谷峨駅
車道を右へ。陸橋を渡って酒匂川の橋を渡り、左手の車道を行き嵐集落へと上がれば登山口の標識。
↓ 25分
大野山入口
標識を左手に細い道を上がって行く。木段を過ぎれば舗装の奥山家古道へ。左手に行くと休憩所とトイレ。
↓ 35分
休憩所
休憩所の先には再び舗装路。東屋があり、ここも休憩にいい。さらに進むと大きな富士山が見えてくる。
↓ 40分
大野山
坂道を上り終えると平坦な牧草地になる。山頂にはトイレ、東屋あり。下りはイヌクビリの分岐を直進。
↓ 15分
分岐 イヌクビリから少し行って分岐を右に。相模湾を見ながら急な木段を下りる。小1時間で舗装路へ。
↓ 45分
登山口道標
ここからは車道歩きだが、車はまずこない。途中、旧共和小学校を過ぎてひたすら下る。
↓ 30分
大野山登山口
登山口の先で国道246号を左折。道なりに行けば山北駅。「さくらの湯」は駅の反対側。
↓ 45分
ゴール
山北駅
体力度:★★☆
歩行時間:3時間55分
歩行距離:約11km
アクセス:
[行き] 新宿駅から小田急小田原線で新松田駅、約1時間20分。松田駅からJR御殿場線で谷峨駅、約15分。
[帰り] 山北駅からJR御殿場線で松田駅、約10分。新松田駅からは行きと同じ。
交通費: 1950円(往復)
牧場になっている広い山頂は、西丹沢の絶好の展望所
山頂付近が牧場になっている山が大野山だ。山が牧場として利用できるということは、つまり平べったい山容をしているということだ。 実際、山頂に着くと、平べったいのでどこが山頂かがわからない。でも大丈夫。富士山をバックにした地点に山頂標識が立っている。
JR御殿場線の無人駅、谷峨(やが)駅で下車する。このコースは谷峨駅からと、反対の山北駅から上がるコースがあるが、おすすめは谷峨駅から。理由は、こちらは最初から富士山を眺めながら上がれること。そして勾配もこちらのほうが緩い。もう一点は、山北駅からだと、最初に長い車道歩きが続くからだ。せっかく山に来たのに、いきなり車道歩きは、やや登高意欲をそぐのではないか。 以上、3点の理由から谷峨駅からがおすすめなのだ。
御殿場線に架かる陸橋を渡ってからいったん畑に下りて、酒匂川(さかわがわ)の吊り橋を渡る。車道を少し上がって行くと、東名高速道路の奥にぽっかりと富士山が浮かんできた。もうここからは富士山がときどき顔を出すことになる。
車道をさらに上がって行くと嵐集落に入る。道標があり、そこが大野山への登山口。しばし上がって行くと舗装道に出る。この道が江戸時代、奥山家道と呼ばれた古道で、かつて奥山家と呼ばれた玄倉(くろくら) 、世附(よづく) 、中川を結ぶ古道。大野山一帯は西山家と呼ばれていたようで、その奥にある村ということだ。近くの頼朝桜を見て、古道の先にある東屋でちょっぴり休憩してから、登山道を上がって行く。
左手に富士山がときおり微笑んでくれる。今日の富士山はご機嫌がいいようで、くっきりと見える。裾野も愛鷹山塊もよく見える。手前には、谷峨の西側の山の斜面に作られた段々になっている茶畑のような畑が見える。遠いので正確にはよくわからない。
さらに上がって行くと、今度は南側の景色が広がり、少々霞んではいるものの遠くに相模湾が見えてきた。
大野山の山頂は近い。
山頂から広がる絶景に、この山の魅力を実感。
山頂付近の牧場も見えてきた。富士山はさらに近づいてきたようだ。スカイツリーと高度が同じという634ⅿの手作り標識を過ぎれば、頂上までは100mほど。
谷峨駅から2時間弱、山頂に広がる牧草地に到着。富士山は緑の牧草地の奥にどっしりと控えている。富士山が見える山はいくつもあり、そのうち20、30山は登っていると思うけれど、ここは楽ちんに登れて、しかもず~っと富士山といっしょ。こんな山も珍しい。人気が高いのも頷けるというものだ。
山頂が平らなのでよくわからないが、標識を探してようやく登頂。山頂付近の南側は遠くに相模湾、そして裏側になる北側には丹沢湖と西丹沢の山並みと箱根の山々が見える。
サクラにはちょっと早い季節だったが、山頂にヤマザクラの木が何本か。のんびり弁当をひろげてから下山にかかった。一気に下りて廃校になった共和小学校に立ち寄ってから山北駅を目指した。
ポッポ駅前屋
100年前のお茶屋で、味よし雰囲気よし
山北駅前にある店で、2011年に開店。昼は食堂、夜は飲み屋になる。建物は約100年前 のもので、元はお茶屋さんだったとか。写真は足柄牛を使ったメンチカツ600円。ランチ (650円)もあり、味と雰囲気のいい店だ。
●11:30~22:00、月曜休。JR御殿場線山北駅から徒歩1分。☎0465-44-4420
取材・文=清野編集工房
『散歩の達人 首都圏日帰りさんぽ』より