教えていただいたのは……小松大樹さん
『エルブレス御茶ノ水店』のスタッフにして、日本山岳ガイド協会認定の登山ガイド。
快適に背負えるバックパックを選ぼう
フロントががばっと開くタイプなら荷物を取り出しやすい。また、階段や足元の悪い場所を歩く必要がない場合はスーツケースという選択肢も。「キャリーカートを使う人も増えていますよ」小松さん。
すぐ使うもの
ハンカチなど使用頻度が高いものは上部や雨蓋(あまぶた)に。買った食材を入れるエコバッグなど、よりみちスポットで使うものを入れるのもおすすめ。
重いもの
バーナーやクッカー、焚火台などは真ん中、なかでもやや上部分の背中側に入れると安定する。左右の重さが偏らないようバランスに注意!
すぐ使わないもの
移動中に使わないものやかさばるものは下部へ。二層式ならテントやタープを入れておけば、キャンプ場に着いてすぐ設営を始めたいときに便利。
パッキングの基本
空気を抜いて小さく!
着替えやタオルはスタッフバッグやドライサックなどの袋に入れ、とことん空気を抜いて小さくしよう。ロールトップ型で空気を抜けるもの(写真)やコンプレッションバッグを使えば、シュラフなどもかなりの容量を簡単に圧縮できる。
立てて上から詰める!
実際に荷物を入れるときはバックパックを立て、上から下に押し込むように詰めていく。シュラフやスタッフバッグに入れた着替えなどは縦にして詰めるとデッドスペースを減らすことができるほか、圧縮もしやすく取り出しやすい。
中身のセレクトも重要!
テントやシュラフはコンパクトさとお値段が比例するというのも初心者には盲点。写真はどちらも同じ対応温度域のシュラフで、左が化繊、右がダウンの商品。お財布と相談しながらよりコンパクトになるものを選ぶというのもひとつの手だ。
パッキングお助けグッズたち
スタッキングできる
クッカー(SOTO アルミクッカーセットM 2900円)にすっぽりとおさまるガス缶とバーナー(SOTOアミカスSOD320 5500円)。このほかにも、カップやコーヒードリッパーなど重ねて収納できるアウトドア用の食器は多種多様。
コンパクトになる
写真左から、ソーラー充電ライト(CARRY THE SUN ウォームライト 3190円)、厚さ18mmになるフードコンテナ(SEA TO SUMMIT エックスシール&ゴー 2420円)、丸められる水筒(platypusソフトボトル2.0 2310円)
たためる
写真奥から、収納ケース付きの焚火台(UCO ミニフラットパック グリル&ファイヤーピット 6600円)、ワンタッチで組み立てられるテーブル(SOTO フィールドホッパー 5800円)、椅子(Helinox チェアゼロ 1万4300円)。
取材・文=中村こより(本誌編集部) 撮影=井上洋平 協力=エルブレス御茶ノ水店
『散歩の達人』2022年10月号より