2組が生み出す圧倒的なストリート感を体感
1998年に『サンフランシスコ近代美術館』で巨大な壁画を発表し、同館のコレクションに選定され、さらに2001年のヴェネツィア・ビエンナーレで世界最大の壁画のインスタレーションを制作したバリー・マッギー。そして2024年から約1年間にわたりワシントンの『ハーシュホーン美術館』で大規模個展を開催したブラジル・サンパウロ生まれの双子の兄弟、オスジェメオス。この2組による世界初のコラボレーション展が開催される。ストリートから生まれた彼らの作品が相まって、自由でエネルギーあふれる新たな力を見せる。
「2025年、『ワタリウム美術館』で開催される『One More』は、単なる展覧会を超えた、家族の集まりのようなものだ。私たちオスジェメオスとバリー・マッギーがまっさらな空間で出会い、そこで即興や物語が自然と生まれてくる。美術館の空間やフロアを埋め尽くしていくさまは、バンドがそれぞれ自分の最高の音を出しながら、即興で曲を作っていく過程に似ている」(オスジェメオス)
2組のアーティストによる、この瞬間、ここにしかない化学反応を目撃したい。
インスタレーションや屋外展示作品が登場
会場に現れるのは新作アニメーションルーム。4面をLEDで覆い、天井も床も鏡張りの空間のアニメーションルームが制作され、その中で彼らの作品が無重力に飛び回り、宇宙空間のような錯覚が生み出される。
また、街のシンボリックな存在として、レコードショップのインスタレーションも登場する。音楽とも強い結びつきを持つ彼らの作品から、街のリアルなエネルギーが体感できる。
さらに制作の場は屋外へも。『ワタリウム美術館』向かいの空き地の屋外スペースに大きな壁面が仕立てられ、2組によるコラボレーション作品が展開される。彼らが発するメッセージを存分に受け取ろう。
開催概要
「オスジェメオス+バリー・マッギーOne More」展
開催期間:2025年10月17日(金)~2026年2月8日(日)
開催時間:11:00~19:00
休館日:月(11月3・24日・1月12日は開館)・12月31日(水)~1月3日(土)
会場:ワタリウム美術館(東京都渋谷区神宮前3-7-6)
アクセス:地下鉄銀座線外苑前駅から徒歩7分・地下鉄表参道駅から徒歩9分
入場料:一般1500円、大人ペア2600円、学生(25歳以下)・高校生・70歳以上の方・身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳お持ちの方、および介助者(1名)1300円、小・中学生500円
【問い合わせ先】
ワタリウム美術館☏03-3402-3001
公式HP http://www.watarium.co.jp/jp/exhibition/202412/
取材・文=前田真紀 画像提供=ワタリウム美術館





