『ジャンティーユ』でのパン選びはまるで宝探し!?

都内屈指のオシャレタウンである中目黒はお店の移り変わりのサイクルも早いが、一方でこの街になじんでいる名店もある。それが『ジャンティーユ』である。

道路沿いでひときわ目立つ白い外観が印象的。中目黒駅から15分前後歩くが、ほぼまっすぐの道のりなので迷うことは少ないだろう。

『ジャンティーユ』は大通り沿いにあるお店ではあるが、中目黒駅からのアクセスは徒歩15分前後と決して立地に恵まれているわけではない。それでも「『ジャンティーユ』のパンを食べたい」という常連客が後を絶たず、昼過ぎに取材へ訪れたが、店内にはお客さんがまるで宝石を探すかのようにお気に入りのパンを選んでいた。

お話を伺った店主の坂口さおりさん。「身体にやさしいパン作り」をモットーとしている。

「このお店はオープンして、かれこれ15年ですかね」と、教えてくれたのが『ジャンティーユ』の店主である坂口さおりさん。厨房で腕を振るう3代目の旦那さんはパリでフランスパンとフランス料理の修業を積んできたという本格派で、坂口さんとはそこで出会ったという。

伺ったのはお昼過ぎだったが、ランチにピッタリな総菜パンは売り切れているモノも見られるように。確実に買うなら午前中の来店がマスト!

「お店に並ぶパンはフランスのマルシェをイメージしていて、日常的に食べるフランスパンはもちろんですが、いわゆる総菜パンのコーナーもありますし、それぞれ特色があるように並べています。人気のパンだとお昼前には売れてしまうこともあるんですよ」。

実際に総菜パンのコーナーを見せてもらうと、確かに人気のパンはすでに売れてしまった様子。絶えずにやってくるお客さんたちがまるで宝石を見ているかのように好みのパンを探していたのも頷ける。

店名はパン作りのコンセプトを体現する!?

『ジャンティーユ』に並ぶパンはおよそ40~50種類ほど。フランスのマルシェをイメージしたというコンセプト通り、レジ近くにはフランスパンをはじめとした焼きたてのパンが数多く並んでいた。

店内の雰囲気は白を基調にシックな印象。現在は感染対策で2名ずつ入店できるというシステムになっている。

お店の自慢はなんといっても優しい味わい。例えばフランスパンひとつとっても、ひと口かじれば小麦の甘みをダイレクトに感じられる。そしてどこか身体がほっこりとするような優しさがあるが……それこそがまさに『ジャンティーユ』のコンセプトでもある。

お店イチオシのショコラ・マロン410円。ふっくらと焼けた様子が何よりおいしそう!

「実は『ジャンティーユ』という店名は『優しい』という意味があるんですが、その名の通り、お店で出すパンは体に優しいものしか使わないというこだわりを持っています。例えばパンを作るのに使う酵母はお店でオリジナルの天然酵母を使っていますし、ドライイーストを使うにしても優しい味わいになるようにバランスを考えています」。

そんな優しい味わいのパンがウリの『ジャンティーユ』のイチオシがショコラ・マロン410円。ライ麦パンの生地にチョコレートとマロングラッセ、そして歯ごたえのいいピーカンナッツを練り込んだという品で、そのまま食べてもチョコと栗の甘みが感じられる。

ショコラ・マロンを切ってみるとこんな感じ。チョコレートにマロングラッセ、そしてピーカンナッツがたっぷり入っていてうれしくなる。

『ジャンティーユ』のパンは中目のお散歩のベストパートナーに!

そして『ジャンティーユ』の人気メニューはもうひとつ。定番ともいえるレーズン・ブレッド648円。定番中の定番だからこそ味にごまかしがきかないため、天然酵母を使った優しい味わいがダイレクトに口に広がってくる。

さらに「レーズンの多さが自慢なんです!」と坂口さんが胸を張るほど、パンにレーズンがぎっしりと詰まっているのもレーズン好きにはうれしいポイントだ。

レーズン・ブレッド(写真は1/2サイズ324円)を切ってみた。レーズンがたっぷりと入っているのがよくわかる。

「中目黒って、新しいお店もたくさんありますが、ウチのように昔からあるお店にもそれはそれで良さがあると思うので。お散歩がてら来てもらったり、季節によっては花もキレイに咲く街なので、パンと一緒にお花見してもらえるとうれしいですね」。

中目のお散歩には『ジャンティーユ』のパンが欠かせなくなりそうだ。

住所:東京都目黒区目黒3-1-1/営業時間:8:30~19:00/定休日:日・祝/アクセス:東急東横線・地下鉄日比谷線中目黒駅から徒歩15分

構成=フリート 取材・文・撮影=福嶌 弘