問題!
中央に描かれている駅は、何駅でしょうか?
ヒント(1)
道路の名前をちょっぴり教えます。
ヒント(2)
特徴的な場所の名前をさらに追加!
正解は……北千住駅
ヒント多めの特徴的なエリア! 付近になじみのある人なら一目瞭然、そうでなくてもさまざまな角度からアプローチできそうな地図だ。
まず目につくのは、右上に見えている川。この地図に縮尺は記載していないけれど、駅と比較してもかなり大きな川だということがわかる。湾岸エリアの運河なら同じ程度の幅もありそうだが、カーブを描いている点や、規則的ではなく埋め立て地とは程遠い道路模様からも、臨海地域ではなさそうだと推測できる。また、道路のなかで特に注目したいのが、川のそばで川とは反対方向に膨らんだカーブを描いている部分。これが川の跡だとピンと来れば正解は近い。
道路が描くカーブは、古隅田川の跡。江戸時代に利根川東遷事業が行なわれる前は利根川の流れのひとつで、昭和初期の荒川放水路の完成によって地図内の部分は流れを失った。つまり、右上の川は荒川だ。
一方、駅の西側は線路と並行して南北方向にまっすぐに延びる道が目立つ。それは、五街道のひとつ・日光街道が元になっているから。日本橋を起点にその名の通り日光東照宮へと至るこの道は、最初の宿場町が千住宿。宿場町としてにぎわった界隈は、鉄道開通でさらに発展を遂げた。駅西側は線路に沿って道路が走っているように見えるが、実際の歴史としては順序が逆というわけ。ちなみに、千住宿は2025年にちょうど開宿400年を迎えた。
そのため、ヒント(1)に記載されている日光街道が大ヒントであるのはもちろんのこと、大踏切通りという道路の名前も決定的。北千住駅の南側にある踏切がその名の由来で、JR常磐線・上野東京ラインと東武伊勢崎線の踏切が並び、つくばエクスプレスや地下鉄日比谷線の高架とも立体交差している。
文・地図制作=中村こより






