感光写真ってなに?
フィルム写真は、フィルム部分に光が当たり、化学変化を起こすことで画像パターン(※潜像)を作ります。この、カメラに取り込む光を制御しているのがシャッターですね。シャッターを介さずになんらかの原因でフィルムに光が当たってしまったことを「感光」と言い、その写真を「感光写真」と呼んでいます。
感光はフィルムならではのノスタルジックな写真に仕上がったり、普通の写真でもアートな雰囲気にすることができます。
感光写真のつくり方
感光写真のやり方はいたって簡単! フィルムを入れて巻き上げた状態で、裏蓋を開ければいいんです。明るい場所だったら、開ける時間はほんの一瞬だけ、蓋は少しだけ開けば大丈夫です。怖い場合は、暗めの部屋で試してみるのがいいかもしれません。
明るい部屋で盛大に蓋を開いて感光させると、出来上がった時に真っ白な写真になってしまうので注意が必要です。また1枚だけではなく、そのコマの前後の写真にも影響が出ます(影響が出た写真は結構いい感じになる)。
大事な写真を感光させるのが怖い人は、カメラに入れた1本は感光専用にしてしまうのが安心ですね。大切な旅や思い出になる写真では練習しないようにしましょう(笑)
作例をご紹介
こちらは写真が全体的に赤く、焼けたような感じになったので、ノスタルジックな雰囲気が増しました。
ちなみに一番お気に入りの写真がこちらです!
うっすらとさりげなく、綺麗に感光している感じが好きです。
【おまけ】フィルムをケチると枚数が多く撮れる?!
フィルムは通常、カメラに詰めてフィルムカウンターが「0」になるまでフィルム送りをし、セットしますよね。でもフィルムを詰めて1回フィルム送りをしてすぐに写真を撮ると左半分が真っ白になった写真が撮れます。さらには枚数も1~2枚多く撮れるんです!(笑)これはフィルムの先端部分に、化学変化を起こす薬剤が塗られていないために起こります。
さて、フィルムをケチった結果の写真がこちらです。失敗するのが嫌なので、いつもの猫ちゃんを撮りました(笑)。
枝に引っかかった凧と、なんとなく合っている気がする……。
こちらも感光というよりは、フィルムの最後で薬剤が塗られていない部分だったのかもしれません。人物にかなり被っていますが、それはそれで面白いなと思いました。
いかがでしたでしょうか。フィルムを現像に出して戻って来るまでの時間って、ワクワクするものですが、感光写真はよりワクワク感が楽しめちゃいます。(ドキドキする、ともいえますが/笑)
フィルムらしい写真や、いつもと一味違う写真にしたい場合は、感光写真にトライしてみませんか?
取材・文・撮影=カメラガールズ編集部