profile:湯沢祐介(ゆざわ ゆうすけ)
1980年東京都生まれ。
月に500匹以上のペット撮影を手がける。
七色の声を使い分けてわんちゃんの気を引き、猫じゃらしで猫を操りながら撮影するペトグラファー。
その巧みな猫じゃらしさばきから「猫じゃらしの魔術師」の異名を持つ。
写真教室講師、原稿執筆、テレビ出演、レンタルフォト撮影など多岐にわたる活動をしている。著書多数。

どの方向から光が当たっているかで写真の仕上がりがどのように変わって行くのか?

図のように光の当たり方を4つに分けて解説します。

順光

まずは順光です。

順光は被写体に対して光が正面から当たります。カメラの内蔵ストロボを当てた時と同じ状態です。色が鮮やかでハッキリとした仕上がりになる反面立体感のない写真になります。また眩しくてモデルが目を細めてしまい、いい表情が撮れません。

可愛さや柔らかさが重要なペット写真にはあまり向きません。

被写体にしっかり光が当たりますが、やや眩しそうな表情に。硬いイメージになるのでペット写真にはあまり向きません。

サイド光

被写体の真横から当たる光をサイド光と言います。光の当たっていない側が暗くなってしまいますが立体感のある仕上がりになります。

影を生かして印象的な写真にしたい場合に有効です。

光が強すぎると明暗差が激しくなるので、レフ板で光を反射させたり、暗い部分を明るくする工夫が必要です。

2匹以上を横に並べて撮る場合は隣の子の影の影響を受けやすいので注意も必要です。

光が差し込む側に小さい子を配置すると影の影響を受けにくくなります。

斜光

斜め前から当たる光のことです(斜め後ろから当たる光を半逆光と呼びます)。

斜光で撮ると順光で撮ったような鮮やかな色に程よい立体感が加わります。またモデルが直接太陽を見ないのでまぶしそうな顔になりません。ペット撮影に向いている光と言えるでしょう。

逆光

被写体の後ろから光が当たっている状態です。

被写体が暗くなるのでペット写真に不向きに思われがちですが、実はそうではありません。被写体が暗くならないようにレフ板や露出補正を使って撮ると被写体の輪郭がキラキラと光ってとても幻想的な写真になります。

また被写体をあえてシルエットにするのも逆光ならではの撮り方です。

我が家で飼っていたニワトリさんのシルエット写真。

このように幻想的でインパクトのある写真が撮れる逆光はペット写真にも向いています

光の当たり方によって被写体の写り方は大きく変わります。可愛らしく、かっこよく、幻想的に、と自分が表現したいイメージに合わせて光の向きを調整して撮影するといいでしょう。

ただし、光があまりにも強いとコントラストが激しくなり、綺麗に撮るのが難しくなります。「日差しが強くて影が気になってしまう」という方はあえて薄曇りの日に撮影しましょう。雲がディフューザーの代わりになって柔らかい光が降りそそぐので、影を気にせずに気軽に撮影ができますよ。

写真・文=湯沢祐介