね」。
サンドイッチやパンには、自分好みのコーヒーやビールを合わせてもっとおいしく食べてほしい。それが『トリヴァンドラム』の提案するスタイル。ベーカリーであるにもかかわらず、ドリンクにもこだわるお店には腰越店長の熱い思いがあった。
構成=フリート 取材・文・撮影=宇野美香子