地元の英雄・太田道灌をたたえた祭り
かつて赤羽の地は、“江戸の開祖”といわれた太田道灌(どうかん)が稲付城(いねつけじょう)を築いて江戸北方防備の要とした。そして、文武両道に秀でた武将としても名高い道灌は管弦楽などの遊びを地元民に普及させたといわれる。そんな道灌の偉業をたたえ、「赤羽の地にも住民の祭りを」という地元の商店主たちによって1956年に「赤羽馬鹿祭り」が始まった。
気になるのは「馬鹿祭り」というネーミング。第1回目の開催日が4月1日だったことから、「エイプリルフール」にちなんでそう名付けられた。お茶目な地域性が感じられる赤羽らしく、27日(日)の本祭りには赤羽駅東口一帯でユニークなパレードが盛大に行われ、例年数十万人の観客が訪れる。
個性炸裂の「馬鹿踊りパレード」が面白い!
パレード当日は赤羽駅東口一帯が12時~16時30分(予定)の間通行止めになり、3種類のパレードが繰り広げられる。先発を行くのが吹奏楽団やマーチングバンドによる音楽隊で、12時30分に赤羽小学校を出発して街に美しい音色を響きわたらせる。その後に続くのが名物の「馬鹿踊りパレード」。個性豊かな26団体がボカロ調の「馬鹿踊り」のテーマソングに合わせてにぎやかに踊り歩く。浴衣姿の人々やアニメキャラクターに扮した人々、大きな着ぐるみを着た人まで、毎年ユニークなパフォーマンスで観客を魅了する。2025年もどんなコスチュームが登場するか楽しみだ。最後は江戸みこし7基が威勢よく練り歩く。
26日(土)・27日(日)の両日、赤羽公園では防災フェアや消防フェア、エア遊具、フリマ、地元飲食店による模擬店などが行われ、子供から大人まで楽しめる。赤羽駅東口特設会場にも模擬店が並ぶので、おいしいグルメに舌鼓を打ちながら個性豊かなパレードを観覧してたっぷりと元気をもらおう。
開催概要
「第67回赤羽馬鹿祭り」
開催期間:2025年4月26日(土)・27日(日)
開催時間:10:00~18:00(パレードは27日12:30~)
会場:赤羽駅東口一帯(東京都北区赤羽)
アクセス:JR赤羽駅すぐ
【問い合わせ先】
赤羽馬鹿祭り実行委員会事務局☎03-3903-2568
URL:https://bakamatsuri.com/
取材・文=香取麻衣子 ※画像は主催者提供