駒木野バス停
バス停付近に関所跡の碑。すぐ先に念珠坂の石碑。今は緩い坂だが、当時は急だったか。
↓ 40分
日影バス停
蛇滝口、摺差などのバス停から日影バス停。ここは高尾山に行く「いろはの森コース」入り口。
↓ 20分
小仏バス停
小仏バス停にはトイレあり。先に宝珠禅寺を過ぎて舗装路が終わると登山道。途中に水場あり。
↓ 50分
小仏峠
城山方面の茶屋跡から富士山を見て、峠から下る。中峠を過ぎて下った車道が西小仏口。
↓ 50分
西小仏口
美女谷橋から左へ。途中に「甲州道中 板橋」の道標。この辺から旧道が続いていたようだ。
↓ 30分
底沢バス停
甲州街道に出たところが底沢バス停。車道を歩いて小原本陣を過ぎて分岐点から右の道へ。
↓ 20分
分岐
道なりに上がりまた下り、途中の階段を下り与瀬宿の標識を見て相模湖駅へ。
↓ 20分
ゴール
相模湖
郷愁度:★☆☆
歩行時間:4時間
歩行距離:約11.5km
アクセス:
[行き] 新宿駅からJR中央線で高尾駅、約45分。高尾駅北口から京王バス「小仏」行きで駒木野バス停、約5分。
[帰り] 相模湖駅からJR中央線で新宿駅、あるいは高尾駅乗り換えで新宿駅、約1時間。
交通費: 1700円(往復)
五街道のひとつ、甲州道中の峠越えは古道歩きの入門編
東京に残る古道といえば、鎌倉時代の鎌倉古道の遺構が有名だが、江戸時代に制定された五街道のひとつ、甲州道中の面影が残っている場所が八王子市の裏高尾町。今は江戸時代とは違い、重要な道ではなく、山好きや古道好きの趣味の道といったほうがいいかもしれない。現代の重要な道は、甲州道中に並行する中央自動車道である。
高尾駅からバスに乗って駒木野(こまぎの)で降りた。ここは駒木野宿があったところで、戦国時代には小仏峠にあった関所を江戸時代に移設した場所でもある。その石碑が立っている。関所の遺構としては、通行手形を置いた手形石と通行人が手を置いた手付き石が残っていた。
歩き始めると、道の曲がり具合が古道っぽい。高尾山に登る蛇滝口バス停近くには、おそらく講の人が宿泊した家。軒先にいろんな講名が書かれた講札が並んでいた。
小仏バス停まで来ると、あと1時間で小仏峠。車道が終わり登山道になる。いや甲州道中の名残といったほうがいいか。登山道よりは勾配が緩く、道幅も広い気がする。
富士山と相模湖を一度に望める絶景に、しばし見惚れる。
小仏峠は、そのまま相模湖方面へ下りる甲州道中と、高尾山方面と景信山(かげのぶやま)方面へ行く道の分岐点でもある。峠から高尾山方面に少し上がると、茶屋跡がある。そこからの富士山の眺めがいい。下方に相模湖、上方に富士山。小仏峠の関所は富士見関とも呼ばれたくらいだから、昔から富士見の場所だったのだろう。
峠へ引き返してから下山。登山道との区別がほとんどつかない古道を下る。途中に「中峠」の朽ちた標柱が木に立てかけてある。ここが中峠茶屋跡か。平場のような場所があったので、たぶんそうだろう。さらに下って舗装路へ出る。
底沢バス停までの途中に「甲州道中板橋」の標柱。ここから中央自動車道のほうへ道はついていたようだが、高速道路で古道は消滅。底沢バス停から現代の甲州街道に合流。小原宿の本陣に立ち寄ってから、車道を逸れて古い甲州道中を探しつつ歩いて、相模湖駅へと向かった。
小原宿本陣
江戸から9番目の宿場に現存する本陣跡
神奈川県に26軒あった本陣ではただひとつ現存するもの。約200年前の建物といわれる。ちなみに本陣は参勤交代の際に大名が宿泊する宿。
●9:30~16:00(入館は15:30まで)、月休。見学無料。
かどや食堂
相模湖駅にある登山者も行く老舗食堂
相模湖駅周辺は昭和の香りが漂う街。駅前にあるちょっと不思議な建物が昭和を越えて大正のような『かどや食堂』。1948年創業だが、その前は旅館だった。王道の食堂で、食べるのもよし飲むのもよし。写真は肉豆腐(700円)。地元の大豆を使った、おまめちゃん定食も好評だ。
●11:30~18:30LO、火・月末の月休(祝の場合は営業)。JR中央本線相模湖駅から徒歩1分。☎042-684-2002
取材・文=清野編集工房
『散歩の達人 首都圏日帰りさんぽ』より