清澄白河 フジマル醸造所
深川madeワインと華やかな皿に酔う
住宅街にひっそり佇む都市型ワイナリー。1階のワイナリーで醸したフレッシュなワインを、2階の生樽のタップから注いでサーブ。レストランとテイスティングルームを2階に併設している。ブドウの果実味を生かした爽やかな味わいは、東京ド真ん中にいることを忘れさせてくれる。イタリアンをベースにした創作料理を手がけるのは、北伊出身のニコラス・カピッツィシェフ。華やかな皿の数々に気分も高揚、ワインの酔いを加速させるのだ。
『清澄白河 フジマル醸造所』店舗詳細
紺青
唎酒師と料理人の阿吽のライブに酔う
「半径500mほどの人たちに愛される使い勝手のいい店にしたくて」と唎酒師の前薗佑介さん。塩谷聖次料理長が手がける料理は2週間で大幅に入れ替わり、試食した前薗さんがそれに合う酒を揃える。「塩谷の和食と自分の唎き酒で日々ライブをしてる感覚です」。20銘柄ほど並ぶ日本酒に合わせ、香り系ならワイングラスなど4、5種の器を用意する気遣い、空気を読んだ絶妙な接客は居心地よく、地元だけの店にしておくのはもったいない!
『紺青』店舗詳細
きくちゃん
旨い料理といい酒で今宵もほろ酔いだあ
「うちなんか取材していいの?」と、ご主人の中村規久男さん。だがその料理の旨いこと。きけば屋台ラーメンで今の礎を築いたとか。バブルがはじけてリストラされ、パチンコ三昧の日々を愉しんだ後、「自分でできることで身をたてよう」と研究を重ね、屋台を1年。駅前整備で閉店の日には、60人を超える客が夜明かしで別れを惜しんでくれた。今では旨い小料理の出る店として口コミ客がぞくぞくと訪れる。
『きくちゃん』店舗詳細
だるま
まずはコの字カウンターで飲みましょう
壁には100は超えるメニュー札がズラリ。横の冷蔵棚ではお総菜やお弁当も販売。きけばこのお店、前はスーパーだった。「物品販売じゃ大手にはかなわない時代になって、借金抱えて考えたの。人がいつも集まる所ってどこかなって」と店主の松田直治さん。そうして開店したのは平成5年。大手居酒屋チェーン店に脅かされた時期もあったが、多くの居酒屋を巡り研究を重ねた豊富なメニュー、味、そして値段で、連日にぎわう人気店に。
【さんサポイチオシ】コの字カウンターで味わう瓶ビール
清澄庭園のおひざ元にある“これぞ大衆酒場!”といった店構えのお店。目を引くのは、何といっても店の奥にある「コの字カウンター」です。細長く伸びたカウンターは、お客さんのお酒で磨き抜かれ、ツヤツヤと触り心地よし。ここに座って、壁中に張られたメニュー札を吟味しながら飲む瓶ビールは格別です。かいがいしくお客さんの相手をする饒舌な女将さんと、それを円形劇場の様に囲むコの字カウンターでのひと時は、他で味わうことはできません。(味論さん)
『だるま』店舗詳細
構成=フラップネクスト 取材・文=鈴木健太、常田カオル 撮影=金井塚太郎、木村心保