味よし量よしの酒肴の数々、地下に飲んべえの笑顔咲く。『居酒屋いこい』
亀戸のある立ち飲み屋店主曰く「いこいはヤバい」。何がヤバいって、海鮮刺身盛合せ935円は築地の仲買人などから仕入れた鮮魚を5種盛り、レバカツ418円はパスポートサイズのカツが2つ鎮座と、味も量もよく、かつ異様に安いのだ。週末は予約でほぼ満席となり、店内は喧騒に包まれる。開店から10年を過ぎても常連が増え続け、ついにボトルキープが500本を突破! 瓶を置く場所がなくなり、一旦キープは受け付け中止というのも人気の証し。
『居酒屋いこい』店舗詳細
コスパ抜群の立ち飲みで思う存分飲み明かそう。『立ち酔い 超人』
ビルの1階は熟女パブ。恐る恐る2階に上ると、広々とした店内にドラム缶が並ぶ、昭和テイストの立ち飲み屋が。思いがけない気さくさで、老若男女の客が訪れる。「一見入りにくいので、とにかくコスパを良くして勝負したかったんです」とは、店主の清水則正さん。業者をリサーチし、コストダウンに努めた。なかにはにんにく漬けなど、50円の品も。注文したモツ煮込みはグツグツの鉄鍋に盛られ、大満足のボリュームだ。
『立ち酔い 超人』店舗詳細
自分一人で過ごしたい夜に。『立ち呑み とーど』
「お客さんには、あくまで自分の時間をゆっくり過ごしてほしいですね」とは、店主の温井敬久さん。客同士の絡み酒などなく、安心して晩酌ができるように店全体を目配りする。おすすめのとーどオリジナルハイボールは、ブラックニッカをベースに独自の調合。これに合わせるなら店で燻製したローストナッツが相性バッチリだ。一番人気の自家製チャーシューも頼みたい。しょうゆとみりんの甘辛さがくせになり、また酒が進む。
『立ち呑み とーど』店舗詳細
500円のチケットは50円×11枚。『立呑み処 くら 亀戸店』
チューハイは200円、料理は100円~の格安立ち飲み。すぐに出てくる煮玉子100円やもやしナムルも店内仕込みで、揚げ物は10種以上。酒飲みのツボを押さえた料理が約40種揃っている。名物は三崎直送のマグロ。のど肉刺しは肉のような食感だ。飲み終えたらサッと出られるキャッシュオン制で「亀戸店はサラリーマンが多く、小岩南口店では、一度出た後パチンコで勝って帰ってくる方も(笑)」と総武線各駅の客層に密着して営業を続ける。
『立呑み処 くら 亀戸店』店舗詳細
隠し味の妙が生んだ日本酒に合うレバーペースト『鶏料理 文鳥』
割烹で修業した渡邊文浩さんの丁寧な技が光る鶏料理が評判を呼び、2015年の開店後すぐ人気店に。その技を垣間見られるのが、フレンチのシェフに学んだレシピをアレンジしたレバーペースト。鳥取で飼育された“匠の大山鶏”の新鮮なレバーとバターの黄金比で作られるペーストは、官能的なほど口あたりなめらか。ローリエなどのハーブに加え、隠し味に日本酒や醤油を使っているので、地酒をやりつつ、ちびちびつまむのにぴったり!
『鶏料理 文鳥』店舗詳細
熱々レバーをハフハフ食べて酒ゴクリの幸福『大衆酒場 したぢ屋』
2017年に開店し、わずか半年で大にぎわいとなった繁盛店。人気の理由はマグロブツ110円など、うまくて安い肴の数々だ。レバーのからあげは、串ものにも使う新鮮な豚レバーに片栗粉をまぶし、さっと揚げたもの。熱々の衣を噛めば、ほど良く火の入ったプリプリ食感のレバーと、オイスターソースなどを加えた甘辛い和風だれが絶妙なハーモニーを生み出す。そこにシャリキンホッピーを流し込めば、無上の幸せ。
『大衆酒場 したぢ屋』店舗詳細
取材・文=鈴木健太、高橋健太、古澤誠一郎 撮影=丸毛 透、本野克佳、オカダタカオ、金井塚太郎