BREADMAN [川越市]
ウォーターボーイズたちも食べている!?
料理人出身の栗原喬之さんが地元で開業。20種ほど並ぶパンは、ボリュームあるバンズやコッペパンの総菜サンドが豊富だ。「意外と男性のお客さんが多くて。川越高校にも売りに行ってるんですよ」。パンは市内複数の飲食店にも提供。川越っ子には身近な味なのかも。使用小麦はほぼ国産。春よ恋、きたほなみなどの品種を取り寄せ、パンに合わせて自ら配合するところに元料理人の気質が光る。
『BREADMAN』店舗詳細
Smile Bakery 9603 [ふじみ野]
子供もにっこり、お財布にもやさしいパン
店主の嶋田和洋さんはなんと保育園の園長さん。夢を叶えるため一時辞職し2012年に開業した情熱の人だ。子供思いなのはパンもしかりで、看板のクロワッサンはじめ全商品、北海道産ブレンド小麦粉のみ使用の無添加生地。さらに「フランスパンもソフトだし、柔らかいパンがうちのパン。価格もお子さんが小銭を握って買いに来られるような気軽なパンでありたいんです」。とはいえ大人も満足の味わいだ。
『Smile Bakery 9603』店舗詳細
Boulangerie Coton [鶴瀬]
愛する地元の食材で季節を表現!
飛驒高山の名店のデニッシュに感動し修業を積んだ綿貫享さん。2017年に愛する地元で開いた店でも、数あるデニッシュが人気だ。季節感を重視し、旬の果物を盛り込んだ美しいいでたち。食材は富士見市のマスカットに梨、ふじみ野の『Jam3281』のカレー、千葉のピーナッツバターと極力地元産、国産に。生地も国産の発酵バターを用い、層がしっかり。最後まで芳醇でパリっと小気味よく味わえる。
『Boulangerie Coton』店舗詳細
パン工房 Lapin [志木]
ご近所さんの食卓を変えた存在感
住宅地の遊歩道沿いに2018年に開店。金丸賢太さんが妻・麻由子さんと手がけるパンは、土地柄に合わせ老若男女が安心して手に取れる品ぞろえと北海道産小麦100%使用のシンプルな材料が魅力。「ここができて食卓が変わった」と喜ぶ客も多いそう。チーズを使ったパンが目につくがお二人はチーズ好き? 「たまたまです(笑)。限られた材料でやりくりした成果ですかね」。パンからのぞける創意工夫にも注目。
『パン工房 Lapin』店舗詳細
または国際興業バス「浦和駅西口」行きほか7分の「北美町」下車6分
MAGU BAKERY [朝霞]
母娘二人三脚で育むおいしさのハーモニー
“夕食もパン”が日常だったほどパン作りが好きだった間藏(まぐら)典子さん。地道に経験を重ねパン製造技能士1級を取得し、2019年、地元・朝霞で念願の出店。その姿を見てきた娘・千裕さんが調理補助と接客で支える。40種以上のオリジナリティに富んだパンは、国産小麦にこだわり、2種類を使い分け。なかでもほれ込んだ北海道産のゆめちからは、「もっちり感がよくて」とハード系以外に多用する。MAGU食パンはさらに湯だね製法によりしっとり&もっちりのハーモニー。今や名物的存在だ。この力、体感せよ。
『MAGU BAKERY』店舗詳細
取材・文=下里康子 撮影=本野克佳
『散歩の達人』2020年10月号より