両国の基礎知識

両国駅西口改札近くに、巨大な大相撲の優勝額が飾られている。優勝額は、三重ノ海、2代目若乃花、武蔵丸、白鵬、千代の富士の5枚。これを見ただけでも、両国が相撲の街であることを実感する。両国駅旧駅舎を利用した飲食店街「江戸NOREN」には原寸大の土俵も造られ、隣接する国技館には『相撲博物館』もある。街を歩けば、街角に力士のブロンズ像が立ち、あちこちで相撲部屋やちゃんこの店を見かけることだろう。

江戸の歴史を残す街でもあり、『すみだ北斎美術館』や『江戸東京博物館』などで江戸文化を感じるのも楽しみだ。最後に訪ねる回向院は、勧進相撲開催の地。両国散歩は、相撲に始まり相撲に終わる。

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1 相撲博物館

往年の名力士や名勝負が蘇る

国技としての相撲資料の収集・保存を目的として開館。歴代横綱の写真や錦絵、化粧まわし、軍配、番付表など、相撲に関する資料約3万点を所蔵し、年6回、展示替えを行う。

住所:東京都墨田区横網1-3-28 国技館1F/営業時間:10:30〜16:00/定休日:土・日・祝(本場所中は無)/アクセス:JR・地下鉄両国駅から徒歩1分
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2 旧安田庭園

老樹に囲まれた池畔の散策路

丹後宮津藩本庄氏の中屋敷跡。昭和2年(1927)に一般公開された。かつては隅田川の干満を利用した潮入り回遊式庭園で、現在は人工的に再現。

住所:東京都墨田区横網1-12-1/営業時間:9:00〜19:30(10月〜3月は〜18:00)/定休日:無/アクセス:JR・地下鉄両国駅から徒歩7分
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3 刀剣博物館

美術品としての価値も高い刀剣

昭和43年(1968)開館。旧安田庭園の一角にあり、庭園と調和した建物は建築家・槇文彦氏の設計。所蔵する刀剣・刀装・刀装具・甲冑・金工資料には、国宝や国指定重要文化財も多い。

住所:東京都墨田区横網1-12-9/営業時間:9:30〜16:30/定休日:月(祝の場合は翌)・展示替え期間/アクセス:JR・地下鉄両国駅から徒歩7分
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4 東京都復興記念館

地震や戦争の惨禍を後世に伝える

昭和6年(1931)に関東大震災の震災記念堂として建築。後に東京大空襲の資料も加わる。被災品や写真、絵画などで2つの惨禍を伝え、東京を復興させた当時の事業を紹介する。

住所:東京都墨田区横網町2-3-25/営業時間:9:00〜17:00(最終入館は16:30)/定休日:月(祝の場合は翌)/アクセス:地下鉄大江戸線両国駅から徒歩2分、またはJR総武線両国駅から徒歩10分
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浪花家本店

焼きそばやカレーもあるたい焼き屋

明治42年(1909)創業。麻布十番の『浪花家総本店』の初代とは、兄弟弟子になるという。「天然モノ」といわれる一丁焼きで、パリッと焼かれた皮が香ばしい。たい焼き160円。

住所:東京都墨田区亀沢1-24-2/営業時間:10:30〜17:30(店内飲食は〜13:30LO)/定休日:第2・4月、祝翌/アクセス:JR・地下鉄両国駅から徒歩10分
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5 江戸東京博物館

江戸から東京へ時間旅行

江戸から東京にいたる変遷を、浮世絵や絵巻、古地図など約2500点の実物資料をはじめ、日本橋や鹿鳴館などの建造物や江戸の町並みを再現した精巧な復元模型約50点で紹介。

住所:東京都墨田区横網1-4-1/営業時間:9:30〜17:00(土は〜19:00)/定休日:月(祝の場合は翌)/アクセス:JR・地下鉄両国駅から徒歩3分
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6 すみだ北斎美術館

人生の大半を東京都墨田区で過ごした北斎

浮世絵師・葛飾北斎の作品を展示する美術館。AURORA(常設展示室)では北斎の生涯を実物大高精細レプリカで楽しめるほか、「北斎のアトリエ」再現模型などを展示。

住所:東京都墨田区亀沢2-7-2/営業時間:9:30〜17:00/定休日:月(祝の場合は翌平日)/アクセス:JR・地下鉄両国駅から徒歩9分
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元禄二八そば 玉屋

満腹セットの忠臣蔵メニュー

討入そば(わかめ・大根おろしそばと天丼)や、義士御膳(辛味のうどんと酸味の天丼)各1120円など、「忠臣蔵」にちなんだメニューが評判。一番人気はごまだれ天ざる1430円。

住所:東京都墨田区両国3-21-16/営業時間:11:00~15:00・17:00~20:00/定休日:木/アクセス:JR・地下鉄両国駅から徒歩2分
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7 吉良邸跡

なまこ壁に囲まれた歴史舞台

赤穂浪士が討入りした吉良上野介の上屋敷跡。園内に残る吉良の首洗い井戸が往時をしのばせる。毎年12月14日の討入りの日には、午前に義士祭、午後に吉良祭が行われる。

住所:東京都墨田区両国3-13-9/営業時間:入園自由/アクセス:JR・地下鉄両国駅から徒歩7分
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8 両国花火資料館

下町の夏を彩る隅田川花火大会

両国は納涼花火大会発祥の地。花火玉の模型と花火の仕組みがわかる断面モデル、打ち上げ筒などの展示があり、隅田川花火大会の歴史も紹介する。

住所:東京都墨田区両国2-10-8 住友不動産両国ビル1F/営業時間:12:00〜16:00/定休日:月・火・水(7・8月は無休)/アクセス:JR・地下鉄両国駅から徒歩5分
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9 回向院

鼠小僧次郎吉の墓で合格祈願

明暦3年(1657)に起きた明暦の大火(振袖火事)の死者約10万人を弔うために建立された寺。江戸後期から明治末期まで勧進相撲の定場所になっていた。鼠小僧次郎吉の墓では、長年捕まらなかった運にあやかろうと願い事をする人も多い。

住所:東京都墨田区両国2-8-10/営業時間:参拝自由
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【街探検】江戸博を深堀り!

ガリバー気分で江戸・東京の街を探訪できる精巧な縮尺模型

『江戸東京博物館』の寛永の町人地。
『江戸東京博物館』の寛永の町人地。

東京を代表する観光スポットにもなっている『江戸東京博物館』。高床式の倉をイメージしたという建物がユニーク。常設展示は、6階の江戸ゾーン(江戸時代)と5階の江戸・東京ゾーン(明治、大正、昭和、現代)に分かれている。

実物大で復元した日本橋を渡って江戸時代へタイムスリップ。日本橋の先に広がるのは、寛永時代の町人地や大名屋敷、幕末の江戸城などの縮尺模型。

規模や精巧に造られた模型もさることながら、6階江戸ゾーンでは、約7800体の人形を使って再現したという、寛永の町人地が圧巻だ。一人ひとり表情も異なり、着物のしわまでリアルに作られている。人形があることで、街の雰囲気や暮らしが臨場感をもって伝わってくる。

5階の両国橋西詰では、1500体の中から特定の人形を探し出すゲームもあり、双眼鏡も用意されているので、じっくり観賞するといい。このほかにも、館内には写真を撮ったり、体験できるポイントもたくさんある。遊び心のある展示は、ミニチュアランドで遊んでいるような気分になってくる。

住所:東京都墨田区横網1-4-1/営業時間:9:30〜17:00(土は〜19:00)/定休日:月(祝の場合は翌)/アクセス:JR・地下鉄両国駅から徒歩3分
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取材・⽂・撮影=アド・グリーン
『街がわかる 東京散歩地図』より