Dr.ワンカップ

「我が研究成果をとくと見よ!」。
「我が研究成果をとくと見よ!」。

「混酒の錬金術師」を自称するマッドサイエンティスト。その正体は、散歩の達人ライター・高橋健太だ。大それた二つ名の割に酒は強くない。前職が飲食店店主という経歴を活かし、賢者の割り材を発見できるか……?

【割り材研究編】

日本酒の出汁割りが市民権を獲得しつつある今、酒と合う割り材は他にもあるに違いない。180㎖のカップをビーカー代わりにして、いざ、実験開始である!

ヨーグルト【OK】

固形のものは混ざりにくいので、液状ヨーグルトが相性良し。酒の風味を邪魔しないよう、無糖を選ぼう。

乳酸菌飲料【OK】

淡麗辛口ならすっきり後味がよく、甘口でも香りが芳醇で楽しめる。おまけに、冷やしても温めてもイケちゃう優等生だ。

野菜ジュース【NG】

冷やでも温めても、酒の匂いが強い野菜スープを飲んでいるよう。いっそのこと、煮立たせてアルコールを飛ばしたくなる。

おしるこ【NG】

米と小豆で相性いいかと思いきや失敗。甘口、辛口どちらの酒で試しても、冷や、熱燗どちらで試しても匂いがきつくなる。

ジンジャーエール【OK】

辛口のジンジャエールを選ぶべし。ただ割るだけでもイケるが、温めると甘みや香りが増して飲みやすくなる。

緑茶【OK】

酒と1:1の割合でギリギリ及第点の味。淡麗辛口だと酒の香りがきつくなるので甘口で作った方がおすすめだ。

ソース【NG】

冷や(常温)は味がマッチせず、熱燗は酒の香りに負ける。単体では活きないが、他の食材の隠し味に活躍しそう。

にぼし【OK】

2~3尾投入して1時間ほど冷蔵してから熱燗に。風味づけに手間隙かかるが、ひれ酒のような芳香にハマる。

根こんぶ【OK】

常温で数分漬けて風味付け。そのままだと薄味なうえにエグいが、40~50℃程度まで温めると本領発揮。

パックおでん【OK】

酒を半分飲んでから熱い出汁を加える。意外と普通酒の人工的な甘さが相性良し。大根を沈めて崩しても美味。

白だし【OK】

レンジかお湯で35~40℃程度のぬるめにしてから大さじ1杯を加える。甘口の酒だと、煮物のごとき風味で後引く味わいに。

鶏ガラスープ【OK】

熱燗に小さじ1~2杯程度。こっくり甘口、淡麗辛口どちらもイケる。ナンプラーを一滴垂らせばエスニック風に早変わり。

出汁入り味噌【OK】

温めて小さじ3杯程度入れるのが◎。純米酒など、甘みが強い酒を使うと味噌の味に負けず、コク深くなる。

たまご【OK】

溶いたものを50℃程度の熱燗に入れると、イイ感じに固まり玉子酒に。塩をひとつまみ入れると味がしまる。

リンゴ酢【OK】

リンゴ酢と酒は同量程度がちょうどよく、果実酒のような風味に。冷やすのがおすすめだが、温めるなら人肌で。

ゆずポン酢【OK】

冷やだと味が鋭すぎて飲みにくいので、熱燗に入れるべし。塩気と柑橘系の香りが酒を飲みやすくしてくれる。

ゼリー飲料【NG】

ゼリーの味が薄すぎる。さらに飲みにくいという二重苦。食感は悪くないが、単体の割り材で活きることはなさそう。

顆粒カレー【OK】

カレー粉は溶け切らず粉っぽくなったので子供用の顆粒カレーを使用。酒をアツアツに温めておくとうまい。

これが当たり! 研究の成果を見よ!

ヨーグルト×乳酸菌飲料

酒×発酵食品ならたらふく飲んでも健康やろがい(嘘)
酒×発酵食品ならたらふく飲んでも健康やろがい(嘘)

常温の酒に乳酸菌飲料を小さじ2杯入れ、ヨーグルトを加えて軽くかき混ぜる。ヨーグルトは溶け切らなくてOK。酒粕のような食感になった。当然、飲み過ぎは禁物!

顆粒(かりゅう)カレー×ソース

ソースに含まれるスパイスが大活躍じゃ!
ソースに含まれるスパイスが大活躍じゃ!

温めたカップ酒に顆粒のカレーを加えて混ぜる。そのままだとパンチが足りないが、ソースを加えれば芳醇な風味が加わり、オドロキ。まさに、スパイスと米の共演である。

根こんぶ×ゆずポン酢

昆布とポン酢と酒水炊き風味と言ってよかろうて。
昆布とポン酢と酒水炊き風味と言ってよかろうて。

カップを開けたら根こんぶをドボン。数分漬けて香りをつけ、レンジで温めよう。ゆずポン酢は入れすぎると塩辛くなるので、一滴ずつ慎重に! 出汁の風味に癒やされる~。

たまご×鶏ガラスープ

卵と鶏で親子丼その発想でいけば旨いに決まっとる!
卵と鶏で親子丼その発想でいけば旨いに決まっとる!

お湯もしくはレンジで温めたカップ酒に、小さじ1杯の鶏ガラスープを加え、溶き卵をとろり。あっというまに鶏ガラ風味の玉子酒が完成だ。辛口甘口色々な風味の酒に合う。

【容器アレンジレシピ編】

捨てるのは忍びない空きカップ。実はキャップの大きさが共通で、タッパー替わりにもできるのだ。今回は、その形状を活かした簡単レシピを作ってみた!

※調理の際は、空き瓶を事前に消毒してから使用することをおすすめします。

ワンカップ茶碗蒸し

お気に入りの絵柄で食卓も華やかに!

[材料](3カップ分)

生卵Lサイズ…2個
白だし…70㎖
水…260㎖
塩…ひとつまみ
鶏モモ肉…30g
シイタケ…3~5mmカット2枚
かまぼこ…3~5mmカット1枚
小ネギみじん切り…適量

[手順]

①鶏肉は塩を少量まぶし、キッチンペーパーに包んで水気をとる。白だしは水で割っておく。

②卵を割り入れ、泡立てないよう静かにかき混ぜる。白身と黄身が十分混ざったら、白だしを静かに注ぎ、その後目の細かいザルで濾(こ)し、卵液の出来上がり。

③カップに鶏肉、シイタケを置き、空気が入らないよう注意しながら卵液を注ぐ。

④グツグツに沸いた蒸し器にそっと置き、強火で3分。その後弱火で10分。取り出して表面に透明なつゆが浮かんでいればOK。小ネギやかまぼこを飾り、完成。

イチゴ&柑橘のフルーツシロップ

日ごとに変わる食感も楽しんで

[材料](2カップ分)

イチゴ…1パック
レモン…1個
キンカン…3~4個
グラニュー糖…1カップにつき大さじ4程度

[手順]

①イチゴ・キンカンはヘタをとり、縦半分にカットする。

② レモンは皮を少しだけ残してむき、ヘタ・種を取り除いて2 ~ 3mmにスライスしておく。

③瓶にグラニュー糖とフルーツを交互に入れる。レモンにはハチミツを足してもOK !

④1日1回、マドラーやスプーンで瓶をかき混ぜる。砂糖が溶けたら飲みごろ。1日~ 2日目ごろまではフレッシュな果実味が、3日目以降はとろっとしたジャムに近い味わいが楽しめる。ミルクや炭酸水で割ってよし、ヨーグルトにかけてもよし。もちろんお酒の割り材にも最適なのだ!

酒粕パンナコッタ

とろとろ、ひんやり大人の濃厚スイーツ

[材料](3カップ分)

酒粕…40g
ゼラチン…5g
牛乳…200㎖
生クリーム…100㎖
水…150㎖
砂糖…30㎖
ミント…1枚
ジャム…お好みで

[手順]

①牛乳と生クリームはボウルに入れ、混ぜる。別の小皿でゼラチンを大さじ1杯の水でふやかしておく。

②酒粕と砂糖、水を鍋に入れ火にかけてかき混ぜながら溶かしていく。酒粕はプチプチ食感を楽しめるので、多少は残ってもOK。材料が溶けたらひと煮立ちさせ、火を止める。

③②の液体を鍋の中でかき混ぜながら、ゼラチンをゆっくり入れる。全体的に混ざったら生クリームを入れ、カップに注ぐ。

④冷蔵庫で3~4時間冷やし、固まったら完成。お好みでジャムやミントをのせてもグー!

今回カップ酒を買ったお店

『酒館 内藤商店』店舗詳細

『まるごとにっぽん』店舗詳細

取材・文=高橋健太(teamまめ) 撮影=小野広幸
『散歩の達人』2022年2月号より

鮮やかな色彩に目を奪われ、思わず売り場に釘付け。幾多の絵柄は見ていて飽きず、コレクター魂が揺さぶられる。日本酒初心者もツウもうならせる、ビジュアル重視でセレクトしたカップ酒をカテゴリ別にご紹介!
出汁割りのために、おでんをつくる。大根と牛すじも下ゆでしたし、ゴボ天を大量に買った。こんなに手間をかけてしまうほど、おでんを好きになったのはいつからだろうか……。全てをハイにする第15弾! 今回は、心がじんと温まるおでんの出汁ハイをご紹介。