令和は家系ラーメンより“道系”ラーメン

美しく盛り付けられた低加水中細麺。つやつやとまばゆい。
美しく盛り付けられた低加水中細麺。つやつやとまばゆい。

2022年12月12日オープンの『炭火焼濃厚中華そば 大覇道』。店名には、それより前にそれぞれ神田と浅草橋に店舗を構える『海富道(しーふーどう)』『威風堂道(いふうどうどう)』と同様「道」の文字が冠されている。これは「家系ラーメンのように、道系ラーメンが人々にとって馴染み深いものになって欲しい」という願いによって、代表が名付けたものなのだそうだ。

鯖の旨味を丸ごと味わえるスープ

鯖ラーメン定食1100円。トッピングのネギはバーナーで炙られておりトロッとした甘さとシャキシャキ感が両方楽しめる。
鯖ラーメン定食1100円。トッピングのネギはバーナーで炙られておりトロッとした甘さとシャキシャキ感が両方楽しめる。

早速看板メニューの鯖ラーメン定食を頂いてみる。

濃厚だが不思議と重たさはなく、後味はキリっとしている。食材そのものの、混じり気のないストレートな旨味が濃厚さを醸し出しているからこそ、このソリッドな味わいが生まれるのだろう。ちゅるちゅるした低加水中細麺は気持ち良いくらいスープとよく絡む。味変の山椒を振りかけると山椒のピリっと感がより旨味を引き立ててくれる。そもそもラーメンが文句なしに美味しいのだが、魚ベースのスープがあんまりご飯に合うのでどんぶりとお茶碗を往復しながらあっという間に完食してしまった。

野菜だからって侮れない!マッシュルームのラーメン

マッシュルームラーメン950円。
マッシュルームラーメン950円。

お次はこちら。マッシュルームのラーメンだ。スープを一口飲むと、口いっぱいにマッシュルームのコクと深みが広がる。なんと一杯につき約20個ものマッシュルームが、ふんだんに使われているんだそう。トッピングの生のスライスマッシュルームと一緒に食べるとより一層きのこ感が増し、きのこ好きは胃袋を鷲掴みにされること間違いなしだ。

ユニークで新しいラーメンと豊富なメニュー展開

店主の小澤拓也さん。
店主の小澤拓也さん。

『炭火焼中華そば 大覇道』では8種類のラーメンが展開されている。系列店の中では最多とのこと。この日いただいた鯖のラーメンだけでも飽きの来ない美味しさで次の日に写真を見返しながら「また食べたいなぁ」と恋しくなってしまったが、8種類もあるとなるとその日の気分に合わせて注文出来るのが嬉しい。何度でも通い詰めたくなる

トリュフ煮卵。最後にトリュフを注入しているのだそうで、半熟の黄身にまでトリュフの香りと味が染み込んでいる。
トリュフ煮卵。最後にトリュフを注入しているのだそうで、半熟の黄身にまでトリュフの香りと味が染み込んでいる。

日々進化するラーメン業界、食材を無駄なく使い環境にも配慮しながらこんなにも美味しいラーメンが味わえることに感動必至だ。

住所:東京都墨田区江東橋3-12-8/営業時間:11:00~15:00/定休日:不定/アクセス:JR総武線・地下鉄半蔵門線錦糸町駅から徒歩1分

取材・撮影・文=北口美愛