大きな「千貫神輿」が渡御

都心から千葉方面へと抜ける蔵前橋通りに面した鳥越神社は、約1370年の歴史をもつ古社で、厄除けや無病息災、勝運などに御利益があるといわれる。近くには下町情緒あふれる商店街「おかず横丁」があり、のんびりとした昭和レトロな街並みが印象的だ。そんな鳥越の街が一年に一度、熱気に包まれるのが6月の「鳥越神社例祭」、通称「鳥越まつり」。2025年は6月7日(土)~9日(月)に開催される。

見どころはなんといっても「千貫神輿」と呼ばれる大きな本社神輿。都内随一の重さを誇る。その千貫神輿が8日(日)朝6時30分に宮出しされ、氏子各町を順に引き継がれながら渡御する。担ぎ棒が通常の神輿より短く太いため、担ぎ手ひとりひとりにかかる負担が大きく、さらに狭い下町を通行するため渡御が難しい神輿としても知られる。神輿の迫力はさることながら、担ぎ手たちの熱気も圧巻の一言だ。

列の先頭には猿田彦や手古舞連、五色の旗を持った子供たちが加わって祭りを盛り上げる。
列の先頭には猿田彦や手古舞連、五色の旗を持った子供たちが加わって祭りを盛り上げる。

幻想的な「鳥越の夜祭り」も必見!

見どころたっぷりの鳥越まつりだが、さらに本領発揮するのは夜。夕方になると神輿に取り付けられた弓張提灯と町会の高張提灯に火が灯り、昼間とは雰囲気が一変。「鳥越の夜祭り」と呼ばれ、荘厳かつ幻想的な雰囲気を味わえる。特に21時ごろに千貫神輿が神社に宮入りする場面では、最高の盛り上がりを見せる。

また鳥越まつりのすごいところは出店される屋台の数。神社周辺には約250軒がズラリと並ぶともいわれ、なんと都内最大規模! 焼きそばやフランクフルト、じゃがバター、かき氷、フルーツ飴などさまざまなお祭りグルメが味わえ、そぞろ歩きするだけでも十分に楽しい。下町情緒が感じられるにぎやかなお祭りにぜひ足を運ぼう。

千貫神輿の宮入道中は迫力と熱気がとにかくすごい!
千貫神輿の宮入道中は迫力と熱気がとにかくすごい!

開催概要

「鳥越神社例祭」

開催期間:2025年6月7日(土)~9日(月)
開催時間:千貫神輿の渡御は8日(日)6:30~21:00ごろ
会場:鳥越神社(東京都台東区鳥越2-4-1)
アクセス:JR総武線・地下鉄浅草線浅草橋駅、地下鉄浅草線蔵前駅から徒歩8分

【問い合わせ先】
鳥越神社☎03-3851-5033(9:00~17:00)
URL:https://www.facebook.com/torikoej/

 

取材・文=香取麻衣子 ※画像は主催者提供