日常の忙しさをかき消すおもてなし『cafe天人(てんにん)唐草』【阿佐ケ谷】
『ラピュタ阿佐ヶ谷』の館主など、いくつもの肩書きを持つ才谷遼さんが10年以上かけて本懐を遂げた、移りゆく季節が間近にあるカフェ。いきいきのびのびとした木々に迎えられ、阿佐ケ谷駅からすぐの場所ということをすっかり忘れてしまう。静寂な空間でいただくのは、注文後にハンドドリップで淹(い)れられる自家焙煎のスペシャルティコーヒー。18時30分以降はアルコールの提供も。五感が研ぎ澄まされる非日常とはまさにこのことだ。
『cafe天人唐草』店舗詳細
店主二人の腕前と感性がフュージョン『COFFEE&BAKE achoo(アチュー)!』【阿佐ケ谷】
学生時代からカフェ巡りをする仲だった庄司恵さんと佐藤愛華さんが、メニュー作りに込める「私たちだったら!」が目新しい。コーヒー愛が炸裂(さくれつ)する庄司さんが淹れるドリンクは、本格的なものから遊び心あふれるものまで多岐にわたる。食事とスイーツを担当する佐藤さんの一品は、うまみや食感など素材の底知れぬ強みが丁寧に引き出されている。ドリンクとフードのそれぞれが持つ個性が合わさることで、ほかにない意外性を生み出す。
『COFFEE&BAKE achoo!』店舗詳細
スペシャル尽くしで感動しっぱなし『向陽珈琲店』【高円寺】
見惚(ほ)れるほど美しい手作りのスイーツ、注文ごとに注がれるドリンク、趣のある調度品とインテリア……。店主のワンさんが演出する圧倒的な世界観に胸がいっぱいになる。台湾や中国から仕入れる茶葉やコーヒー豆に留まらず、器やグラスなども自ら生産地、作家のもとへ出向いて納得したものだけを使う。「おいしいのはもちろん、ここだけの場所と時間を届けたい」と話すように店内で目に、口にするすべてのものに“特別”が宿っている。
『向陽珈琲店』店舗詳細
三刀流で全世代の心を鷲掴み『FFO COFFEE』【中野】
コーヒースタンド? ソフトクリーム店? 花屋? そのどれもが正解だ。花の仲買を生業にしていた沖山毅さんが、コロナ禍を機に一念発起。店を開くなら花や植物だけでなく、自身の好きなものも取り入れてみようとコーヒー、ソフトクリームも提供するお店に。ほかにもバスクチーズケーキは沖山さんのお手製で自信作。手探りながら、シームレスにつながる柔軟な店作りで、小さい子供から年配の方まで日々ファンを増やしている。
『FFO COFFEE』店舗詳細
取材・文=新居鮎美 撮影=高野尚人
『散歩の達人』2026年8月号より





