問題!
中央に描かれている駅は、何駅でしょうか?
ヒント(1)
道路の名前をちょっぴり教えます。
ヒント(2)
特徴的な場所の名前をさらに追加!
正解は……大井町駅
鉄道関連のヒントが多い大井町駅周辺の地図。鉄道好きなら一発で当てたい問題だ。
南北に走るJRの線路とほぼ直角に交わるりんかい線、西から延びてきて大井町駅が終点になっているのが東急大井町線。このような十字状の線路模様は実はあまり多くなく、今回の範囲でいえば西日暮里駅、秋葉原駅、大井町駅の3駅だけといっていいだろう。秋葉原駅はJR同士が交わるから除外できるし、西日暮里駅が終点となる路線はないから、この時点で大井町駅に絞り込むことができる。
また、地図の右側に見えている京急本線、左側に見切れている湘南新宿ラインの線路もヒント。東京全体を見渡すと、都心部から放射状に道路や線路が延びていく形になっていて、城南側は特に南へ向かう線路が並行して走っている。
さらに、地図模様で圧倒的な存在感を放つのが、駅北西の広い敷地。この東京総合車両センターには車両工場と車両基地があり、京浜東北線の車窓からは車両基地に並ぶ山手線の車両が見える。
ヒント①の道路名も、大井町駅周辺にしかないものが多い。ゼームス坂通りはその名の通りゼームス坂という名の坂があり、明治時代にこの坂下に住んでいたイギリス人・ゼームス(ジェームス)にちなんでいるそう。光学通りは、大井町駅前から西大井駅までをつなぐ道路で、通り沿いに日本光学工業(現在のニコン)の工場があったことから公式な道路愛称名としてつけられた。ちなみに、ニコンの本社は2024年に港区から西大井の工場跡地に移転してきた。
最後はこの地図クイズでおなじみ、道路模様と地形との関係もチェックしておこう。大井町駅は武蔵野台地のなかでも目黒台と呼ばれる台地の端に位置し、極端ではないものの低地との境高低差が多い。大井町駅の南には暗渠化した立会川が流れていて、その川筋の一部が立合道路。地形を知ってから改めて道路模様を見てみると、その不規則な形から川筋が浮かび上がって見えてくる。
文・地図制作=中村こより






